大魔王に転生   作:akyu

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最初、前話と同じ感じですがご容赦を。


人間界へ

 あの悪魔達を撃退してからというもの、次々と悪魔の部隊が俺に襲撃を仕掛けてくるようになった。あの時の悪魔達が俺のことを魔王に報告したらしい。その結果、魔王は俺を危険と判断し、本格的な討伐命令を出したらしい。魔力だけ喰らい、生かしてたのがアダとなった。

 

 

 「ケストラー!今度こそ貴様を滅ぼしてくれる!!」

 

 そして今回も悪魔達は俺の討伐に来ているが、いい加減目障りになってきた。いい機会だしこいつらで血の味見をしてみるか。ま、一応忠告はしてやるか。

 

 「貴様らこそ、いい加減諦めたらどうだ?俺に敵わないのは理解できるだろう」

 

 「黙れ!近々天使と堕天使との戦争が始まろうとしているのだ。それまでに不確定要素を排除する必要がある。危険の芽は早めに紡いでおく必要があるからな」

 

 天使と堕天使との戦争?

 

 「戦争とは初耳だな?」

 

 「貴様はそれも知らないのか。堕天使とは冥界の覇権をかけて争っていたが、そこに神の命を受けた天使が介入し始め、天使どもは我々悪魔と堕天使を滅ぼそうと進行してきた。争いは拡大し、もはや冥界だけでなく世界の覇権をかけた戦争が始まろうとしているのだ」

 

 「そこで悪魔だが従わない俺を始末しようというわけか」

 

 「その通りだ。さて、お喋りはお仕舞だ。死ね、ケストラー!」

 

 悪魔達は魔力による攻撃を開始した。俺はそれは魔力防壁を張り防ぎながら思考する。

 原作では天使や堕天使と悪魔の戦争はなかったと思うが・・・・・・。この世界はハーメルンの世界じゃないのか?このあと人間界に行き確認する必要がありそうだな・・・・・・まぁ、まずは食事を済ませるか。

 

 手に杯を出す。

 

 「奴が杯を出したぞ!魔力結界を発動しろ!!」

 

 どうやら、奴らは対応策を講じてきたらしいが無駄だ。今回は貴様らそのものを喰らう。

 手に魔力を込め、悪魔達を結界ごと一纏めにしていく。

 

 「なっ、魔力を喰う、だけじゃ、ないのか」

 

 「まだ人型の存在を喰らうのに抵抗があっただけだ。今回は貴様らの命も喰らう!」

 

 「「「!?」」」

 

 奴らは慌てて抵抗しようとしているが、もう遅い。杯を持っている手とは逆の手を掲げ、拡げている手を閉じる。

 

 「「「「ギ、ギャアアアァァァァァ!!」」」」

 

 断末魔を上げながら悪魔達は圧縮されていき、血と魔力そして命の雫になり杯を満たす。

 そして杯に満たされた雫に口を付ける。

 

 「!?・・・・・・クッ、ハハハハハハハ! 美味い!想像していたよりも美味いじゃないか!」

 

 奴らはそれほど格は高くなかったが、それでもこれだけの味なら、さらに格の高い悪魔はどんな味がするんだ?それに天使や堕天使にも興味あるな。

 俺は上機嫌になりながらその場を去る。

 

 残されたのは悪魔達が持っていた武器が、歪な形で放置されているだけだった。 

 

 

 

 

 

 冥界・悪魔領の首都ルシファードの王城。その一室の円卓に四人の男女が座っていた。

 

 四大魔王ルシファー、レヴィアタン、ベルゼブブ、アスモデウス。いずれも魔王たる実力を兼ね備えた者たちである。

 彼らは、天使と堕天使との戦争に向けて軍備を整え、また魔に属する所属への協力要請などを行っていた。

 しかし、彼らを悩ませる存在がいた。

 

 「ケストラー討伐の部隊はどうなった?」

 

 「監視役の者の使い魔の映像によると、ケストラーに喰われたらしい」

 

 「喰われた?奴は魔力のみしか喰らわんのではないのか!?」

 

 「それが魔力だけでなく、その身までも喰らったそうです・・・・・・」

 

 その報告を聞き、一同は沈黙する。大事の前の小事として、不確定要素であるケストラーを排除しようとしていたが、自分達の想像をはるかに超えた化け物であったからだ。

 

 ‘ゴゴゴゴッ’

 

 突如空気を震わせるほどの振動が冥界に響いた。振動はすぐに止んだが、通常ではありえない現象が起きたため、魔王達は同様が隠せないでいた。

 そこへ魔王達がいる部屋に悪魔が一人慌てて入ってきた。

 

 「どうした、何があった!?」

 

 魔王の一人ルシファーは、いきなり入ってきた悪魔に報告するよう告げる。

 

 「さ、先ほど、抹殺対象の悪魔・ケストラーが次元の壁を破り、人間界へと向かいました」

 

 「「「「!?」」」」

 

 魔王達はその報告を聞き戦慄した。人間界への移動は通常、専用の転移用魔法陣を使うか、または専用の移動機関を使うのが普通である。

 しかし、ケストラーはそのどちらの方法も用いることはなく、力ずくで次元の壁を破り人間界へと向かった。次元の壁を破ることはひと握りの存在しかできない。代表例として、真龍と龍神。そして彼ら悪魔と敵対する天使の主・聖書の神である。

 その事実は、ケストラーの異常性を再確認させた。しかし同時に冥界に戻ってくるかもしれないという懸念はあるが、ケストラーが冥界を去ったという事実は魔王達にとっては吉報である。

 

 「ならばケストラーのことは今は捨て置け。今の内に天使と堕天使どもとの戦争の準備を進める。異論はないな?」

 

 ルシファーの言に反論はなく、戦争の準備を進めるべく動き始める。戦争開始は近い。 

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