エリカ、転生。   作:gab

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キメラアント戦に向けての修行

 

 

1999年 9月 11歳

 

 隠れ家の水回りをチェック。

 今まで使っていなかった蛇口から錆色の水が出てきた時にはうへえってなったけど数分流していれば綺麗になった。水質調査キットで調べたけど問題ない。シンクや排水口付近の水漏れもないし、ガスもちゃんと使える。

 

 家全体が見た目は少し古ぼけているけど、そのまま使えるみたいで安心した。

 やっぱり工事の人とか入ってくるの嫌だもんね。

 

 建物は3LDKで主寝室と個室が二部屋。掃除はマメにやっていたから汚れがなくてよかった。

 とりあえずシングルベッドを二台ずつ各部屋に配置して、カーテンを変え、チェストやテーブル、ソファなども入れた。

 リビングも中央に毛足の長いマットを敷いて多人数が座りやすい座高の低いソファーとテーブルにしておいた。これなら座り切れない人が下に座っても違和感がない。

 キッチンに多少食器類を入れ、タオルやスリッパなどの小物も揃えて準備は完了。ひとつ仕事が片付いた。

 

 

 

 ゴン達にゲームをクリアして貰って原作通りキメラアント編へ向かってもらう。

 それに私も付いていく。

 

 そのためにも。私も強くなっておくべきだ。

 

 

 カキン国での仕事が4月末まで。そのあとヨークシンで女王の脚を調べてNGLへ。

 つまりあと半年しかない。

 年明けからはグリードアイランドでカード集めをしながら修行をしたい。せっかくビスケがいるんだもん。

 

 それまでにできるだけのことをしよう。

 私に足りないものを、身に付けよう。

 

 強靭な身体を持つキメラアントに有効打を与える強力な技が必要だ。

 それから彼らのスピードに対応できるだけの素早さも身に付けなくては。

 

 

 カイトもダンもゴンもキルアも。できればネテロ会長も。

 誰にも死んでほしくない。

 

 だけどさ。私には主人公補正はない。

 あんな危険な場所へ赴けば、私がさくっと死んじゃう可能性が高いのだ。

 

 

 捕まって頭を弄られて記憶を取られるのも、肉団子にされてアリ達を強化させるのも、ほんと絶対に、絶対にごめんだ。

 

 特に私の身体は神様謹製の、健康で能力の高い身体で念能力者。

 敵を強化させてしまうことになる。絶対に食べられたくない。

 転生について知られるのも嫌。

 

 生半可な強さでは付いていくだけで邪魔になる。

 私だって死にたくはない。

 

 だから、これから年末までに。

 やれるだけのことをすませよう。

 

 

 私が今からやろうとしていることは、死ぬ可能性の高いことだ。

 私にはゴンやキルアのような強力な“発”がない。キメラアントに立ち向かうなんて狂気の沙汰だと自分でも思う。

 

 ……おかしいよね。

 弱虫で、逃げ根性がついてて、ヤドカリの私が、カイトとダンを助けたくてキメラアント編に介入しようとしているなんて。

 キメラアント編が始まったら平和な街を探して避難しようとばっかり思ってたのに。

 ガーデンもそのためにめいっぱい食料を買い込んであるのに。

 

 でも、ダンを助けたい。カイトに死んでほしくない。ゴンをゴンさんにもしたくない。

 連れて逃げるだけなら今の私にでもできるよね。

 ついでに言えばネテロ会長だって生きていて欲しい。

 

 

 

 

 年末までにしたいことはいろいろある。

 

 ・万が一キメラアントに殺される可能性も考えてできるだけガーデンの充実を図る

 ・念具を買えるだけ買う

 ・神字を覚えられるだけ覚える

 ・裏のマーケットで爆弾や手榴弾、バズーカなどを買う

 ・修行

 

 

 オーラを多めに込めた影に、私のかわりに神字の師匠のところへ通ってもらう。本体は念修行に力を入れたいから。

 そちらの勉強を任せてついでに念具もいろいろ注文してもらった。お金はあるから買えるだけ買う。

 あとで自分が作る時の見本でもあるわけだからいろんな種類の念具を頼んだ。

 

 

 

 ホーンフリークの技をなんとか形にしたいと思っていたけど。それは今すぐは無理だとわかっている。

 もともと120年ほどある寿命と次の生ででも形になればいいと思っていたんだもん。

 

 だけど目標とする時間はあと半年しかなくなった。

 

 

 殺人音波やノイズキャンセラはいつかもっと技術を磨いたその先にきっとできるようになる。そのつもりで修行しまくるつもり。

 でも半年後のキメラアントには間に合わない。

 

 でも。ホーンフリークの技すべてを再現できなくても、ほんの一端でもできればいい。

 半年後、キメラアント……ピトーと対峙するためのものを最優先に考えよう。

 

 逃げることはできる。

 だけど、ピトーが襲ってくるあの時に彼女を殺せていればこちらはずいぶん優位になれるはず。

 

 

 カイトが殺されるのは、まだ未来の出来事なのだけど……

 

 でも、私にとってピトーは既にカイトの仇だ。もう何度も何度も何度も何度も、生首になったカイトの夢を見ている。

 だからみんなを連れて逃げるだけじゃなくて、あいつに一矢報いたい。

 

 ピトーに対して一発ぶっ放せる奴を。

 それをこの3ヶ月でなんとかする!

 

 ピトーが死ねばキメラアント側はかなり痛手になるはず。

 

 殺しきらなくてもいい。ピトーを斃すのはカイトだ。私はその手助けをできればいいんだもん。

 

 

 

 そのために。

 

 まずは武器となる楽器、アルトサックスを具現化する“発”を作ろうと思っている。

 

 ホーンフリークの武器は漫画ではバリトンサックス、アニメではテナーサックスだったんだけどさ。

 私の身長でバリサクはね、大きくてね。テナーサックスでさえ指が貝皿に届かないんだよね。大人になったら使うつもりで最高品質のものは全種買ってあるけど、まだ吹けない。

 

 低音のほうが衝撃波も出しやすそうな気はするんだけど、いかんせん指が届かない。

 身長140センチだからね、しかたないね。半年じゃそこまで背は伸びないし。

 

 あきらめてアルトサックスであれが実現できるように頑張るつもり。

 

 

 それにさ。

 念で具現化するんだもん。

 想像を創造するのが念だ。アルトサックスサイズの楽器でも術者である私の欲しい音は絶対でるんだよ。だって私が“そうあれ”と望んで生み出すものだから。

 

 ということで、具現化のための見本にアルトサックスをいくつも買ってきた。

 そして、スケッチしたり、バラバラにしたり、組み立てたり、抱きしめたり、撫でまわしたり、匂いを嗅いだり舐めたり噛んだり、添い寝したり、レディ・シルヴィアと名付けたり、演奏したり、名人の曲を聴いたり、粘土で同じ形を作ったり、具現化のためのイメージトレーニングを始めた。

 

 これをやってる間は神字の勉強も休み、他の仕事をしていた影もみんな引き上げ、オーラ少な目の紙装甲影を15体生み出して私も含め全員でアルトサックス漬けの日々を過ごした。

 具現化できるまでは他の情報は邪魔になるもの。

 

 ただ一心に願う。

 

 私の出したい音を出せるものを――

 

 私の魂を込められる楽器を――

 

 敵を殺せる強い相棒を――

 

 

 

 影分身の時には自分の身体をよく知っていることと、NARUTOでイメージがしっかりしていたからけっこう簡単に実体化できたんだけど、アルトサックスは形状がすごく複雑で、作り出すのに時間がかかりそうだ。

 

 

 制約は“円”の状態でしか具現化できないとかどうだろう?

 音の効果範囲を“円”に絞るとか。

 “円”を補助輪がわりに使おうと思っていたのだし、ちょうどいい。

 

 

 残り少ないメモリなんだもん。

 技術で賄える部分や念具で補助できる部分はそちらにまかせて、“発”としてはとにかく衝撃波や破壊音波を出すことに耐えうる楽器を具現化させることだけに注力したい。

 

 

 念具で音を増幅させるものは作れた。込めた感情を音に乗せる補助をしてくれる。これを私が装備すればある程度のバフデバフにはなる。

 

 

 “円”のサイズは今のところ40メートルほど。

 せめてカイトと同レベルまで円を広げること。これも大事。

 

 “円”に込めるオーラを際限無く薄くして、それに“隠”を重ねて隠ぺいを図る訓練や、ピトーのように正円じゃなくて歪な形に円を広げるようなこともできないか試行錯誤している。

 

 

 

 そして、もうひとつ。

 呪曲を集める。

 

 

 ハンターサイトでマーフォア族の祭りの話を知った時に、そうじゃないかと思っていたんだけど。現場で聴いて確信した。

 “ほむら”は呪曲だ。

 

 呪曲ってのは、念能力を込めて綴った曲、または念能力で生み出された曲。

 

 たぶん、呪曲のとびっきりにヤバい奴が、センリツの追う“闇のソナタ”だと思う。

 

 あれは強力すぎるから恐らく物凄く技巧に優れた念能力者か、死者の念とかそれに相当するものじゃないかな。

 だって術者本人じゃなくて普通の楽器による一般人の演奏をたった一章聴いただけであんな風になるんだもん。演者の能力関係なしってどんだけヤバいんだよって話だよ。

 作曲者は本当に魔王なのか、幻獣や魔獣のたぐいなのか、強力な念の曲を作ったことで魔王と呼ばれるようになった人間なのか、そのあたりはよくわからないけど。

 

 私が死んでからその話もでてきたのかもしれない。

 なんせ私はキメラアント編のあと会長選挙を始めるってところまでしか知らないから。まだまだこの世界には秘密がいっぱいありそうだ。

 

 

 そんなとびきりヤバい曲は別格として、世界にはいろいろ隠された呪曲が存在する。

 “ほむら”もその一つ。

 

 魔法みたいな強力な力はないけど、癒しと浄化の効果がある。

 念が込められているけど、一般人がこれにふれて念に目覚めるほどじゃない程度。

 

 あの祭りが秘祭とされているのはあの旋律を外部へ出さないためでもあるんだろう。

 

 

 ワートタイガーは祭りの終わりに浄化の炎を吐き、寿ぎの言葉もくれた。

 

 あの時、斎場内に相応しくない者がいれば、虎は決して浄化の炎を吐いてくれないのだとか。

 私達は虎の選別に合格したらしい。そのうえあの場にいた者すべてへ向けて寿ぎの言葉をくれた。

 

 マーフォア族の秘祭で一緒に虎の寿ぎを受けた私は“マーフォアの友”となったらしい。だから“ほむら”を奏でることを許してもらえた。

 

 マーフォア族の方からは覚えたのなら正しく使ってくれと言われた。

 正しくってのは、不特定多数の前で演奏するんじゃなくて、自分や仲間達の怪我や穢れを祓うためになら奏でていいというお許しを頂いたということ。

 

 二胡は座った体勢で膝のうえに乗せて弾くから戦闘中にはそぐわない楽器だけれど、癒しと浄化なら戦闘中よりはむしろ休憩中や野営中に使うものだ。

 

 彼らが作った二胡も買わせてもらった。琴筒部分はもとより、琴皮に使われているニシキヘビの皮の裏側にも神字が書き込まれている逸品だ。

 大切に使わせていただきます。

 これも要練習。技術が上がれば上がるほど癒しの効果もあがるんだから。

 

 

 “ほむら”は呪曲としては効果が低い。そのおかげで門外不出とまでいかないから私にも聴くチャンスがあったわけだけど。

 

 これは私の練習曲のようなものだ。

 いずれ私も自分で呪曲を生み出そう。想いを形にできるのなら私だけの呪曲もきっと作れる。

 

 

 それから“ほむら”のように世界に存在する呪曲をもっと知りたい。今年中になんとか集められるものを探そう。呪曲とそれを奏でるための楽器を。“ほむら”と二胡のようにその組み合わせでないと効果がでないものもあるもの。

 

 呪曲についてはハンターサイトで数億くらい使えばいくつかは情報が手に入るんじゃないかな。

 

 

 “ほむら”は魔獣の選別があった。きっと他の呪曲も教えてもらえるまでに何某かの見極めを受けることになるかもしれない。

 

 これも時間との勝負になる。

 

 

 

 

 時間があれば影と分担して買い物をした。

 一応ホルモンクッキーやカツラで変装したりはしている。

 

 今まで旅行して回った際に振り替えたポイントを巡り、食料品や日用品を買い漁る。

 楽器も書籍も布地や家具、食器、絵画、目に付いたものは何でも買った。パドキア共和国で買いきれなかった金銀インゴットも、買える場所があれば買う。

 

 

 強い武器が欲しい。スコップが使い勝手が良すぎてこればかり使ってる。おこちゃまボディにはさ、スコップってすごく持ちやすいサイズなんだよね。

 これもサイズや持ち手の形や重さもさまざまあるからいろいろ買った。気に入ったサイズは何本も買ったり。

 

 あとNGLや東ゴルトーへ行っても繋がるよう、レオリオおススメのビートル07型の携帯を買った。これがなくちゃあっちで連絡が取れないもんね。

 

 

 

 裏のマーケットで爆弾や手榴弾をいくつか買った。火薬やガソリンも。

 

 強い個体のキメラアントには効かないかもしれないけど、一般兵には効くだろう。それに巣は見つけ次第破壊していくほうがいいし。

 

 あと覚えてないんだけど、漫画でアリ達って仲間の死体を食べていたっけ? もしかすると仲間の身体でも栄養価が高いから女王へ食べさせたりしていたかもしれない。

 もし食べるのなら倒した死骸もぜんぶ焼き払うか倉庫へしまうかすべきだ。ってか倉庫にはしまいたくないです。

 

 その時に爆散させてしまえば餌にはできない。

 

 アリの犠牲になった人の死体も。然るべきところへ連れて帰ってあげる余裕はないのだから燃やすしかない。

 酷い話だけど。餌にされるよりは遺体の魂も喜ぶだろう。

 それに死体が傷むと伝染病などの虞もあるし。

 

 

 

 

 

 仲間へ渡す念具もできつつある。

 私の血を混ぜてガンガンにオーラを練り込んで作ったお札は私の仲間の印だ。

 

 ゴン、キルア、カイトにダン。カイトの仲間のアマチュア6人はNGLの奥まで行かないから、とりあえず4人分か。

 ナックルやシュート、パーム、ノヴにモラウ、他にも合流するんだっけ?

 多めに作っておくに越したことはない。これからも毎晩の仕事にしよう。

 

 

 

 

 ピトーの速さに慣れる。

 2キロ先から数秒で近づく奴にどう対処すればいいのか。

 

 悩んだ末、ピッチングマシンを10台ほど買ってきた。野球のボールも大量に。それから同サイズの鉄球も注文して作ってもらった。

 

 数台で囲んだ中に入って避けたり、“堅”で受け止めたり“硬”で打ち返したりといった修行をする。

 だんだん数と球の速さをあげていって。次にはボールから鉄球に変えて。

 

 

 ついでに。

 鉄球を注文する際に石礫サイズの鉄球も作ってもらう。石よりは強度がある。“周”で投げつければキメラアントにも効くかもしれない。

 

 

 ああ。

 バッテラさんのお金があってよかった。

 呪曲の情報にもお金がかかるし、武器や修行にもお金がかかる。

 

 金額を気にせず使えるのはバッテラさんから報酬を貰えたおかげだ。ほんと、感謝してます、バッテラさん。ゲンスルーに殺されないでね。

 

 

 

 ポックル、どうなったかな?

 あの試験の時、ポックルはまだ念に目覚めてなかった。ハンターになっていなければ今でもまだ能力者じゃないはず。できれば生きていて欲しい。

 万が一原作通りにNGLにポックルが来ても、そしてやっぱり捕まっても。彼から念の情報が洩れることはない。

 

 他にもハンターがいっぱい行くからその中の誰かが“レア物”として捕らえられて拷問されるのかもしれないけど。

 

 やだな。その拷問されるレアものが私達って可能性だってあるんだ。いやいやいやいや。それはほんと嫌だ。

 

 

 

 

 カイトにあらかじめ武器を出しておいてもらっておくこと

 すぐにゴン、キルア、ダンを持ち上げて転移できること

 ピトーとカイトの実力差があるならカイトも連れて転移すること

 ピトーがくれば即攻撃できる技を考えておくこと

 

 対処としてはこれくらい?

 

 敵が出てきてからピエロにルーレット回させてればそりゃあ間に合わないよ。しかも当たり外れが大きいし。近接タイマン戦に強い奴をあらかじめ出しておくのがベストだよ。

 

 転移させる相手が多すぎる。

 持てることは持てる。数トンくらい平気。だけど焦って数人持ち上げると落としちゃう可能性だってあるもん。

 

 ……よし。キメラアント編は自重なしだ。影を出そう。

 影2人連れて歩けば、1人がゴンとキルア、1人がダンとカイト、私が衝撃波攻撃ってできるもん。

 

 

 

 今までしっかり説明してなかったけど。

 

 ジャンプの飛び先はポイント設置した場所になる。

 もしその場所に何かがあればどうなるか?

 その時は邪魔なものを避けてその付近に飛ぶ。

 “どんな場所でも、どれほど距離が離れていても、いつでも転移できる”だから転移がキャンセルされることはない。

 

 でもたとえば檻なんかを設置されていたら中に閉じ込められちゃう可能性はあるね。それは要注意だ。

 その場合すぐにジャンプで逃げればいい。強制的に“絶”になる場所だったとしても私のジャンプは念じゃないから大丈夫。

 いきなり拘束されることが一番怖い事、かな。

 

 

 それから。

 影2人と私。同時に同じポイントへジャンプしたらどうなるか?

 これも大丈夫。お互いぶつからない場所へちゃんと飛べる。これもやってみたから大丈夫。

 融合事故みたいな怖いことにはならない。

 

 

 

 ゴンとキルア、カイト、ダン。全員を連れてジャンプする訓練もしておこう。

 飛び先は隠れ家改め“ホーム”。または“スタート”。スタートはNGLのモンタ達が待機している場所か、検問所を抜けてしばらく行ったあたりに設置するつもり。

 

 カイトが戦う間、サクソフォンでフォローする。

 ポイントを設置する。

 ゴン達をスタートかホームへ飛ばす。

 

 これを同時にやらなきゃだ。とくにポイント設置を忘れると、誰かを取りこぼした時に助けにいけないからね。ゴンなんてきっと逃げたくなくて暴れるから。影が消えちゃうかもしれないもん。

 

 

 影をだすのもずいぶんうまくなった。

 本体が外にいてポップに指をいれてゲートを開き、ガーデン内に影を生みだすことも余裕でできる。

 これって便利なんだよね。

 “円”で調べられている時とか、その場に影を出すと一人増えるのがバレちゃうから。

 

 あと、ガーデン内に生み出した影と同時にステップして場所移動するのもできる。こうすれば表向きに存在する人の数が変わらずに影とチェンジできる。

 

 こういう地道な練習ってなかなか大事なんだよ。

 

 

 そんな風に、1999年は慌ただしく過ぎていった。

 

 

 


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