バカとキタローと召喚獣   作:カズターノ

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あくまでマイペースなキタロー


第二話

 進学校だけあって一日目から授業がある。

 授業自体は普通について行けたし、他のクラスメイトとも軽く話したりもした。まだ、距離感がうまく掴めないが、最初はそんなものだろう。

 

 昼休憩の時間になり、昼ご飯をどうするか考えていると、久保君に学食に誘われた。断わる理由もないので、了承し学食に向かう事にする。

 

学食

 

 さて、何にしようかな……

 

「何かオススメのものってある?」

 

 久保君に問いかけると

 

「うーん、うちの学食、特に変わったものはないからなぁ」

「そうなんだ」

 

 ならば、いろいろ試して行こう。幸い値段はリーズナブルだ。食券を買ってから学食のおばさんに渡す。

 

「有里くん……そんなに食べれるの?」

「食べるだけならもっとイケる。でも、満腹まで食べると体に悪いし、お金がすぐなくなる」

「す、すごいね」

 

 久保君は、僕が頼んだメニューを見て驚いている。僕が頼んだものはラーメン、カレーライス、牛丼、唐揚げ、サラダときて、デザートにプリンとこんな感じだ。ちなみに久保君は、日替わり定食を頼んでいた。

 そうして少しの間、二人して黙々と食事続ける。お互い食事が一段落つくと、久保君がこんなことを聞いてきた。

 

「そういえば、有里君の召喚獣ってどんな感じなの?」

「さぁ? まだ召喚したことないから分からない」

「そうなの? それなら後で、高橋先生に許可をもらって召喚してみたら」

 

 召喚獣の件で思い出した。まだ、テストの成績を確認してなかったな。後で確認しておかないと。そんな、別の事を考えていると

 

「有里君、どうしたの?」

「あぁ、ごめん別の事考えてた。そうだね、あとで高橋先生に聞いてみる」

 

 そう話を締めくくり、そろそろ教室に戻ることにする。

 教室に向かう途中、騒がしい集団とすれ違った。僕は、特に興味を持つこともなくすれ違ったが、久保君は、何か興味を惹かれるものがあったのか、その集団を熱い視線でめつめていた。

 

 その後、時折睡魔に襲われつつも午後の授業を受けきり、放課後になるのを待った。

 

HR

 

「――今日はここまでです。それと、今現在DクラスとFクラスが試召戦争をおこなってますので、一部通れないところがあります。気を付けて帰ってくださいね」

 

 その言葉でHRが終わった。少し待ってから、高橋先生に召喚できるかを聞きに行く。それにしても、一日目から戦争を起こすクラスがあるとは……

 

「高橋先生、先生にお願いしたいことがあるんですけど……」

「はい。なんですか? 有里君」

 

 先生に自分の召喚獣を見てみたい旨を伝えると、先生も快く了承してくれた。

 

「承認します」

 

 その言葉によって、教室に召喚フィールドが広がってゆく――。広がり切ったのを確認し、いざ召喚をしようとすると、久保君と女生徒二名がそばでこちらを見ている事に気付く。

 二人とも見覚えがある。確か、代表の霧島さんと隣の席の木下さんだ。

 

「何か用……?」

 

 暇つぶしかな?久保君はともかく、霧島さんと木下さんの二人が見ている理由がわからず、そう問いかける。

 

「あら、ごめんなさい。邪魔だったかしら」

「いや大丈夫。それで何か用事?」

「えぇ、まあ用事というか、あなたの召喚獣を見せてもらおうかなって思って」

「いいけど、別に面白くないと思うよ?」

 

 ただ、召喚獣の確認作業をするだけなんだけど……。そう思っていると、僕の意思が伝わったのか、久保君が追加説明をしてくれた。

 

「霧島さんはクラスの代表だし、木下さんには、他のクラスとの交渉事をやってもらったりするから、Aクラスの戦力を確認しておくのも仕事のうちなんだよ」

 

 なるほど、一人納得していると

 

「……単純に気になったって理由もある」

 

 と、霧島さんが言った。

 

「分かった、それじゃあ今から召喚してみるね」

 

 そういうと召喚の為にフィールドに入る。

 

「それでは、有里君。フィールドに入りましたら『試験召喚獣召喚(サモン )』といって下さい。それが、召喚のための起動キーになりますので」

 

 高橋先生に言われた言葉を頭の中に思い浮かべる、そして――

 

試験召喚獣召喚(サモン )

 

 その言葉を言った瞬間、足元から幾何学的な魔法陣が現れる。なんだかゲームの魔法使いみたいだな。と、そんなどうでもいいことを考えているうちに現れたのは、全長80cm程のデフォルメされた自分。

 片目を前髪が隠し、考えていることを悟らせない無表情と全身から出ている気だるげなオーラ。間違いなく自分の特徴を持った召喚獣だ。そしてその身体は、この学校の物ではない制服を身につけている。最後に武器、細長い柄に先端には薄い円形の鉄板。唯一の装飾といえば、円形の鉄板に書かれている『文月学園前』という文字のみ。それはまさしく………………バス停そのものだった。

 

「……気に入った」

「「えっ!? これでいいの!?」」

 

 久保君と木下さんに同時につっこまれた。

 

「この武器おもしろくない?」

「いや、おもしろいっていうかツッコミ待ちっていうか……」

「というより、それはほんとに武器なのかしら?」

 

 二人には不評のようだ。霧島さんの評価はどうかな?と、そちらを見ると

 

「……個性的」

 

 よかった。こちらには好評のようだ。

 

「「ダメだ、この二人にはついていけない」」

 

 二人はため息をついている。おもしろいと思うんだけどなぁ。

 

「それで有里の点数は何点?」

「あ、まだ確認してなかった」

 

 そういうと先生が、

 

「有里君の総合点数は木下さんと同じでしたよ」

 

 と、教えてくれた。へぇ、面白い偶然もあるものだなと思っていると、木下さんがびっくりした様子で僕に話しかけてきた。

 

「有里君、そんなに勉強できたんだ! 学年で三番目よ、私たち」

 

 そうなのか。確かにテストの時、ペンは止まらなかった気がするが、まさかそんなにいい点数をとっていたとは……。

 まさかの好成績に驚いていると、先生はいつの間にかフィールドを戻していたようで、僕の召喚獣もその姿を消していた。

 

「それでは召喚獣の確認も終わりましたし、私はここで失礼しますね。四人とも気をつけて帰ってください」

 

 そういうと先生は、職員室に帰っていった。

 周りを見回すと僕ら以外誰もいない。いつの間にかみんな帰ってしまったようだ。

 

「それじゃ代表、私たちも帰りましょうか」

「うん、じゃあね久保、有里」

「じゃあね、有里君三番目同士お互い頑張りましょうね」

 

 そういって二人は帰っていった。

 

「それじゃあ、僕らも帰ろうか」

「そうだね」

 

 こうして文月学園登校初日は、いろいろありつつも問題なく終了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~おまけ~

 

帰り道途中のパン屋にて

 

「メロンパンとクロワッサンと三色コロネと……」

「また食べるの!?」

 

 本能のままに行動する湊と振り回される久保君のワンシーン

 

 




 第二話読んでいただきありがとうございます。
 武器は初めから決めてましたが、防具をどうするか悩みました。防具無しの制服にするか、ネタ防具で男気の甚平にするか、普通にアーマー着るか等等。最初アーマーで投稿しました。一応原作防具で、シルバープレートなるものがあったのでそんなんでいいかなと。その後、コメントでキタローぽくないし、バス停と合わないとありましたので月光館学園の制服にしました。甚平だとネタが二つでボケが渋滞しそうだったのでやめました。

次回か、その次あたりでCクラス戦に入っていくと思うので、そこで湊君の初戦闘になります。それが終わればFクラス戦になりますので、明久達Fクラスメンバーと絡んでいきます。
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