私、うp主は更新が非常に遅れる、ダメなうp主です。
これからは、もう少し更新を速くして行こうかと思います。
明久SIDE
どうするっ!?
この状況を打開するためには・・・・・・
(・・・・・・小生が行こう)
(官兵衛!?ダメだ危険すぎる!!)
(無茶じゃ!あの威力を見たであろ!?)
(問題ない。この中で、恐らく尤も胃が丈夫なのは小生だろう。小生、毒を盛られてもギリギリ生きられる自信があるんでね)
(しかし!!)
(お前さん達に無茶をさせる訳にもいかん。はっきり言ってお前さん達が耐えられるとも思えん。それなら、小生が行くのが一番生き残る確率が高い。これが良策だろう)
(・・・・・官兵衛)
(大丈夫だ。小生は、悪運だけはあるんでね。死にはしない)
そう言って姫路さんの方へ向き直る官兵衛の背中は——————戦場に向かう将に、どこか似ていた。
官兵衛、どうか無事で————
「おう、待たせたな!へー、こりゃ旨そうじゃないか。どれどれ?」
「ほー。とても旨そうだ!!それでは遠慮なく」
「あっ雄二、家康」
パク バタンーガシャガシャン、ガタガタガタ
はくっ ・・・・・・・ヒューーーパタン、ガシャ、ゴロゴロ
雄二はジュースの缶をぶちまけながら前へ、家康はジュースの缶を抱えたまま後ろへ倒れた。
・・・雄二だけではなく家康まで・・・・・・これは、本物だ・・・・・
「さ、坂本!?ちょっと、どうしたの!?」
遅れてやってきた島田さんが雄二に駆け寄る。
ムッツリーニ同様、凄まじく震える雄二と、真上を向いたままぴくりともしない家康を見る。
すると、雄二は倒れたまま、家康は体を少し起こしながらそれぞれ、
『毒を盛ったな』
『明久、姫路殿はこの才能に恵まれ無かったんだな』
と、訴えて来ていた。
『雄二、毒じゃない、これが姫路さんの実力。家康、全く同感だよ』
僕も目で返す。
いつも行動を共にしている雄二と勘のいい家康だからこそこんな事も出来るのだ。
「あ、足が・・・・・攣ってな・・・・・・・・」
「み、水場の近くを通ったしな、靴底が、ぬ、濡れていて滑ったんだと思う」
姫路さんを傷つけない様に嘘をつく二人。
二人とも優しいんだな。
「あはは、ダッシュで階段の昇り降りしたからじゃないかな?」
「うむ、そうじゃな」
「そうなの?坂本ってこれ以上ないぐらい鍛えられてると思うけど」
事情のわかっていない島田さんが不思議そうな顔をする。
(明久)
(どうしたの?官兵衛)
(これ以上被害を広げたくない。島田を別の場所へ移せ)
(・・・それもそうだね。分かった)
「ところで島田さん。その手をついてるあたりにさ」
ビニールシートに腰を下ろしている島田さんの手を指差す。
「ん、何?」
「さっきまで、虫の死骸があったよ」
大嘘だ。
「えぇっ!?早く言ってよ!」
慌ててよける島田さん。
「ごめんごめん。とにかく手を洗ってきた方が良いよ」
「そうね。ちょっと行ってくる」
席を立つ島田さん。
これで犠牲者は、より少なくなった。
それに島田さんに余計なことを言われないで済むしね。
(・・・・さて。そろそろ行くとするか)
(官兵衛!!お前まさかあれに挑むのか!?無茶だ!!それならばわしが!!)
(お前さんじゃ耐えられんよ、権現。いくら外面を鍛えていたって内面は別だ)
(・・・黒田、今回だけはてめえに敬意を賞する。俺たちの惨状を見た後に何の迷いも無くアレに向かうんだからな)
(ふん。お前さんとは肝の据わり方が違うんでね)
・ ・・・・凄い、官兵衛に迷いが感じられない。
でもそんな官兵衛を放ってはいられない。
さっきまではどうしようもなかったけど、今回はどうにかなりそうだし助けてあげなきゃ!!
「あっ!!姫路さん、あれは何だ!?」
「えっ!?」
姫路さんの気をそらし、その隙に
(オラァ!!)
(もがぁ!?)
(明久!?)
雄二の口の中に姫路さんのお弁当を詰め込み
(ご飯は良—く噛まないとね♪)
(ぐぶ、ぶぐっ!?)
咀嚼を手伝ってあげる。
良し、これで———
「官兵衛の安全は守られた」
「明久、前から思っておったが、お主官兵衛のためなら鬼畜生の様になるな」
何を言う、失敬な。
「友達を救うための犠牲さ。鬼畜生どころか菩薩だよ」
「お主はそれで良いのか・・・・・・・」
もちろんさっ♪
「ごめん、見間違いだったよ」
「あ、そうだったんですか」
こんな古典的な手に掛かってくれる姫路さんがありがたい。
こんなに純粋だとちょっと心配になる。
「お弁当おいしかったよ。ごちそうさま」
「・・・・・うむ、大変良い腕じゃ」
「・・・・・あ、ああ、旨かったぞ姫路」
「・・・・ごちそうさまだな、姫路殿」
何か秀吉が納得しきれてないみたいだけど気にしない。
官兵衛が唖然としながら話しているけども気にしない。
家康が苦笑いを浮かべているけども気にしない。
とりあえず、雄二の活躍により姫路さんのお弁当は処理完了し、官兵衛も助かった、グッジョブ!!雄二。
「あ、早いですね。もう食べちゃったんですか」
「うん。特に雄二が『美味しい美味しい』って————」
黒田SIDE
どうも小生だ。
先程姫路の弁当に立ち向かおうとした小生だ。
はっきり言って、さっき弁当に向かうときは絶望しか見えなかった。
明久の活躍により、その姫路の弁当は無事処理され、小生は助かった
助かったのだが・・・・・・・
「デザートも作って来たんです」
「ああっ!!姫路さんアレは何だ!?」
「待て明久!!今度はきっと地獄行きになっちまう!!」
「明久!!早まるな!!雄二が死んでしまう!!」
再び地獄の襲来のようだ。
(明久、俺を殺す気か!!)
(仕方ないんだよ!!こんな任務雄二にしか任せられない!!頼んだぜっ)
(バカを言うな———)
・・・・・ここはやはり小生が出るしかないか。
別に坂本が哀れと言う訳ではなく、このまま後ろの言い合いを続けさせると・・・・
(拳を貴様の鳩尾に打ち込んだ後で存分に詰め込んでくれる!!歯を食いしばれ!!)
(いやぁー!!殺人鬼!!)
明久の命が散る。
(なら、今度こそ小生の出番だな)
(官兵衛!!ダメだよ、死んじゃうよ!!)
(俺の事は率先して犠牲にしたよな!?)
(悪い事は言わん。官兵衛、やめた方が良い。もう腹一杯だとでも言えば)
(権現。せっかく姫路の作った物を残したくないと言う明久の気持ちを無駄にしたくはないんだ)
(し、しかし。それでも)
(くどいぞ)
「どうかしましたか?」
「あ、いや、!なんでもない」
「あ、もしかして・・・・・・・・」
姫路が顔を曇らせる。
しまった、バレたか!?
「ごめんなさいっ。スプーンを教室に忘れてきちゃいましたっ」
と、思ったらそうでもなかった。
そして姫路は階段を下りていった。『きゃっ』
・・・・・・・・?
姫路の声が聞こえた気が・・・・・・気のせいか。
「そんじゃ、この間に頂くとするか」
容器に手を伸ばす。
見た目はとても旨そうだ。
「・・・・・・すまん。恩に着る」
「ごめん、官兵衛。ごめんね・・・・・」
「お主の勇姿、わしは一生忘れん。絆に誓って誓う!!」
「官兵衛。今度一緒に飯でも食おう。わしのおごりじゃ!!だから生き残るんじゃ!!」
「別に死ぬわけでもあるまい。そう気にするな」
そして、容器に口をつけ一気にすする。
口の中に広がる味わい。
すなわち、
甘さ苦さ塩っぱさ辛さ苦さ酸っぱさ渋さそれら全てが合わさった——————
「ふむ、この味は正にごはっ」
そんな、混沌味。
あぁ—————意識が飛びそうだ。
北条殿、だいぶ遅れたがそっちに———————って
「死んでたまるか!!!」
根性で意識を取り戻す。
その瞬間、
「か、官兵衛えええええ!!」
明久が飛びついて来た。
「良かった、本当に無事で良かった!!」
「・・・・・無事じゃない、今も意識が朦朧としている」
「それでも凄いぞ。雄二とて食った直後は言葉を紡げなかったからな!!」
「・・・・・・こいつの胃袋はどうなってんだ?」
「・・・頑丈」
「ムッツリーニ、お主無事じゃったのか」
「・・・何とか」
はあ、まったく危ない所だっ・・・・・?
「・・・・・・気のせいか?誰か見ていたような気がするんだが」
大谷SIDE
我はいつも弁当を食すために屋上へ来ている。
理由はといえば、教室で食べようとすると霧・・・・・翔子が共に食すと言ってくるためだ。
われは一人で食すのを好みとしておるし、さりとてこやつが言って聞くたまでは無いのを良く知っている。
なので、いつも我は霧・・・・・・・・・・・翔子に見つからぬよう屋上まで歩き飯にしているのである。
今日もそうして屋上へ来る途中だったのだが・・・・・
途中で、恐らく上から降りて来たあろう姫路瑞希とぶつかったのだ。
「あれ?大谷君?」
「ヒヒッ、久方ぶりよな。姫路よ」
「こんにちは。大谷君も上でご飯ですか?」
「そうしようと思っておったのだがな。上には他に誰ぞおるのか?」
「ええ。みんなでお弁当を食べにきてるんです♪」
「さよか」
これは面倒な、騒がしい所で食うのは余り・・・・・・・・
「姫路よ」
「はい?」
「黒田は来ておるか?」
「あ、はい。徳川君も一緒です」
「さよか」
ふむ、それならば覗いて行く価値ぐらいはある、か。
奴の不幸を覘くのもまた一興。
「あい分かった。引き止めて悪かった」
「あ、いえ。それでは」
「うむ」
階段を下りて行く姫路。
その後、屋上に続く扉の前で外の様子を覘く。
『・・・・・・すまん。恩に着る』
『ごめん、官兵衛。ごめんね・・・・・』
『お主の勇姿、わしは一生忘れん。絆に誓って誓う!!』
『官兵衛。今度一緒に飯でも食おう。わしのおごりじゃ!!だから生き残るんじゃ!!』
『別に死ぬわけでもあるまい。そう気にするな』
「・・・・・ふむ、そう言う事か」
恐らく、奴らが恐れているのは誰ぞが持って来たそのタッパと弁当。
その模様からして、おそらくは姫路の物。
恐らくあの観察処分者が姫路を傷つけまいとその事実を本人から隠そうとした。
それに黒田が加勢、そしてあの恐らく何かしらの問題がある物を片付けようとしている。
と言った所か。
「しかし、ヒヒヒッ。奴も難儀な性格よな。だから莫迦と呼ばれるのよ」
この程度の事、捨て置けば良い物を。
まあ、よかろ。
『ふむ、この味は正にごはっ』
ヒヒッ、黒田よ、主はつくづく莫迦であるな。