「明久にはDクラスへの宣戦布告の使者になってもらう。無事大役を果たせ」
坂本・・・・・・何故明久に貧乏くじを渡そうとしている。
「・・・・下位勢力の宣戦布告の使者ってたいてい酷い目に遭うよね?」
さすがに明久もそれは分かるか。
明久、このまま適当な理由を付けて断ってしまえ。
「大丈夫だ。やつらがお前に危害を加えることはない。騙されたと思って行ってみろ」
「本当に?」
「もちろんだ。俺を誰だと思っている」
・・・・・明久?
「大丈夫、俺を信じろ。俺は友人を騙すような真似をしない」
坂本、お前の友達発言程薄っぺらい物も無いな。
「わかったよ。それなら使者は僕がやるよ」
「ああ、頼んだぞ」
「って、おい!!明久!!」
了承しちゃダメだろう!!
「へ?どうしたの官兵衛?」
「明久、本当にお前は・・・・」
・・・しょうがない。
「坂本」
「何だ?」
「小生もついていくが、良いか?」
「・・・・・何故だ?」
「安全なのだから、小生もついていく事に何の問題も無いだろう?」
「・・・・・・・分かった(黒田・・・・・・てめぇ)」
「よし、じゃあ行くか?明久(坂本、お前さんの考えはお見通しだ)」
「うん、分かったよ官兵衛」
「騙されたぁ!」
状況・明久がDクラスに襲われました。
「やはりそうきたか」
平然と言い切る坂本。
「やはりってなんだよ!やっぱり使者への暴行は予想通りだったんじゃないか!?」
明久・・・・・途中までは気づいていたっけな・・・・・・
その後が問題だが。
「当然だ。そんな事も予想できないで代表が務まるか」
おい坂本・・・
「少しは詫びを入れろ。それと小生も被害にあったんだが?」
「そんな必要性は無いな」
「『代表として』クラスメイトを気遣わなくてはいけないのではないか?」
「そんな事言ったけか?」
「ああ言ったな。お前のポンコツ頭が覚えてないだけじゃないか?」
「どうだか、お前のガラクタ耳で聞いた事実なんぞ信用が置けんな」
「「・・・・・・・・!!」」(殺気を込めたにらみ合い)
坂本・・・・・・!!
「吉井君、大丈夫ですか?」
そんな俺たちをよそに、姫路が明久の元へ行く。
良かったな明久、女の子に心配してもらえるなんて羨ましいぞ。
「あ、うん、大丈夫。ほとんどかすり傷」
そんな姫路を心配させないためか、明久は強がっている。
あんまり無理をするなよ・・・・・・・
「吉井、本当に大丈夫」
島田も明久の近くに寄って来た。
おお、優しい所もあるんだな島田。
明久、女の子二人に心配されるなんてな。
男冥利に・・・・
「平気だよ。心配してくれてありがとう」
「そう、良かった・・・。ウチが殴る余地はまだあるんだ・・・・・・・」
「ああっ!もうダメ!死にそう!」
前言撤回、全力で逃げろ明久。
「そんなことはどうでもいい、それより今からミーティングを行うぞ」
おい坂本。
・・・・・・・・・とりあえずはついていくとするか。
「ほれ、いくぞ明久」
「痛い・・・痛いよぉ」
「後で保健室に運んでやる。それまで耐えろ」
全く、坂本め・・・・・
———————以下回想だ——————
『どうも!!』(明)
『どうもー』(小生)
小生と明久はDクラスの前に来ていた。
早速明久が宣戦布告を行った。
『Fクラスの使者の者です!!宣戦布告に来ました!!僕たちFクラスはDクラスに試召戦争を仕掛けたいと思います!!』
『『『『何ぃ!!』』』』
その反応は当たり前だ
『Dクラスの皆さん、午後から開戦予定なので、優しくしてくださいねっ☆』
『明久、そんな呑気な言い方をしたら・・・・』
『巫山戯んなぁ!!』
『Fクラス風情が俺達Dクラスにだと!?』
『舐めてんのかぁ!!』
『そもそも使者からして俺たちをおちょくっている様にしか思えない!!』
『潰す、即潰す!!』
『ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い・だ!!』
『かかれ!!奴らに身の程を教えてやれ!!』
『え、ちょっと待って何で!?・・・・ギャァァァァァァァあ!!』
『相手が切れるぞ、って遅かったか・・・・・はぁ』
しょうがない、と判断した小生はある人物を捜す事にした。
恐らく、小生の知り合いでこのクラスの代表であろう人物を。
『平賀!!平賀!!いねぇのか!?』
『あ!!もう一人いたぞ!!』
『そいつも伸しちまえ!!』
『!?官兵衛にげ−————』
Dクラスの奴らが小生に飛びかかろうとした。
その時だった。
『やめろ!!』
男の声が響き渡った。
『!?代表!?』
そう、奥から歩いて来たのは俺が探していた男。
Dクラス代表であろう男、平賀源二だった。
『落ち着けお前ら。すまなかったな、黒田』
『『『『何か親しげ!?』』』』
『なんと言う事も無い、元気だったか?』
『おかげさまでな。宣戦布告か?』
『ああ。出来れば小生の連れにも手は出さないでもらいたいんだがな。いいか?』
『分かった。使者の仕事ご苦労様だったな』
『すまないな平賀。後で何か奢ろう』
『別にいい・・・・他クラスの代表が、使者にかけるべき言葉ではないかもしれないけど・・・・・試召戦争頑張れよ』
『おう、ありがとな』
『・・・・・・』(ぽかーんby明久with Dクラス)
———————回想終了だ——————
せめて謝罪くらいしろってんだ。(平賀以外)
ったく、まあいい。
とりあえずは目の前のミーティングに集中だ。
「明久。宣戦布告はして来たな?」
「一応今日の午後に開戦予定と伝えて来たけど」
「それじゃ、先にお昼ご飯ってことね」
そういう事になる。
「そうなるな。明久、今日の昼くらいはまともな物を食べろよ?」
「うん、わしもそう同意見だ」
「そう思うならパンでも奢ってくれると嬉しいんだけど?」
「え?吉井君ってお昼食べない人なんですか?」
姫路が驚いているが、別に明久は食べていないわけではない。
そういうわけではないのだが・・・・・・
「いや、一応食べてるよ」
「・・・・あれを食べてると言えるのか」
「はなはだ疑問だな、明久」
「・・・・何が言いたいのさ、雄二、家康」
「「いや、お前の主食って・・・・水と塩だろう?」」
そういった坂本の表情は呆れ顔、権現は苦笑だった。
まぁ、そう、いう、こと、なのだ・・・・が。
「失礼な!!」
おおっ!!明久、きちんと他に何か食べているのか!!
小生、お前の激変ぶりに涙が・・・
「きちんと砂糖だって食べているさ!!」
前言撤回。
明久、生活態度をどうにかしろ。
「あの、吉井君。水と塩と砂糖って、食べるとは言いませんよ・・・・・・」
「舐める、が表現としては正解じゃろうな」
「飯代まで遊びに使い込むお前が悪いよな」
「明久よ・・・・いくらなんだって無茶のし過ぎだぞ?」
「・・・・・・無計画」
「し、仕送りが少ないんだよ!」
明久の両親は仕事の都合で家にいない為、明久は一人暮らしをしている。
かなり余裕を持てる金額を送ってもらっておるのだが・・・・・・
その大半はゲームや漫画、ムッツリ商会に消えている。
「……あの、良かったら私がお弁当作ってきましょうか?」
「ゑ?」
お。
「本当にいいの?僕、塩と砂糖以外のものを食べるの久しぶりだよ!」
「はい。明日のお昼で良ければ」
「おぉ、手作り弁当じゃな!!」
「良かったじゃないか、明久!!」
「うん!」
やれやれ、これで明久も健康的な食事がとれる。
小生は嬉しいぞ。
「・・・・・・ふーん。瑞希って随分優しいんだね。吉井だけに作ってくるなんて」
・ ・・島田。
お前さん、そんな刺々しい言い方をしなくとも。
ほれ、案の定姫路が困ったような表情を見せているぞ。
「島田殿・・・・・」
「・・・・・・・・ふんっ」
「あ、いえ!そ、その、皆さんにも……」
「俺達にも?いいのか?」
「はい。嫌でなければ」
「それは楽しみじゃのう」
「……(コクコク)」
「お手並み拝見ね」
「じゃ、わしは明日は手ぶらかな」
「それじゃ、皆さんに作ってきますね」
この人数の弁当を作るのって相当のきつさだぞ。
それを、嫌な顔一つしないとは・・・・・・・・・
乙女の純粋さゆえにってことか?
「姫路さんって優しいね」
「そ、そんな……」
「今だから言うけど、僕、初めて会う前から君のこと好き―」
「おい明久。今振られると弁当の話なくなるぞ」
「―にしたいと思っていました」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・明久。
「とりあえず、『初めて会う前から』発言と雄二が話をこじらせた事実については置いておく」
それよりも、だ。
「明久。最後の発言だけは頂けんぞ」
「明久。それでは欲望をカミングアウトした、ただの変態じゃぞ」
「明久。お前はたまに俺の想像を超えた人間になる時があるな」
「だって・・・お弁当が・・・」
はぁ・・・・・・・
「さて、話がかなりそれたな。試召戦争に戻ろう」
む、そうだったっけな。
「そういえば雄二よ、何故Dクラスなのじゃ?段階を踏んでいくならEクラスじゃろうし、勝負に出るならAクラスじゃろう?」
「そういえば、確かにそうですね」
珍しいな、秀吉はともかくとして姫路が意図を読めないとは。
まぁ、汚い坂本の策略だし純粋な姫路が分からないと言うのも分からなくはないが・・・・・・
「当然、考えのあってのことだ」
「ろくな考えではないと思うがな」
「・・・・・黒田」
「どうした?小生の事なんかにかまってないで考えとやらをを聞かせろ、雄二」
「・・・・・チッ、まぁいい。Eクラスを攻めない理由は簡単だ。戦うまでもない相手だからな」
「え?でも僕らよりクラスが上だよ?」
そりゃ小生達は最下層クラスだから、戦う相手は全部上のクラスだろうな
「振り分け試験の時点では確かに向こうが強かったかもしれないな。けど、実際のところは違う。周りの面子をよく見てみろ」
「えーっと……美少女が2人とバカが2人とムッツリが1人とAクラス級が2人いるね」
そりゃそうだが、聞いている内容と違う事に答えるんじゃ無い。
「誰が美少女だと!?」
「ええっ!?雄二が美少女に反応するの!?」
「……(ポッ)」
「いやいや、まてまて」
「康太、お前はどう見てもムッツリだ」
「……!!(ブンブン)」
改めて思うがバカばっかりだなぁ、このクラス
「明久、小生の実力は知っているだろう。それに権現に姫路も小生に匹敵する程の実力を誇る。その三人を主軸にゴリ押す作戦を使えばEクラス相手なら全く問題なく倒せる。つまりEクラスを相手にする意味は全くないわけだ」
「え?それならDクラスとは正面からぶつかると厳しいの?」
「まぁな。官兵衛の言う通り正面からのゴリ押しではどこまでいけるか・・・・・」
まぁ、そういうことだ。
正面からのゴリじゃあ勝てるものも勝てん。
「だったら、最初から目標の―」
「初陣だからな。派手にやって今後の景気づけにしたいだろ?さっき言いかけた打倒Aクラスの作戦に必要なプロセスだしな」
坂本の奴にも秘策ぐらいはあるようだな.
言動からして分かる。
「あ、あの!」
「ん、どうした姫路?」
「えっと、その。さっき言いかけた、って……吉井君と坂本君に黒田君は、前から試召戦略について話し合ってたんですか?」
「ああ、それか。それはついさっきだ」
「姫路の為にって明久が小生と坂本に相談し―」
「それはそうと!」
む、人の話を遮るとは感心しないな。
「さっきの話、Dクラスに勝てなかったら意味がないよ」
何を言ってるんだか・・・・・・
「「負けるわけないな(だろ)」」
「わかってないな。酔狂や伊達や凶王じゃない」
「ああ。いいか、お前ら。ウチのクラスはな・・・・・・最強だ」
「小生の知略もある」
「いいわね。面白そうじゃない!」
「そうじゃな。Aクラスの連中を引きずり落としてやるかの」
「が、頑張ります」
「わしも全力を尽くす!!」
こうして、ようやく作戦会議に入った小生達だった。