評価、お気に入り登録ありがとうございます!
思いつきの小説なのにありがたい事です。
カズマside
「いやー助かりました。 三人ともぱっくりいかれるかと…。」
「間に合って良かったぜ、悪いな勝手にクエスト対象倒してよ。」
ジャイアントトードの討伐クエスト中に命の危機が迫った俺達は間一髪で助けられた。
「俺はサトウカズマ。冒険者やってんだ。んで、こっちは──」
「私は女神アクアよ!女神を助けるなんてなかなか殊勝じゃない。神として最大級の賛辞を贈るわ!」
「お前は素直に礼を言え!恩人なんだぞ!」
「我が名はめぐみん!紅魔族随一の魔法使いにして、爆裂魔法を操る者! 助けてくれた事、感謝します!」
「お、おう…中々個性的なパーティだな…あ、俺はカシワダハルキって言うんだ。ハルキで良いぞ。」
ああ、良い奴だなハルキって…でもその格好、作業着だよな?名前も柏田春樹?ってことは多分──
「なぁハルキ、もしかしてハルキは日本生まれか?」
「…やっぱりな、カズマもか。俺も転生者だ。」
「?カズマ、ハルキと何を話しているんですか?」
ハルキも転生者か! つまりさっき助けたのは特典の力だな。 いいなぁ、俺もそんな力があればこんな困難には会わなかったのに…。
「んじゃ、俺は俺のクエスト報告に行かないといけないからもう行くな。 またな三人とも!」
バチッ!!!
「え!?消えた!?」
「カ、カズマさん!?急にハルキが消えたんですけど!?」
「何ですか!?
一瞬でハルキが姿を消した!?一体どんな能力なんだ!?……あ。
「一緒にギルド行こうぜって言っとけば良かった…。」
カズマ「このすば!」
「カズマ~、早く行くわよ。ギルドに報告してお風呂行きたいんですけど~。」
「カエルって中は意外に温いんですね。」
「知りたくなかった…そんな情報。」
ハルキと別れた後、俺達はヌメヌメのまま歩いていた。 ハルキが消える時かすかに電気のようなものが見えていたから多分雷系の特典だ。 ああ、ハルキがうちのパーティに入ってくれないかなぁ…。
「それにしても、ハルキの魔法は凄い威力だったわね!めぐみんの爆裂魔法くらいあったんじゃないかしら。」
「そんなわけありませんよアクア! 爆裂魔法はどんな魔法も凌駕する最強の魔法なのです!」
「その爆裂魔法なんだがなめぐみん、これから爆裂魔法は緊急時以外は禁止な。 普段は他の魔法で──」
「使えません。」
「え?」
めぐみんは今何て言った? 他の魔法は使えない?
「私は爆裂魔法以外の魔法は使えません。」
「…マジか。」
「マジです。」
「何で爆裂魔法以外使えないの? スキルポイントはまだあったでしょ?私なんてアークプリーストのスキルと宴会芸スキルにポイントを振ってるわよ?」
宴会芸スキルなんて何に使うんだ?
「私は爆裂魔法をこよなく愛するアークウィザード。私は爆裂魔法しか愛せない! 例え一日に一発が限度でも!放った後に倒れるとしても! だって私は、爆裂魔法を使う為だけにアークウィザードの道を選んだのですから!」
「素晴らしい!素晴らしいわ! 非効率ながらもロマンを追い求めるその姿に感動したわ!」
不味い、この魔法使いは駄目な系だ。 アクアが同調しているのが何よりの証拠だ。これ以上ポンコツが増えてたまるか!
「そうか!多分茨の道だろうが頑張れよ! 今回の報酬は山分けってことで、また機会があったら──」
「我が望みは爆裂魔法を撃つ事、それ以外は望みません。さぁ、アークウィザードの強大な力が今なら食費と雑費だけで!これはもう長期契約を交わすしかないのではないだろうか?」
「いやいや、その強大な力は俺達みたいな駆け出し弱小パーティには宝の持ち腐れだから!」
くっ!めぐみんの奴、力一杯俺の肩にしがみついてやがる。こいつ魔法使いの癖に意外な力を…
「おい放せ! お前さては他のパーティにも捨てられたんだろ!?放せ!」
「もうどこのパーティも拾ってくれないのです!お願いです! 見捨てないでください!!」
「ちょ!二人とも暴れないでよ!顔にヌメヌメがかかってる!」
するとめぐみんは通行人にも聞こえる大きな声で──
「どんなプレイでも大丈夫ですから!!先程のカエルを使ったマニアックプレイにも耐えてみせ──」
「わかったーー!!!これからよろしくなめぐみん!!」
カズマ「このすばぁ! 」
「あー、まさかめぐみんまでパーティに入るとは…また問題児が一人増えた…。」
俺は一人ギルドのテーブルで項垂れていた。アクアとめぐみんは風呂でヌメヌメを落としている。上級職ではあるが爆裂魔法しか使えない魔法使い。 …ダメだこのパーティ…。
「よっ、さっきぶりだなカズマ。」
「あ、ハルキ!」
顔を上げると昼間助けてくれたハルキがいた。
「どうしたんだ?そんなに落ち込んで。」
「ああ…聞いてくれハルキ…実はな──」
「──なるほど、つまりお前は特典で持っていける
「ところがあいつ、全く良いところが無い! 知力と運は最悪で自覚無いし!さっき入っためぐみんも爆裂魔法オンリーだし!もういやだ!こんな世界!」
「ま、まぁ落ち着けって。 あの二人もいつか強くなって頼りになるって、多分。」
ハルキが優しくフォローしてくれる。本当に良い奴だ…あ、そういえば転生の特典について聞いておこう。
「そういうハルキの特典って何なんだ?」
「ゴロゴロの実だ。ワンピースに出てきた悪魔の実。 カズマも知ってるだろう?」
「ゴロゴロの実って…エネルの能力か!?とんでもないチートじゃないか!?ちょ、ちょっと冒険者カード見せてくれ!」
「いいぜ、でもチート過ぎてよこの能力。 制御しないと危ないんだ。」
スゲェ…雷速移動もスキルになってる、あ!
「なぁハルキ、良ければ俺と一緒にパーティ組まないか?」
「んー悪いけど保留にしといてくれ。」
「え!?な、何で?」
「さっきも言ったけど俺のスキルは攻撃範囲が広すぎるんだ。 討伐クエストをこなして慣れるまではパーティは組まないようにしてんだ。」
ぐぅ!一理あるけど… いや!まだ諦めきれない! ハルキをパーティに入ってもらわないと俺の精神が!
「大丈夫だ! 俺のパーティにさっき入っためぐみんも爆裂魔法を使うから! いまさら雷くらいどうってことないから!」
「いや安心できねーよ、危険すぎるだろそんなパーティ。」
ちっくしょー! ハルキをパーティに誘うのは失敗か…。
「まぁ、気が向いたら一緒にクエストくらいは行くさ。んじゃ、俺は疲れたから宿に行くぜ。おやすみ。」
「ああ…おやすみ…。」
…よし、俺は誓った!次に入るパーティメンバーは絶対まともな奴を──
「すまない、ちょっといいだろうか。」
え?
ハルキside
おはようございます。柏田春樹です。 俺は今日クエストは受けずに装備品を買いに街にやってきました。 昨日の初心者殺しの討伐クエストで50万エリスも手に入ったからな、これでやっと冒険者らしい格好になれるぜ!
「まずは防具だな。 防御性より機動性が欲しいな。」
防具店に入った俺は自分のスタイルに合った装備を選んでいく。 簡単な膝当てがついた動きやすいレザーグリーヴ。青色の短めのマント。中にはレザーシャツを装備した。うん、これなら戦いやすい。
「兄ちゃん、確か職業は【魔法戦士】だろう?だったらもう少し防御性を考えたら──」
「いや、これでいいよ。 オッサンこの装備いくらなんだ?」
「まぁ、兄ちゃんがそう言うならいいが…お代は6万エリスってところだ。」
とりあえずはこの装備で満足した俺は防具店のオッサンに金を支払い店を後にした。 さーて、次は武器だな。 剣とか斧も憧れてたけど、エネルと言えばあの武器だろう──
「おっ?いらっしゃい兄ちゃん! ウチの武器屋は何でも揃ってるぜ!」
防具店の近くの武器店に入った途端、元気のいい店主が声を掛けてきた。
「オッサン、身の丈ほどの棍棒が欲しいんだ。 良いの無いかな?」
「うーん、棍棒ならこっちにあるが…身の丈ほどのなんかあったか?」
そう言ってオッサンが案内した所には槍などがたくさん置かれていた。 分かっていた事だがエネルが持っていたような黄金の棍棒は無かった。 さて、どいつがいいか…ん?
「おお?長さも強さも丁度良さそうなのが…。」
「ああ兄ちゃん。ソイツは扱いづらいぜ? 棒術スキルがないと宝の持ち腐れだ。」
「棒術スキル?」
ふと俺の冒険者カードを見てみるとレベルが上がっていて修得出来るスキルが増えていた。 あ、棒術スキルと槍術スキルがあった。原作でもエネルって棒術凄かったからか?とりあえず修得しておくか。
「大丈夫。俺棒術スキル持ってるから。 オッサン、俺こいつにするよ。いくら?」
「そうか?正直誰もソイツに見向きもしなかったからな…よし!3万エリスでどうだ?」
安いな! こいつは得したぜ! エネルみたいに溶かして刃物には変えたり出来ないだろうが充分だ。 また金を貯めてもっと強そうな装備を買えばいいからな。それに棒術スキルと槍術スキル修得したらまたスキルポイント足りなくなったし。
「毎度あり!また来てくれよ!」
支払いを終えて店を後にする。これで武器と服が揃った。やっと冒険者らしい格好に──
ビーー!!ビーー!!
〔緊急クエスト!緊急クエスト!冒険者各員は至急正門前に集まってください!! 繰り返します!冒険者各員は至急正門前に集まってください!!〕
「何だ何だ? 街が騒がしいな。」
見てみれば街の住人達は避難してるし、冒険者達は正門に向かっていった。 俺も冒険者だし正門へと走る。 緊急クエストって…何かヤベェモンスターでも近づいてるのか?
「おーい!カズマ!」
「ハルキ!お前も来たのか…って装備買ったんだな。」
「ん?あーー!ハルキじゃない!」
正門に着くと大勢の冒険者達が集まっており、カズマ達の姿も見えた。 話しかけると隣にいたアクアがずんずんと俺に近づいてくる。
「カズマから聞いたわよ!特典としてワンピースの悪魔の実を貰ったみたいだけど、女神としては悪魔なんて名前のついた物認めないわよ!誰よ!?貴方に悪魔の実なんてあげたのは!」
「え?いや…名前は知らんけど金髪で羽の生えた天使みたいな神だったぞ。」
「きっと私の後任の子ね!天界に帰ったらその子にゴッドブローをかまして説教してやるわ!」
「その天使も仕事しただけだろ。お前もいい加減にしとけ、ハルキを困らせるな。」
どうやらアクアは悪魔の実が気に入らないらしい。神と悪魔だから気に入らないのかもな。 っと、そんなことよりも…。
「なぁ、これから一体何が──
「おーーい!!来たぞー!!!」
何が始まるのか聞こうとしたら突然前にいた冒険者が声をあげた。 前方からは大量の緑の球体が空を飛んで来て…え?もしかしてあれって…キャベツ?
「いい?カズマ、ハルキ。 この世界のキャベツは飛ぶわ。彼らは強い魔力と生命力をもって空へと羽ばたき大陸を渡り、海を越え、人知れぬ秘境でその生涯を終えるの。そう…簡単に喰われてたまるかとばかりに。」
「ってことはあれ全部空飛ぶキャベツかよ…。」
「ほんっとにろくでもない世界だな…俺、もう帰っていいかな?」
【緊急クエスト!】
【街に飛来したキャベツを収穫せよ!!】
「「「ウォォォォォーーー!!!」」」
冒険者達がキャベツに向かって戦う姿は中々にシュールだな。 カズマはやる気をなくしているが、この際相手がキャベツでいいや。さっき修得した棒術スキルとこの武器を試すとするか。
「キャベツが相手か…気乗りしないけど、カズマ!先に行くぞ!」
バチッ!!
雷速移動で戦場に出た俺は早速キャベツに囲まれる。
「さぁ戦闘開始だ! 100万V
ヴァリヴァリ!!! ゴロゴロゴロ…!
横向きに放った
「よっと!」
バキッ!ドカッ!
棍棒でキャベツ達を打ちおとしていく。 しかし、まだ数ある棒術スキルを1つしか修得してないため、まだ上手く扱えない。 棒術スキルと槍術スキルは他とは違い初級や中級などがあるのだ。 まだコイツを扱うには棒術を鍛えなきゃだめだな。
ヒュンヒュン!!
「ヤベ!
ピシャァァァァン!!! ゴロゴロゴロ…!
後ろからキャベツが不意打ちしてきたが何とか反応してスキルを発動する。 あーあ、キャベツが炭になっちまった。雷だと上手く捕獲出来ねーな。
「…す、すげぇ…!」
「何だあの青色マントの兄ちゃん…!」
他の冒険者に当たらないように弱く雷を撃ちながら戦っている。すると、なにか聞こえるような…?
「黒より黒く………我が深紅の………並ぶもの無き崩壊なり……!」
正門の近くを見るとめぐみんが爆裂魔法の詠唱をしていた。ま、まさかあいつ他の冒険者が密集してるのに撃つ気か!?嘘だろ!?
「私は逃げない! 後ろに守るべき者達がいる限り! ああっ!でも皆が私を見ている!傷つきボロボロにされた私を見てる…!!ああっ!たまらん!!」
近くで見たことない女騎士が変態なことを叫んでるし!!何この状況!?不味い!めぐみんが詠唱を終えた!
「エクスプロージョン!!!」
ドガァァァァァァァァン!!!
「ギァァァァァァァァァ!!」
「にャャャャャャャャン!!!」
バチッ!!!
「あ、あ、アブねぇーーー!!! 死ぬかと思った!!」
普通撃つかよ!?雷速移動が間に合ったから良かったものの、皆いるのにあんなとんでもない威力の爆裂魔法をぶっぱなすか!? 何故か一名喜んでたが…。
【クエスト完了!】
なんとなくアクアはワンピースは読んでるけど悪魔の実は嫌いかなというのは作者の妄想です。
皆さんはどんな悪魔の実が好きですか?