この素晴らしい世界にゴロゴロを!   作:糖分四天王

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 時々アンデットなのかアンデッドなのかこんがらがっちゃう…。あれ?どっちだっけ?




この雷人間に再び怒りのアンデッドを!

 

 

 ハルキside

 

 

 召集を受けた俺達は急いで武装し正門前に集まる。重装備のダクネスは少し遅れている。

 

「一体何があったんだ?」

 

「まさかまたあいつじゃ……あー、いたよ」

 

 予想通りそこにいたのはいつぞやのデュラハンだ。ただ今回は後ろに大量のアンデッドモンスターを連れている。デュラハンは俺達と目が合うとプルプル震え始めた。

 

「何で城に来ないのだ!この人でなしどもがァァァァーーー!!!」

 

「「…はぁ?」」

 

 何かスゲェ怒ってんだけど?するとカズマが一歩前に出てデュラハンに問いかける。

 

「何でなんだ?もう爆裂魔法も雷も撃ち込んでいないのに…」

 

「ああ、あれ以来お前の城に近づいてもないぞ?」

 

「撃ち込んでいないだと…!何をぬかすか白々しい!確かに雷は止んだが、そこの頭のおかしい紅魔の娘があれから毎日欠かさず通っておるわ!」

 

 カズマが驚いてめぐみんを見る。だがめぐみんがスーッと目をそらす。そんなめぐみんの頬をカズマが引っ張る。

 

「お前かァァーー!!」

 

「いひゃいれす!いひゃいれす!違うのれすカズマ!今までなら何もない草原に魔法を放つだけで我慢出来たのですが、城への魔法攻撃の魅力を覚えてから…大きくて固いものじゃないと我慢出来ない体に…!」

 

「モジモジしながら答えるな!大体お前は魔法を撃ったら動けなくなるだろ!てことは一緒に行った共犯者が──」

 

 するとアクアがそーっとカズマの近くから逃げようとしていたので俺は肩を掴んで止める。

 

「待ちたまえよ女神様。カズマ、共犯者を捕らえました」

 

「お前かァァーー!!」

 

「いひゃい!いひゃい!だってアイツのせいでろくなクエスト受けられないから!腹いせがしたかったのよ!」

 

 子供かっ! するとデュラハンの方から禍禍しいオーラのようなものが飛んできた。

 

「聞け愚か者ども!この俺が真に頭にきている事は他にある。貴様らには仲間の死に報いようという気概はないのか!俺はこれでも生前は真っ当な騎士だった!その俺から言わせれば、仲間を庇って呪いを受けたあの騎士の鑑のようなクルセイダーの死を無駄にするな…ど…」

 

「い、いやぁ…騎士の鑑なんて…」

 

「アッレェェーー!!?」

 

 いつの間にかダクネスが合流していた。あー、あのデュラハンはダクネスが呪いで死んだと思ってたのか。

 

「なーに?あのデュラハンもしかしてずっと城で待ってたの?帰った後呪いが解かれたと知らずに?プークスクス!ウケるんですけどーー!」

 

「おいおい、煽るな煽るな」

 

 アクアが指を指して爆笑する。デュラハンの奴、もう怒りが頂点に達したみたいだ。

 

「調子に乗るなよ!俺が本気をだせば、こんな駆けだしの街などすぐに滅ぼせるのだぞ!」

 

「アンデッドの癖に生意気よ!今度こそ浄化してやるわ!」

 

 するとアクアの元に愛用の杖が現れる。だがデュラハンは鼻で笑っていた。

 

「前に言ったはずだ。駆けだしプリーストの浄化魔法ごとき効く訳が──」

 

 

 

 「ターンアンデッド!!」

 

ギャャャャーーー!!!アハッハーーー!!!

 

 メッチャ効いてる!? 馬から落ちて転げ回ってるぞ!?

 

「か、カズマさん!どうしよう!私の浄化魔法が効いてないわ!」

 

「いや効いてると思うぞ、ギャャャって言ってるし」

 

 アクアは駆けだしでも一応女神だからな、たかが浄化魔法でもかなり効くはずだ。しばらく転がってたデュラハンはゆっくり立ち上がる。

 

「ぐぅっ…!貴様…本当に駆けだしか? 魔王様の加護を受けた俺の鎧は並の浄化魔法は効かないはず…ええいまぁよい!アンデッドナイトよ!奴等を殲滅しろ!」

 

 デュラハンの掛け声と共に大量のアンデッドナイトが歩きだす。

 

「あ!あいつアクアの浄化魔法が効いてるからってビビって部下にやらせるつもりだぞ!」

 

「ち、違うわい!始めからボスが相手では恰好つかないからな。まずは手下を戦わして貴様らの力量を──」

 

「セイクリッド・ターンアンデッド!!」

 

ギャャャャーーー!!! アハッハーーーー!!!

 

 カズマの言葉を必死に否定するデュラハンだが、アクアが唱えた浄化魔法にまたやられ体からプスプスと煙を出しながら地面を転げ回る。

 

「ググ…もうよい!アンデッドナイト!!奴等に絶望をくれてやれ!!!」

 

 

「ヤベェぞ!プリースト呼べー!」

「誰か教会で聖水ありったけ持ってきてー!」

 

 冒険者が慌てている中、アンデッドナイトは真っ直ぐに走りだした。

 

 

 ……アクアに向かって。

 

 

「え?えぇーーー!!?何で私だけ狙われるの!?私女神なのに!日頃の行いもいいはずなのに!」

 

「ああ!?ずるいぞ!私は本当に日頃の行いもいいはずなのに!」

 

「お、おい!手下達よ!何をしている!そいつだけではなく街の冒険者達に行け!」

 

 デュラハンの命令にも従わず一心不乱に逃げるアクアに迫るアンデッドナイト達。 時にダクネスさん?何で羨ましそうにしてるのん?

 

「さ迷える魂であるアンデッドナイト達は本能的に女神に救いを求めてるのか…」

 

「あー、だからアンデッドにたかられてるのか。難儀な体質してるなあいつ…」

 

 カズマの推察に納得してるとアクアがアンデッドナイトを引き連れて走って来た。ってオイオイオイ!?

 

「カズマさーーん!!!カズマさーーん!!!」

 

「お、おい!バカ!こっち来んな!」

 

 俺もカズマに巻き込まれ一緒に逃げる羽目に。アンデッドナイトは他の冒険者には目もくれない。

 

「カズマさーーん!!!何とかしてー!!!」

 

「おいカズマ!「カズマですけど!?」どうすんだ!?あいつらいっそ俺の雷で──」

 

「いや待て!それよりも……!めぐみん!!爆裂魔法の準備だ!」

 

「は、はい!」

 

 カズマは遠くに逃げていためぐみんに指示をしながらアクアを共にある場所へと走る。その場所は──

 

「アクア!ハルキ!今だ!」

 

「そういう事か!!」

 

「いやァァーー!!」

 

「何!?」

 

 デュラハンの元に走り、アンデッド達を一ヶ所に集める。

 

「めぐみんー!今だー!」

 

「なんて絶好のシチュエーション…!感謝します!深く感謝しますよカズマ!」

 

 めぐみんは杖を向け詠唱を始める。

 

「万象を成し得る根源たる力…太古に刻まれしその記憶…我が呼び声に応え…今ここに蘇れ! 我が名はめぐみん!紅魔族随一のアークウィザードにして、爆裂魔法を操る者!」

 

 

 「エクスプロージョン!!!

 

 

 

 ドゴォォォォン!!!

 

 

 めぐみんの爆裂魔法が発動し、凄まじい爆発がアンデッドを包む。

 

「や、やりました……あうっ」

 

「おんぶはいるかー?」

 

 カズマがめぐみんをおんぶして正門へと向かう。デュラハン共々爆裂魔法に巻き込ませるとは、流石カズマだな。

 

「オォーー!!やるじゃないか!頭のおかしい子!!」

 

「見直したぜ!!頭のおかしい子ーー!!」

 

「カズマ、ちょっと下ろしてください。あの人達ぶん殴ります」

 

「やめなさい」

 

 皆がめぐみんを頭のおかしい子って呼び始めた。あーあ、カズマにおんぶされてるめぐみんがキレてるよ…。

 

「フッフッフ…ハーッハッハ!!面白い…!面白いぞ!!」

 

「!?なに!?」

 

 突如戦場に笑い声が響く。 爆裂魔法によって舞っていた砂煙が晴れるとそこには、無傷のデュラハンが立っていた。

 

「な、何で!?爆裂魔法を受けたはずじゃ…!」

 

「ちっ!手下達が盾になったのか!」

 

 カズマが驚く中デュラハンは体から禍禍しいオーラを放つ。どうやら戦闘体勢に入ったようだ。

 

「手下達を全滅させるとはな、中々のものよ! その強さを認め!この俺が直々に相手をしてやろう!さぁ!このベルディアが相手だ!!」

 

 

 

 【緊急クエスト】

【魔王軍幹部ベルディアを討伐せよ!】

 

 

 

 

 

 カズマside

 

 めぐみんの魔力も空だ!アクアの浄化魔法もハルキの雷も致命傷にはならない!魔王軍幹部なんてどうやって…!

 

「カズマ!」

 

 ダクネスが俺たちの前に立った。 ダクネスでもデュラハン相手じゃ…!

 

 

「ビビる事はねぇ!もうじきこの街の切り札が来る!」

「いや!あの人にばっか頼っていられねぇ!俺達もやるぞ!!」

 

 冒険者達が各々武器を構えデュラハンに突撃していく。

 

「おい待て!数で押してもこいつには……」

 

 ハルキの言葉は届かず、五人でデュラハンを取り囲んだ。

 

「…どうやら先に死にたいようだな」ヒュッ!

 

 するとデュラハンは自身の首を空高く放り投げる。首は魔方陣によって空中で止り俺達を見下ろす。

 

 

「「オォォォォーーー!!!」」

 

 冒険者達が一斉にデュラハンに攻撃を仕掛けるが──

 

 

「…フンッ!!」

 

「「「グァァァッ!!!」」」

 

デュラハンの横凪ぎの一撃で五人とも斬られてしまう。たった一振りで五人も倒されちまった…!ヤバイ…!アイツ本物だ!

 

「フンッ雑魚共め…」

 

「貴様…!よくも仲間を!!」

 

 ダクネスが剣を抜きデュラハンへと駆ける。 あれ?ハルキは…?アイツどこ行ったんだこんな時に!

 

「アンタなんか…!ミツルギさんが来たら終わりなんだから!」

「そうだ!あの魔剣を持った兄ちゃんが来たら勝てるさ!」

 

 他の冒険者達が言っていた切り札ってミツルギの事だったのか!あれ?ミツルギ…?ってことは…ヤバイ!絶対来ない!そいつの魔剣俺が売った!

 

「やはり来るかクルセイダーよ!」

「ハァァァ!!!」

 

 ダクネスとデュラハンが交戦する。ダクネスが全力の力で剣を振るう中、デュラハンは余裕だった。

 

「ぐっ!なんて力だ…!その力で私を痛めつけるのか辱しめるのか…!やれるものならやってみろ!むしろやってみせろ!!」

 

「変な妄想をするな!」

 

「こんな時くらい真面目にやれこの変態クルセイダー!!」

 

「くっくぅ…!二人で言葉攻めとは…!お前達二人は私をどうする気だ!!」

 

「どうもしねぇよ!!」

 

「ちったぁ頭冷やせ!クリエイトウォーター!」

 

「!?」

 

 変態ダクネスの頭に水をかける。だがこのブレない変態はさらに頬を赤くして息を切らす。ん?デュラハンの奴は何で大袈裟に水を避けた?

 

「さらに水攻めまで…どんなご褒美だ!」

 

「ええい!真面目にやれ!」

 

 

 

 しびれを切らしたデュラハンの剣がダクネスに振り下ろされるがダクネスも反応してダクネスとデュラハンの剣がぶつかり合う。 何度か鍔迫り合いになるもダクネスが仕掛ける。

 

「ハァァァ!ヤッ!」

 

「……ヘッ?」

 

 …全部外して岩とか切ってるし!やだもう恥ずかしい!まったく当たんないなんて!

 

「つまらんな…興醒めだ!」

 

 やがてつまらなそうにダクネスを横凪ぎの一閃で斬った。

 

「さて、次の相手は…何!?」

 

「ああ!!新調したての鎧が!」

 

 だがダクネスの馬鹿げた防御力のお陰で斬られたのは鎧だけだった。

 

「何だというのだ貴様は…?あのプリーストやアークウィザードといい、あの雷使いの冒険者といい…!」

 

 ブツブツと呟くデュラハン。今がチャンスだ!俺は奇襲をかける為にめぐみんを近くの岩場に置き、静かに近づく。

 

 

「しまった!」

「今だ!スティーール!!!」

 

 奇襲に成功した俺はスティールを発動する。しかし、俺の手には何もなかった。

 

「今のは少し焦ったぞ。だが、俺は魔王軍幹部だ。レベル差という奴だ。」

 

 後ろからデュラハンの剣が俺の首を捉える。 死ぬのか?また死ぬのか俺は?

 

「私の仲間に手を出すな!!」

 

 ダクネスが剣を捨てデュラハンにタックルを食らわす。しかしデュラハンはびくともせずダクネスを突き飛ばす。

 

「ちょうどいい。聖騎士の貴様の首を魔王様に捧げよう。」

 

 どうする!?何か弱点とか無いのか?このままじゃダクネスが!

 

「死ぬがいい!!」

 

 そしてダクネスの首にデュラハンの剣が迫る。

 

「ダクネスーーー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「神の裁き(エル・トール)!!!」

 

 

 ドガァァァァン!!!ゴロゴロゴロ…!

 

 

「グァァァ!!」

「くっ!な、何が…?」

 

 瞬間、デュラハンに巨大な雷が落ちる。運よくダクネスには当たらなかった。

 

 

「悪いな、怪我人を運んでたら遅くなった。待ったか?」

 

「「ハルキ!」」

 

 俺達の後ろからハルキがやって来た。 見てみると先程斬られた冒険者達がいなくなってる。今まで冒険者を運んでいたのか!

 

「やったーー!!雷使いの兄ちゃんだー!!」

「ハルキー!やっちまえー!」

 

 

「さてと…ダクネス!交代だ!後は俺がやる」

 

 ダクネスの前に出てデュラハンを見据えるハルキ。だが、ダクネスはボロボロでもまだ目は諦めていなかった。

 

「待ってくれハルキ!私は騎士だ!クルセイダーとして敵を前に退くなど!」

 

「気持ちは分かるけど、ダクネスなら攻撃に耐えられてもデュラハンには勝てない。違うか?ダクネスにはカズマ達を守ってほしいんだ。騎士であるお前しか出来ない事だ。 頼めるか?」

 

 ダクネスの肩に手を置きハルキは説得する。 ダクネスは目を閉じしばらくすると息を切らし興奮する。

 

「お預けプレイか……悪くないな……」

 

「…お前本当にブレないな」

 

「ごめんハルキ。うちの変態が本当にごめん」

 

 頬を赤くしながらとダクネスは俺の側に来る。俺達を見たハルキは一人でデュラハンの元へと歩く。

 

 

「気を付けろハルキ!アイツは強いぞ!」

 

「おう!任せとけ!」

 

 

 そしてついにハルキはデュラハンの元に着く。デュラハンはさっきの雷のダメージから回復していた。

 

「次はお前か雷使いよ。出来ればお前とは城の最上階で戦いたかったが、まぁいい。 あの時から貴様との戦いを楽しみにしていたぞ!」

 

「ああ、正直俺も楽しみにしてたよ。ようやく戦いらしい戦いが出来そうだからな!」

 

「フハハハ!!面白い!!では始めようか!我は魔王軍幹部が一人デュラハンのベルディア!!いざ尋常に勝負!」

 

「駆けだし冒険者のカシワダハルキ!…そうだな、ここはこう名乗ろうか──」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「我は神なり!!

 

 

 

 

 

 




 

 早めにハルキVSベルディアを書きたかったから少し適当になっちゃったかな?


 次回はエネル節全開の予定です!ハルキ君は潜在的に中二病かもですね。

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