私は原作開始前にデスノートで私以外のブリタニア皇族を抹殺した。その結果ブリタニアは大混乱になってしまったが、私はそれを放置した。
当初は私が皇帝になることでその混乱を収めようとしたが、よく考えてみれば別に即位しなくてもこのまま放置すれば、この世界はうまく収まるのではないかと考えたのだ。
何しろシャルル皇帝を含めた皇族がいなくなったらエリアを保持することすら難しくなるから、遺跡を確保することなどできずに神殺しは失敗するのだ。まあ、念のためにギアス嚮団にはフレイヤを打ち込んでV.V.を抹殺しておいたので、シャルル皇帝の計画は実行不可能だろう。
後はブリタニアの弱肉強食だが、これも放置すれば解決するだろう。すでに各エリアのテロリストたちがブリタニアに対して反撃を開始したという情報も入っているし、ブリタニアに敵対する中華連邦とEUがこの好機を逃すはずがない。必ずブリタニアを潰そうとするだろう。
その予想通り、それから数年ともたずにブリタニアは転落していった。ブリタニアはすべてのエリアを失い、本土さえも中華連邦やEUに攻め落とされてしまったのだ。
勿論、ブリタニアとて無抵抗ではなかったが、皇族を失いまとまりをうしなった貴族や庶民たちではどうにもならなかったのだ。
こうして強者から弱者に転落したブリタニアは各国から報復とばかりに徹底的に叩きのめされた。それはかつて彼らが行っていたことをそっくりそのままやり返されたわけである。そうなって初めてブリタニア人たちはシャルル皇帝が唱えた弱肉強食が間違っていたことを痛感したわけであるが、もはやどうにもならなかった。
今更ブリタニアが強者が弱者を虐げることを非難しても、どこの国も相手にされない。それは自業自得以外の何物でもないのだから。
しかし、弱者になったのはブリタニア人だけではない、元エリアの名誉ブリタニア人達はナンバーズだった者たちから裏切者とした扱われた。彼らはひどい迫害を受けて数多くの血が流れてしまっていた。
仮にゼロが主導してブリタニアを潰していればこうはならなかっただろうが、残念ながらこの世界ではゼロが誕生する前に皇族が全滅してしまい、ルルーシュがゼロになる機会がなくなっていた。更にブリタニアが傾いている情勢からルルーシュは無茶な反逆ではなく静観を選んだのだ。
しかし、この結果はルルーシュとしても想定外であっただろう。ブリタニアをぶっ潰せばやさしい世界になると思っていたが、単に強者と弱者が入れ替わっただけなのだ。更にルルーシュとナナリーがまがりなりにもまともに暮らせていたのはブリタニア人が強者の立場にいたからだ。
国を失った民族の末路は悲惨なもので、特にブリタニア人のように散々恨みを買っていた民族ならば周囲から受ける報復の嵐は悲惨極まりないものであった。これにはルルーシュもたまりかねてナナリーと共に人里離れた僻地に移り住むことにしたのだった。
かくして、ルルーシュとナナリーは原作とは異なるもののなんとか平穏な暮らしができるようになったわけであるが、ブリタニア人たちが虐げられる世界には変わりはなかった。
ちなみに原作ではブリタニアのルールに従う事が正しいと主張した枢木スザクはブリタニア没落するやブリタニアを見切りをつけて日本人に戻っていた。スザクはこの世界では特に日本人に恨みを買う事をしておらず、名家の出であったことから問題なく受け入れられていた。
原作を知る者が見たら眉をひそめる行いだろうが、スザクからすればブリタニアに殉じるつもりなどさらさらないのだから、これは当然の行動でしょう。
所詮ルールなど人間が作ったものに過ぎず、状況次第でいかようにも変わってしまう不確かな代物なのだ。それを絶対に正しいものだと主張していた原作のスザクの方がおかしいのだ。
「なんともつまらない世界になったものね」
監察軍の巡洋艦の中で私はこの世界の情勢にそう溜息を零した。一連のブリタニア人弾圧で、私もブリタニア人として活動することが困難になったことから現地に降りることなく宇宙空間に待機している巡洋艦で生活する羽目になった。
正直言って、こんなつまらない世界に用はないので、私はこの世界に見切りをつけたのだった。
あとがき
ゼロが登場することなくブリタニアが滅びた場合は、このように強者と弱者が入れ替わる世界になってしまうと思います。何せブリタニアは恨みを買い過ぎているので、状況が変わったから仲良くしましょうとはいかないでしょう。