お蔵入り作品集   作:ADONIS+

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宇宙人?いえ大和撫子です その三

 マブラヴ世界で地球上のハイヴをすべて潰した後、私は紋章機の開発に集中していました。そして紋章機シャープシューターの開発に成功して宇宙海賊相手に成果を出すことに成功しました。

 

 ですが、紋章機は私のシャープシューターのみなので、もう少し増やした方がデータ収集がはかどるのですが、やはりパイロットを選びすぎるという紋章機の欠点が足枷となって紋章機を増やすことができません。

 

 そこで、紋章機のパイロットを確保するために異世界に赴いて探していましたが、紋章機の適性がありつつも信用できる人材をスカウトするのは難しいです。

 

 私はそんな中で、ふとマブラヴ世界の事を思い出しました。あれ以来まったくかかわっていなかったわけですが、あれから丁度7年がすぎてあちらでは2005年12月15日になっています。

 

 正直に言いますと、私にとってマブラヴ世界よりも私の能力を引き出す為の紋章機の方が遥かに重要なのです。といっても、それは監察軍にとっても同様で、何の利益にもならないマブラヴ世界の事よりも紋章機ひいては対ベヅァー用兵器の開発が重要なのは言うまでもありません。

 

 スカウトが停滞している事もあって、気分転換も兼ねてあの世界の情勢を確認しておくことにします。上手く行けば月攻略戦をやっており月面仕様の戦術機とBETAの戦いという原作では実現しなかった戦況が見れるかもしれません。そう思った私でしたが、結果は予想の斜め下を行くもので、月攻略戦どころか人類が自滅していました。

 

 そのあまりの結果に苦笑いするしかありません。どうすればここまで状況を悪くできるのかと呆れるばかりです。とはいえ、あの世界は監察軍の装備を使用して介入していることから、私が苦笑いするだけですませずに、収集した情報をトレーズ総司令官に提出して詳細を報告しました。

 

 私の予想通りトレーズ総司令官も呆れていたようでした。いくらなんでもここまで愚かとは思わなかったのでしょう。ですが、マブラヴの原作知識から考察すれば決してありえないことではありません。むしろ当然のことかもしれません。

 

 こうなると、あの世界を救うためにはオルタナティブ5派を抑えつつ、オルタナティブ4を成功させなければいけなかったのかもしれませんが、それはあの世界にどっぶりつかって行動することを意味しています。当然、そんな過剰な干渉などできるわけがありません。

 

 つまり、どうあってもあの世界を救うことなどできなかったのでしょう。自分のしたことが無駄だった事に虚しさを覚えつつ、私はあの世界をどうするか考えましたが、どう見ても考えるまでもなく見捨てるしかありません。

 

 まだBETAだけなら前回のように宙対地爆撃で何とかなりますが、月の破損や軌道変更なんて監察軍でもそれなりに手間がかかるため私の独断でできることじゃありません(そうはいっても他国の領土に対して宙対地爆撃を行うのも政治的な問題になるので安易にできる事ではない)。

 

 おまけに地球環境の激変や人間同士の争いなどどうしようもないでしょう。もちろん、監察軍がその気になればできないことではないでしょうが、そんな事をする理由などまったくありません。

 

「関わると面倒な事になるでしょうね」

 

 BETA大戦や今回の経緯から私はあの世界の人間をまったく信用していません。その為、人材のスカウトでもあえてあの世界を避けて別の世界で活動しています。

 

 尚、ちとせが知る由もないが、あの世界に転生していた八条弥生は日本陥落の際に戦死しており、監察軍に知られることなく退場していた為、どうあってもあの世界はちとせにとって用なしの世界だった。

 

「一応、調査だけはしておきましょう」

 

 あの世界はどうでもいいですが、それでも滅びゆく世界で人間たちがどうなるかというデータは参考になるかもしれません。勿論、私が行くつもりはないですよ。その程度の情報収集ならば巡洋艦にアンドロイドたちを乗せて送り込めば事足ります。

 

 

 

 そう思い、マブラヴ世界に巡洋艦を一隻送りつつも私は異世界でスカウト活動をやっていたわけですが、監察軍本部から私が送り込んだアンドロイドたちが現地勢力と勝手に接触したという連絡が入ってきました。

 

 私はアンドロイドたちにマブラヴ世界の情勢を調査するように命じてはいましたが、現地人に接触しろとは命じていません。それだけに想定していなかった事態に戸惑いつつも、私はマブラヴ世界に赴いて、その後始末を行うことにしました。




あとがき

 正史ではトラブルメーカーだった八条弥生は日本陥落で死亡しています。その為、トリッパー関係の問題はこの世界では発生しません。逆を言うとこの世界ではちとせの意見だけが尊重させるわけで、ちとせがこの世界に見切りをつけている以上、現地人には救いはありません。
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