氷結の女王   作:雪楓❄️

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更新お久しぶりですね。


何やかんや受験も終わったので、これからは更新出来ると思います!


第4話

「私はもう行くのだ!」

 

私が丁度到着する直前、ミリムはその場にいる他の3人の魔王へと別れを告げ、問題の渦中であるジュラの大森林へと向かおうとしていた。

 

「あら、ミリム。何処に行くの?」

 

「おっ、シヴァではないか!!ジュラの大森林で遊んでいたのではなかったのか?」

 

ミリムは突然現れた私に驚く様子もなく、当然のように私への質問をぶつけてくる。他の魔王は少し驚いているのだから、少しぐらい驚いてくれてもいいのだが。

 

「遊んでたわけじゃないんだけどね。少し同郷の人に会ってきただけよ。ところで、ミリムはこれからジュラの大森林に行くのでしょ?それなら、連れて行ってあげないことも無いわよ?」

 

「なに!?それは本当か!よろしく頼むぞ、シヴァ」

 

無邪気な笑顔で喜ぶミリムを見て、最古の魔王の1人だとわかる人はどれだけいるのだろうか。知らなかったら、私なら確実にその辺の少女と勘違いする。

 

「そういうことだから、御三方。ミリムは私が連れていくわね。どうやら不可侵条約も破棄されたようだし」

 

机に置いてある紙を見た私はそれを指摘した。元々探索に出ていたので今更関係はないのだが、これで公にリムルと交友を持てるというものである。

 

「えぇ。後ほど正式に伝達されると思いますよ」

 

「……そう。それじゃあ行こっか、ミリム」

 

私はクレイマンを一瞥したあと、ミリムと共に再びリムルたちの街へと戻ることにした。

 

 

◇◇◇◇

 

「って、なんで私がいない間にこんなことに……」

 

リムルたちの街の近郊へと移動した私は、リムルに滞在の許可を得るためにミリムをその場に待たせてリムルを探しに街へと向かったのだが、何故かリムルは見つからず代わりに見つけたリグルドさんと共にリムルを探していたら何故かミリムがいた辺りから爆発が起き、急いで戻ってきたのだが。

 

「あ、シヴァ!!これ、物凄く美味しいぞ!」

 

クレーターのど真ん中で何か黄色いものを食べながら嬉しそうにしているミリム。見る限りリムルたちは無事なのようだが、それならば先程の爆発はなんだったのだろうか。

 

「…………何やってるのよ、ミリム」

 

ミリムを連れてきた以上、何かしらトラブルを起こすとは思ってはいたがこれは想定外。リムルもリムルで戸惑っているし。

他の配下の魔人たちは私の方を見て呆然としている。

 

「と、取り敢えず街に戻るか」

 

ミリムと私の来訪は流石に予想外だったのか、リムルもまだ戸惑っているようだった。

 

 

 

 

街へと戻る道中。

徒歩の私にたいして何故か牙狼の背にリムルとともに当然のように乗っかっているミリム。もちろん、徒歩に不満がある訳では無いが少し羨ましい。

 

「なぁなぁ、お前は魔王になろうとしないのか?」

 

唐突な質問。だが、私も少し気になっていることではあった。もしリムルが魔王になりたいと言うならば少しぐらい援助してあげるのも悪くない。そう思っているからだ。

 

「……しねーよ」

 

この返答には少し驚いたが、ある意味当然のように感じた。彼は元々この世界の住人ではない。それがこの返答に少しは影響しているのだろう。私だって魔王になろうと思った訳では無いのだから。

 

「え、だって魔王だぞ?格好いいだろう?憧れたりするだろ?なぁ、シヴァ」

 

私に話を振らないで欲しい。

魔王になる、ならないは余程のことをやらかさない限りはその魔物の自由だ。それに魔王になったところで特にやることなんてない。

 

「しねーって」

 

「そうね。あまり魔王になっても、リムルは楽しくないかもね」

 

私の返答を聞いたミリムは何故かリムルへと急に駄々を捏ね始めていた。ミリムの中では魔王になることは楽しいことだったようで、それが否定されたことはそれ以上に楽しいことが存在するということに繋がったらしい。

駄々っ子状態のミリムに痺れを切らしたリムルがいつの間にかリムルと友達になっていたが最早私に理解し難い状況だつたが、何にせよミリムがリムルのことを気に入ってくれたのは朗報と言えた。

 

「ほら、着いたぞ」

 

私からしたら数時間ぶり。ミリムからしたら初めて見るその街はやはり魔物が作ったとは思えない街並みだった。どこか懐かしさすら感じさせる街並みは多分街づくりを支持しているリムルの影響が大きいのかもしれない。

 

「おぉー!!」

 

街を1目見たミリムのその一言に私はリムルのこの後を心から冥福を祈った。あのミリムが興味を持ってしまったのなら、私は止めるような野暮なことはしない。というより、するつもりがない……面倒臭いから。

 

「それじゃあ、私はこの辺で」

 

この街のことならある程度は知っているので、今更案内な必要がない。このままミリムと一緒にいるよりは心が休まる。

 

「えっ……あぁじゃあベニマル、シヴァさんの案内頼んだ」

 

「え……わかりました」

 

そう言うとリムルは忙しくミリムを追いかけて行った。私と共に取り残されたベニマルさんの表情はどこかほっとしたように見える。

 

「なんかごめんなさいね。2人も、突然お仕掛けてきちゃって」

 

「いえ、魔王ミリムを相手にするよりはシヴァさんの方が幾らか楽ですよ」

 

ベニマルさんは冷や汗を流し、苦笑いをしている。確かにミリムの相手をするのにはコツがいるから、その気持ちもわからなくもない。

私はベニマルさんの案内の元、ゆっくりと街を見学することにした。ミリムに振り回されるリムルのことを時々眺めながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




みなさんに質問なのですか、カリブディスの話は皆さん見たいですか?

原作とコミック版の違いなので、皆さんの意見を聞けたらなと思いますので、活動報告の方で答えて貰えると嬉しいです


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