クラッシュ・リンカーネーション   作:トロフィー4000の凡人

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あれ?クラロワ要素って何処にあるんだろうか( ´-` ).。oO


ぼっち決意

無事にスキルを選び終え、白いあの場所を後にした。意識が遠のき、次に目が覚めた時は既に別の場所へと移動したようで。薄暗い部屋の中に人影が見える。どうやらクラスメイト達のようで、周りでは既に目を覚ましたクラスメイトがグループを作り話し合っている。

薄目で確認する限り、起きていないクラスメイトを起こそうとしていたりする人も居るが、自分の所には誰も来ていない。

 

ま、まぁ、このクラスに仲良い人あんま居ないし・・・強がりとかじゃねぇし。起きても話す人は居ないし、寝たフリのまま情報を集めようと思う、俺はまだぼっちLvが低いので聞き耳スキルはあまり鍛えられていないけど、この異常な現象に対し興奮や絶望の感情を露わにするクラスメイト達は声が大きく聞き取りやすい。

 

ふむふむ・・・

 

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周りのクラスメイトのユニークスキルは大方知ることが出来た、本人の説明を信じるなら、まぁチート級のスキルばかり。しかし・・・聞いている限り、強奪や洗脳なんかのスキルを持っている奴はいない。会話に参加していないやつが持っているのか、あるいは嘘を付いているか。あまり関わるのは辞めておこう、いや・・・グループの庇護下に付いた方がいいのだろうか、分からない。

なんにせよ、自分に影響が無ければいいか。

 

未だに倒れている者達を除くと大半の人の情報を集め終え、どうしたものかと思案している最中に部屋のドアが開く。見ると、鎧を着た何者かが開かれたドアの前にいることが分かった。突如現れた鎧の男に今後の方針なんかを語り合っていた皆は固まる。この隙に俺は体を起こし、すっと部屋の隅に身を寄せた。

 

部屋を一瞥した鎧の人物は咳払いをし、部屋の中へと足を進める。

 

「ようこそ、勇者様方。王がお待ちです」

 

まぁ、予想してたけど・・・王国召喚。

 

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「よくぞ参った、勇者殿。私はルーカス聖王国の国王を務めている、イルズ・ルーカス5世だ。この度は異世界で暮らしておったそなたたちを無理やり連れてくるような真似をしてしまい、申し訳ない」

 

王様だ、口髭とか凄い生えてるし。拉致同然のこの状況だが、武装した兵士に囲まれた状態で抗議する程の勇気は皆持っていないらしく、各々固まって話を聞く姿勢を見せた。俺はぼっちだよ。

 

「勿論、この世界へと連れてきた責任として基本的な衣食住は保証するし、我等人類が抱えている問題。そしてそなたらを召喚した理由となる、魔族との戦争に対する活躍の度合いによっては報奨金も出す。戦争が一段落すれば、元の世界に戻す事も確約する。どうか、我らを助けてはもらえないだろうか・・・」

 

・・・うーん、人の本性を見抜く力なんて無いけど、悪い王国では無いかな・・・?油断は出来ないけども。まぁ、俺個人としてはあんまり戦いたくは無いけど、戦争の理由とかによってはやれる事はやろうと思ってる。もし王様が俺らに嘘を付いて非の無い魔族を滅ぼさせようと、ってな感じなら絶対に助けねぇ。

 

そう言えば、ラノベだとスクールカースト上位の奴が率先して王様に返事を返したりするもんだけど、そんなこと無かったな。まぁそこまで飛び抜けたキャラの奴居ないしな、うちのクラス。

 

 

スキル確認、やる事になった。コレで洗脳とかの危険スキルが判明したら楽になるんだけど・・・

 

中田 幸樹

ユニークスキル:無限の○製

レアスキル:光魔法Lv1 アイテムボックス

ノーマルスキル:剣術Lv1 盾術Lv1

 

コイツオタクだな

 

佐藤 恵美

ユニークスキル:蘇生魔法

レアスキル:回復魔法Lv1 土魔法Lv1

ノーマルスキル:杖術Lv1 格闘Lv1

 

蘇生魔法、無かったんだ。でもよくそれにユニークスキルの枠を使おうと思ったな・・・自分が死んだら使えないし、突然異世界に行く為にスキルを、なんて言われて人助けのスキルを選ぶなんてあの子は聖女なのか。

 

まぁ、こんな感じで最後まで行った。誰も洗脳や強奪なんかのスキルは持っていなかった。

 

あの神が適当言ったんだな、とは思わない。少し異世界ファンタジーを知ってるやつなら誰でも考えられる事だ。

 

(多分、改竄とか、隠蔽のスキルを持ってる。異世界モノに詳しい奴か・・・?)

 

クラスで、俺の知ってる限りオタクと言われる分類の奴らは3人、1人はさっきの中田で

 

根本 明夫

ユニークスキル:不死

レアスキル:火魔法Lv1 水魔法Lv1

ノーマルスキル:身体強化Lv1 刀術Lv1

 

板垣 裕太

ユニークスキル:神匠

レアスキル:品質上昇 鑑定

ノーマルスキル:健康 盾術Lv1

 

この2人だ、まず言いたいのが、根本、お前アホじゃないの?ユニークスキル不死て。どう考えても人間には過ぎた力だし、制限がかかってるハズだ。よしんばかかっていなくて単純に永遠を生きるとしても、オタクの基本知識として永遠を生きるのは精神的にキツイってのは知ってる筈だ。アイツがにわかだったのか・・・。アホとは関わらんようにしよう。怖い。

 

板垣は生産系チート。戦わなくてもいい方向性で行くようだ。

 

2人とも、危険スキルは持っていない、そしてそれが本当のスキルなのかも俺には分からない。ついでにこのクラスの全員、看破と言われるステータスの強制解読スキルを持っていない事が判明したので無理やり見ることも出来ない。更に言うと王国としても看破と言うレアスキルの持ち主はなかなか見つけられるものではなく、国所属の人物なんかは居ないらしいので期待できない。

 

まぁ、本来の能力との差異を見つけることが出来れば簡単に発覚するだろ、俺は友達もロクに作れないぼっちだけど人の事をどうこうしようとするクズを見過ごす程汚い人間じゃない。


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