タイムスリップパンツァー・時をかける戦車少女たち 作:疾風海軍陸戦隊
大洗女子学園初の戦車道の授業であり初の練習試合の翌日の休日。戦車道履修者の生徒たちは戦車格納庫の前に集められていた。そして並んだ生徒達の前に、生徒会メンバーの3人と蝶野が立つ。
「えー、休日なのに呼び出して申し訳ないが、今日は練習試合を行うことになった」
「え、ウソ?また?」
「昨日模擬戦やったばかりなのに、今日もやるんですか?」
不満の声が上がる中、蝶野が生徒たちをなだめ、桃は、
「今回の練習試合は昨日の紅白戦ではなく、あるチームと試合をすることになった」
「どんなチームなんですか?」
新たな仲間である冷泉麻子を仲間に入れたアンコウチームの秋山が訊くと、桃は、
「相手はエーデルワイスチームだ」
「エーデルワイスチーム?聞いたことが無いね?」
「でも可愛らしいチーム名だね」
「どんなチームなんだろう?」
「どんな子が乗っているんですか?」
と、みなが聞くと、角谷が、
「その子たちはね~、ちょっと変わった子と言うより特殊な子たちでね~。絶対に大洗戦車道部の力になってくれると思うんだよ」
「そんなにすごいんですか?」
「うん。すごいよ。それこそ歴史を変えちゃうぐらいにね」
「そんなにすごいんだ・・・・・」
「私たち勝てるかな?」
杏の言葉に皆がざわつくと、河嶋は、
「試合形式だが、フラッグ戦を予定している。因みにフラッグ車は、Ⅳ号Aチームだ」
「ええっ!?」
「いきなり大役を任されてしまいましたね……………」
「で、そのエーデルワイスチームというのはどんな戦車に乗っているんだ?」
そう麻子が呟くと、杏が、
「ああ、彼女たちの乗っている戦車は五式中戦車だよ」
「五式・・・・とすると一昨日のあの人たちがそうなんですか?」
「そうだよ西住ちゃん。その子たちと今日、試合をしてもらうんだよ」
「会長・・・・・あの子たちは一体?」
「ん?この子たちはね、さっきも言ったように少し変わった子なんだよ。まあ、会ってじっくり話せばわかると思うよ?気になるの、西住ちゃん?」
「はい・・・・少しだけ。前に写真で見せてもらったんですが、六人のうち一人はなんというか…他人じゃないような気がして・・・」
「そっか」
みほの言葉に杏はにっこりと笑ってそう言うのであった。
一方、森の奥の倉庫では、
「よし!これで良し!!」
りほたちエーデルワイスチームは戦車の整備を終えた後砲塔側面にチームマークを付けていた。そのマークは丸い赤地の中央にエーデルワイスの花。そしてその花を囲う様に上から時計回りでヒバリ、鉄十字、ティーポット、青い星のマーク、ピザのマーク、T定規と角定規を斜めに合わせた小さなマークが描かれていた。
「出来たわね。私たちの・・・・チームエーデルワイスのマーク」
「ええ、このマークは次元を超えた友情のマーク」
「そう、たとえ学校や生まれた時は違えども」
「ともに戦う時は一緒ですわ」
「そうね。たとえどんな強敵が待ち受けようとも、私たちの友情の力は無敵よ」
少しペンキで汚れた顔をした6人はそう言う。するとアーニャが、
「それより、りほ。このヒバリはなんなの?大洗だからてっきりアンコウだと思っていたけど?」
「アンコウはお母さんたちのマークだから。だから私は茨城の県鳥のヒバリにしたの」
「ああ、なるほどね。それよりもみんなのマーク。自分の高校のマークの一つを使っているわね」
「そうですわね。アーニャはプラウダのマークの一つ。T定規と角定規。ナポリはアンツィオのピザ、ハルカは黒森峰もといドイツの鉄十字、リリーはサンダースの青い星。そして私はグロリアーナのティーポット・・・・・まさに6校全員集合ってことかしらね」
「そうだな。言われてみればそうだな。でもあながち間違いじゃないな。私たちは皆違う学校の出だからな」
「そうね。でも今は違うわ。今の私たちは心を一つにした同志であり、友であり、姉妹みたいなチームよ」
「そうね。それが私たちエーデルワイスチームね。それよりりほ。もうそろそろ行きましょう。たぶんグランドで大洗の人たち待っていると思うから」
「そうだね。それじゃあ行こうか」
そうりほが言うと、5人は頷き、
「じゃあ、戦車に乗る前に
「あれって何?・・・・・ハカ?」
「えっ!?嘘!あれ踊るの!?」
「違うわよ。というよりそれはラグビーの奴でしょ。ほら、昨日ちょっとやってみようって言ったアレよ」
「あ~あれね。でも本当にやるの?」
「いいじゃないですの面白そうですし」
「そうね一興としてやってもいいわね。じゃあ、やろうよ」
「そうね。せっかく昨日の夜タイミング合わせの練習したし」
そして皆は頷くと6人はエーデルワイス号の前に立ち、りほはウル〇ラマ〇の登場する時のポーズをし、アーニャは胸ポケットからスティックカプセルのような物を空へと向け、ハルカは同じく胸ポケットから赤い眼鏡を取り出しそれをかけ、ナポリは右手を空にあげ、リリーは両手にはめた銀の指輪を合わせ。ジャスミンは腕につけたバッチを取り空高く上げる。そして・・・・
『『『我らパンツァー6姉妹!!!』』』
と大声で言うのであった。しかしいるのはりほたちだけであったので何も返事はなかった。そしてしばらくしてりほが、
「・・・・・・・じゃ、じゃあ、グランドに行こうか?」
「そ、そうですわね・・・・・。ねえやっぱりこれ、かくし芸以外でやるのは止めましょう」
「そ…そうだな。最初はかっこいいっと思っていたけど今思うとちょっと恥ずかしいな・・・・」
「そ、そうね・・・・・かっこいいと思ったんですけどね・・・・・それよりりほ今のポーズって・・・・」
「ごめん。私、ゾ〇ィーの変身ポーズ知らないから・・・・・」
「あ~確かにあの人、一回も人間姿から変身したことないよね~」
「そうそう。それにバードンの時もあっさりやられた挙句タ〇ウが復活するまで野晒されたりエースの時はすぐに助けに来たのにレ〇の時、セブンが負傷して変身できなくなった時は助けに来なかったりと結構、ネタの多い人だよね」
「「そうそう」」
「(ゾフィーフルボッコなんだけど・・・・・)」
「(タイラントとバードン以上にぼこぼこにされているんだけど・・・・)さて、ゾフィーのことはいいとして早く戦車に乗りましょう」
そう言いりほたちはエーデルワイス号に乗る。そしてナポリはエンジンを始動させる。そしてエーデルワイス号の発動機が轟々と鳴り響きエンジンマフラーから若干火が出る。そしてりほは、
「エンジンの調子はナポリ?」
「よし!ご機嫌に吠えている!いつでも出せるぞ、りほ!」
「無線の調子は、アーニャ?」
「問題ないわよ!」
「砲弾と装填器具にも異常なしよ。りほ」
「いつでも万全の状態よ、りほさん」
りほの言葉に皆が言うと、りほが、
「それじゃあ、グランドに・・・・・」
そしてりほはみんなで話し合って決めた掛け声を言う。
「バディーゴー!!」
りほの掛け声に6人の乗る五式中戦車『エーデルワイス号』は大洗女子戦車道チームの待つグラウンドへと向かうのであった。