タイムスリップパンツァー・時をかける戦車少女たち   作:疾風海軍陸戦隊

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「時震」

「ねえ、これからどうする?」

 

空が赤く染まった夕暮れに互いに名乗った後、私たち6人はこれからどうするか話し合う

 

「そうね・・・・・そろそろ暗くなったから戻る?」

 

「ナポリ。それじゃあ家出した意味ないでしょ?せめて五年は戻らないほうがいいわよ。五か年計画みたいに」

 

「アナスタシア。五か年計画ってそういう意味じゃないと思うよ?」

 

アナスタシアの言葉にリリーがつっこむとジャスミンが

 

「でも、家出したのはいいけど。肝心の住む場所はどうするんですか?わたくしたちの学園艦だとすぐにばれてしまいますし・・・・」

 

とジャスミンが困った顔をする。因みに港の方をよく見ると港には大洗の学園艦の他にサンダース、プラウダ、聖グロリアーナ女学園、アンツィオ、そして黒森峰の学園艦が停泊していた。今思えばあんな巨大な船、なんで今まで気が付かなかったのであろう。それ以前にこの6校の学園艦が同じ港で鉢合わせするといこと自体が奇跡である

 

「確かにそうね・・・・とすると陸で暮らすことになるわね」

 

ハルカがそう言うとアナスタシアが

 

「でも、そうなるとしばらく住む家が必要になるわよ」

 

「それだけじゃないわ。食料とかも考えなくちゃいけないし。それに家出をしている間私たちはどう生活すればいいのよ・・・・」

 

アナスタシアの言葉に私がそう言うとみんな困った顔をして考え込む。どうやら家出をした後のことを考えていなかったみたいだ。まあ、私も勢いに任せて家を飛び出しちゃったから人のことは言えないんだけどね・・・・・するとリリーが

 

「そうだ!じゃあ、賞金稼ぎにならない?」

 

「賞金稼ぎってリリーあんたいつの時代のことを言っているんだ?西部開拓時代じゃないんだぞ?」

 

「いいえ。そうじゃなくって戦車道で稼がないって」

 

「戦車道?」

 

「うん。噂に聞いたけど、戦車道の試合の中では賞金が出る奴もあるて聞くから、その試合に参加して勝ってお金をゲットすればいいのよ」

 

「それはいい考えですわねリリーさん」

 

「でしょ?」

 

「でも肝心の戦車がないよ」

 

「じゃあ、どっかから盗むのがよろしくて?わたくし一度でいいから怪盗みたいなことしてみたかったんですの。そう言えばサンダースは戦車の保有数が全国一位ですからそこからとるのがよろしくて?」

 

「うちの学校。前の先輩が情報屋の情報を買うために資金が足りないからってその戦車を盗んでお金に変えようとしたら私のお母さんに見つかってそれ以降、警備が厳しいのよ」

 

「プラウダもそうよ。いつも戦車を継続に盗まれているからマーマが警備を厳重にしちゃって戦車を盗もうとしようもんならシベリア送りどころじゃすまないわよ」

 

「黒森峰もそうよ。あそこ監視カメラがあるし何より警備員が24時間体制で巡回しているから無理」

 

「と言うよりなんでみんな戦車を盗む前提の話になってるのよ。それにジャスミンさん。泥棒は駄目よ流石にそんなことしたらすぐに騒ぎになっちゃうでしょ?」

 

「それもそうね」

 

「じゃあ、どうするの?りほ」

 

とナポリの言葉に私は考える。中古の戦車ショップに行けば買えるかもしれないけど。家出をした私たちの持っている金じゃあ、そこは知れている。

私はどうすれば戦車を手に入れればいいのか考えていると、するとさっきまで晴れていた空が急に曇り始め突然雨が降り始めるのであった。

 

「あ、雨が降って来た!?」

 

「どこか雨宿りするところ探さないと!?」

 

と、みんながうろたえる中、私もどこか雨宿りできるところかないか探すと

 

「あ、あそこに納屋があるよ!?」

 

と指を差す。私が指を指したところには少し傷んで苔とかが生えているが少し大きな納屋があった

 

「よし、じゃああそこに行きましょ!」

 

リリーがそう言うと私たちはその納屋の方へ走り、そして中へ入る

 

「あ~びっくりした。けど服がびしょびしょだわ」

 

「私もよ」

 

「でも運よく納屋があって助かったね。もしなかったら風邪を引いていましたわよ」

 

「確かに運が良かったわね」

 

私たちは駆け込んだ納屋で濡れた髪をハンカチやタオルで拭くと

 

「それにしてもこんなところに納屋があったなんて、りほ。あなた知っていた?」

 

「ううん。ここいら辺はよく港に着いた時お母さんやお母さんの友達と遊んだ場所だけど納屋なんてなかったわ」

 

私は春佳の言葉に首を横に振る。この場所は私が小さい頃、お母さんと一緒に遊んだ場所だが、この場所に納屋なんてなかったはずだ。もしかしたら担任の武部先生や冷泉おばさんたちなら何か知っているかもしれないけど今のところは不明だ。

 

「それにしても暗いわね・・・・ねえ、電気とかない?」

 

ナポリがそう言う。確かに外はもう暗く。電気とかの明かりがないと何も見えない。どこか明か里の装置がないか探すと

 

「アイタァ!?」

 

「どうしたのアナスタシア?」

 

「いたた・・・・・何かにぶつかったわ。それよりも誰か早く電気つけてよ」

 

「確かに早くつけないとまた誰かが何かにぶつかったりつまずいて転んじゃったりしちゃうね」

 

ハルカがそう言うとリリーがはっとした顔をし

 

「あ、そう言えば私、バックパックに懐中電灯を入れていたわ」

 

「それを早く言いなさいよリリー!」

 

「Oh、souri-アナスタシア。はいこれ」

 

リリーはそう言いバックパックから懐中電灯を出しスイッチを入れるとあたりが明るくなる

 

「これで明るくなりましたわね」

 

「うん。そうだね・・・・・・今夜はここで野宿かな?」

 

「そうね。それ以前に私たちは家出をしたのだから恐らくこの納屋が私たちの拠点になりそうね」

 

「確かにここなら雨露もしのげるしよく見るとソファーとか机とか転がっているし、少し中を奇麗にすれば住めそうね」

 

と、私たちは納屋の周りを見るとそこには古くなったソファーやいすや机が転がっていた。確かにハルカの言う通り少し掃除とかすれば済むことは可能だ。するとアナスタシアがまだぶつけた所が痛いのか頭をさすって

 

「いたた・・・・まだ、ズキズキする」

 

「おい、大丈夫か?・・・・・て、アナスタシア」

 

「何よナポリ?」

 

「あんたの後ろのそれって」

 

「え?」

 

ナポリの言葉にアナスタシアは振り向くと、そこにはでかい鉄の塊があった

 

「これって・・・・・・戦車?」

 

「戦車だよね?」

 

「戦車だね」

 

「戦車ですわね」

 

アナスタシアの言葉に私たちは頷く。アナスタシアがぶつかったものとは戦車であった。しかもその戦車は日本軍が製作した最後の戦車5式中戦車であった。

 

「これって・・・・・五式中戦車だね?」

 

「そうですわね・・・・・でも・・・・」

 

「なんか違和感があるわね?なんか主砲が大きいような・・・・・・」

 

「それに車体に37ミリ砲もついてないし‥…変なの」

 

5式中戦車を見てみんあ首をかしげる。そう私たちが見つけた5式中戦車は、写真やプラモで見たのとは違うものであった。まず変だと思ったのは車体についてある副砲の37ミリ砲が付いておらず。ついてあったのは機関銃だけ、もう一つは主砲であった。五式の主砲は高射砲を戦車砲に改造した75㎜長砲身なのだが、この五式の主砲はやたらとでかいのだ。

 

「もしかして・・・・・・88ミリ砲?」

 

「え?何言っているのハルカ」

 

「いえ、気のせいかもしれないけどこの主砲。どこかドイツの88ミリ高射砲に似ていたから・・・・・」

 

「そう言えば五式って、88ミリ砲を乗せる計画があったって話があったよね?」

 

「でも、それは都市伝説でしょ?」

 

「まあ、それはいいでしょ75ミリだろうが88㎜だろうが、これで戦車に関する問題なくなったな」

 

「そうね前向きに考えれば、これで戦車道で賞金が稼ぐことができますわね」

 

ハルカとりほの言葉にアナスタシアが疑問の声を上げるとジャスミンとナポリがそう言う

 

「でもこれ動くの?」

 

「ちょっと見てみるね」

 

アナスタシアの言葉にりほは五式戦車の方へよじ登りハッチを開けたりエンジンルームを見たりする

 

「どう、りほ?」

 

「うん。装甲も転輪も大丈夫。エンジンも見た所壊れてないから、動かせるよ」

 

「じゃあ、さっそく掛けて見ようよ!」

 

「それ賛成!!」

 

と、そう言いみんなは五式に乗り込む。そしてみんなは車体下。操縦席の方へ集まりエンジンのスイッチに手をかける

 

「みんなでスイッチを入れよう」

 

「yes!そうね私たちの戦車なんだからエンジンをかけるのはみんなで一緒にね!」

 

「そうですわね。記念すべき時は友と一緒に・・・ですわね」

 

「ジャスミン。それ誰の格言?」

 

「今わたくしが考えました」

 

「そんなことより早くかけようよ」

 

「そうだな!何事も早いのが一番だな」

 

「そうね。りほいいか?」

 

「うん。じゃあ、1・2の3で掛けよう」

 

りほの言葉にみんなは頷く。すると、納屋の外では雨がさらに強くなりところどころゴロゴロと雷鳴が鳴り響く。そんなことも気にせず彼女たちはスイッチに手をかけ

 

「じゃあ、行くよ!」

 

「「「「「「1,2-の3っ!!!」」」」」」

 

と、そう言いエンジンのスイッチを入れると5式中戦車のエンジンが掛かり始める

 

「やったぁー掛かった!!」

 

りほたちが嬉しそうに言った瞬間。雷が納屋真上に落ちる。そして納屋の中は大きな爆音と大きな揺れともに真っ白な光に包まれ、そして納屋の中にいた6人と5式中戦車もその光に飲まれるのであった。そして光が収まった時、納屋の中はまるで何もなかったかのように静まり返る、そして納屋の中にあった5式中戦車の姿は消えていたのであった・・・・・・・

 

 

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