タイムスリップパンツァー・時をかける戦車少女たち 作:疾風海軍陸戦隊
りほたちは現在、船底へと向かっていた。理由としては探検と、りほが船底にいい店があるということからだ。
「ほへ~船の下ってこうなっているんだ~」
「私、初めてきましたわ」
リリーとジャスミンが辺りをきょろきょろ見ながらそう言い、アーニャは
「私は子供のころ、よくプラウダの船底に行ってマーマとかくれんぼしたわよ。そう言えば船底に駅みたいなのあったわね」
「駅?なんで?」
「さあ?マーマ、前にノンナおばさんに教えてもらったらしいんだけど忘れちゃったらしいわ」
「ふ~ん。もしかしたら昔は青函連絡船みたいに列車を乗せてたんじゃないの?」
「青函連絡船て・・・・・いつの時代の話よ」
とナポリの言葉にアーニャはジト目でそう言う中、6人はどんどん下へ下へと行く。下へ行く中6人は互いの学校の話や自分の母親の話をしていた。
「へ~ジャスミンのお母さんの本名って桜守っていうんだ」
「はい。その所為か、どっかのアイドルと間違われて大変だったそうです」
「は~確かに言われてみればどっかのアイドルに似ているな~って思ったけど?」
「なんていうか私たちもそうだけどお母さんたちって微妙に誰かにそっくりだって言われているような気がするわ」
「あ、それ私も思った」
「カップやきそば現象っていうのかな?」
そんな話をしているとハルカが
「ねえ、りほ。ずいぶん下に来たけど本当にお店があるの?」
「あるよ。まあ途中で不良のたまり場を通なくちゃいけないけど」
「ああ。途中で話してたヨハネスブルグ?だったけ?でも大丈夫でしょ?目を合わさなければ」
「そうそう。万が一絡まれたらやっつけちゃえばいいし」
「え?不良相手に大丈夫なの?」
リリーが不安そうに言うとアーニャは
「大丈夫でしょ?私こう見えて腕に自信があるし」
「え?アーニャが?」
「何よナポリ、その疑いのまなざしは?そう言うあんたはどうなの?」
「私はペパロニお姉さんやアマレットお姉さん直々に喧嘩術を学んだから護身程度なら大丈夫よ」
「ペパロニって・・・・・」
「言っておくけどソーセージの方じゃないわよ」
そうは無しながら6人はどんどん下へと進んでいくと。だんだん道が薄暗くなり、そしてその先には鉄条網が張られていた。
「なんなのよこれ!先に進めないじゃない!」
「りほ。この先にあるの?」
「うん。確かにこの先よ。私の時代はこんなのなかったけど」
「ねえ、これもしかして警告じゃない?」
「「警告?」」
ハルカの言葉に皆は首をかしげる
「きっとこの先は危険なのよ。たぶんどこかに『ここより先は日本国憲法は通用しません』って書いてあるのよ」
「犬鳴村じゃないわよハルカ」
「まあ、でもあながち間違っていないかも。確か船底のヨハネスブルグって生徒会の力が及ばない無法地帯らしいから」
「生徒会の力って、どんだけ権力を持っているんだよ、あの三人組」
りほの言葉にリリーが顔を引きつらせてそう言うとナポリが
「それにしてもこれ邪魔だな。切っちゃうか」
そう言いナポリは何処から取り出したのかナイフを取り出し
「はっ!!」
そう言い振りかざすと鉄条網はバラバラになる。
「「おおっ~!!」」
それを見た5人は驚いて思わず拍手をしナポリはふふんと自慢げな顔をする。そして一行はそのまま奥へと進むと不気味な笑い声と壁中落書きやらがらくたが散らばっている道へと進む。そしてところどころに長いスカートをはいたいかにも不良といった感じの女子生徒たちが屯っていた。そしてりほたちの存在に気づいたのか皆がじっとりほたちを見る。
「あらあら、なんか眼付けられていますわね?」
「まあ、こいつらの縄張りに入ったんだ。そりゃぁ睨まれるな」
「平気平気。リホーシャおすすめの店で飲んだらすぐに帰ればいいんだから」
「アーニャ。居酒屋に行くんじゃないんだから」
「それでりほ。その店ってこの先なの?」
「うん。確か何度か角を曲がってエレベーターに乗れば……」
そう言うと
「おい、あんたらちょっと待ちな~」
と、先の方で胡坐をかいて座っていたいかにも不良のようなマスクをつけた生徒二人が声をかけるが6人は、絶対に嫌な予感がすると思い、関わらないように無視をする。
「ちょいとちょいとお姉さんたち?」
「あたいらを無視してどこ行くの?」
と、挑発するように小石をりほたちのもとに投げるがそれでも6人は無視する。すると二人組はむっとした表情となり6人の前に立ちはだかる。その二人にりほは
「……何の用ですか?」
「何の用?そんなの決まっているじゃないの。勝手にあたいらの縄張りに入った挙句、好きに歩いていいと思っているの?」
「通りたかったら通行料払いな」
と、りほたちを睨んでそう言う。誰から見てもわかるくらいのカツアゲだ。そのセリフにナポリとハルカが
「ばっかじゃないか?そんなの払うわけないだろ?」
「私もよ」
「「なんだと!!」」
ナポリとハルカの言葉に二人組は眉間に青筋を立ててそう言うが
「それにあんたのその髪型に格好。何?世紀末のモブキャラ気取り?北斗のパンツァー?みたいな感じだけど全然怖くないわよ」
「そうですわね。ハロウィンの仮装パーティーのつもりなら時季外れですわ」
呆れ顔でリリーとジャスミンがそう言う中周りにいた不良たちが
『おっ!なんか今日の陸から来た連中、ずいぶんと骨のありそうだわ』
『これは見ものね~スマホで録画しないとな』
と、何やら興味津々な顔で見ていた。すると二人組の一人が
「てめっ・・・・・あたいらをだれだと思っている!泣く子も黙る
と威圧を込めてそう言うとりほが
「歯糞?あ、あなたたち不細工な顔を隠すためマスクつけていると思ったけど歯を磨き忘れてたの?それでマスクしているんだ~」
「歯糞じゃないわよ!白鼠よ!!」
「このアマ!黙ってればいい気になりやがって!泣いて謝っても無駄よ!覚悟し……」
そう二人組の一人がそう言いかけた時
「ええい!もう、うるさいわね!!」
「ふぎゃぁ!!」
アーニャがジャンプして思いっきりその不良の頭を殴り、殴られた一人は目を回し気絶する
「わっ!?姉御!!?」
妹分らしき一人が目を回して気絶する姉貴分を見る。そしてすぐにアーニャを睨み
「こ、このチビ!!子供の喧嘩だと思っているでしょ!」
そう言うとそばに在ったコンクリートのブロックを重そうに持ち上げ
「あんた死ぬんだぞ!あんたの小さい頭をカリフラワーのようにパックリと……」
そう言いかけ振りかざそうとした時、アーニャは何処から出したのか、ぴこぴこハンマーを出してその不良の頭をたたく。それに驚いた不良少女は思わず持っていたブロックを落とし、そしてブロックは彼女の頭に命中し、漫画のような古典的なたんこぶができた瞬間、目を回して気絶する。
「お~おのれ~、私ったちをだれだと~」
いまだにそう言う不良姉妹にアーニャは
「あんたら喧嘩売っていたんでしょ?喋っている暇あったらかかってきなさいよ」
ほこりを払うかのように手をぱんぱんと叩くアーニャ。そしてりほは気絶する二人に近づき
「……大丈夫。気絶しただけでたんこぶを除けば大したことはないわ」
「そう。でも包帯くらいは巻いておきましょ」
と、りほたちは目を回して気絶している二人に軽い治療をすると、その場にいた不良に念のため病院に連れて行くようにと伝えると、先へと進むのであった。そしてまたしばらく進むと今度は別の二人組、トカタとババが立ちふさがっていた。
「ちょっと待ちな~」
「断りもなく通るつもり?」
と、静かな口調でそう言う。それを見たりほは
「(あ、さっきの人よりは話が分かりそう)あ、あの私たち。この先にあるBarどん底に行きたいのですが?」
「なに?あそこにか?あそこに何の用?」
「なにって、友達と一緒にそこで飲むつもりなの。もしかして予約とか必要でした?」
「いや。それにしてもあんたら物好きだな。あそこで飲みたいなんて」
「よく言われます。それでBarどん底は……」
「あの店ならすぐそこを左に曲がった後、梯子を上ってしばらくまっすぐ行ったあとまた右へと曲がる。そうすると下行きの滑り棒があるからそこから降りな。そうすれば後はまっすぐ進むだけだ。後あの店の常連にはあんま挑発するなよ。痛い目に合うからな」
「ありがとうございます」
ババは丁寧に言うとりほはお礼を言いその場を後にするのだった。
「なんか見かけによらず、親切だったな」
「そうですわね。さっきのカツアゲの二人組よりは親切でしたね」
と、話し合いながらりほたちは目的地であるBarどん底へと向かうのであった。