タイムスリップパンツァー・時をかける戦車少女たち   作:疾風海軍陸戦隊

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タイムスリップライフです

夕方、大洗女子学園の学園の中、寂れた建物があった。そこは今はもう誰も使われていない旧部室棟であった。そんな旧部室等に二人の女子生徒がやってきて階段を上りそしてたくさんある部室の中から一つの部屋の前に立ちドアをノックする。するとドアの向こうから、

 

「アリサ」

 

と声が聞こえ、そして少女は、

 

「タカシ」

 

と、答えるとドアが開き、少女は中へ入る。

 

「遅いじゃないのリーほーしゃ」

 

「ごめん、ごめん。アーニャ。ジャスミン。はい食糧と水ね」

 

「学校内の風紀委員の目を掻い潜ってここまでたどり着くの大変でしたわ・・・ところでアーニャやリリーは何か戦車の試合について何かつかめた?」

 

「全然。どの雑誌や申し込みの部分を見ても賞金が出るような試合は出てないわね」

 

「こっちもよ。この時代。賞金の出る試合はどこもやっていなさそうね~」

 

「そう・・・・ところでナポリとハルカは?」

 

「あの二人ならエーデルワイスの修理に必要な部品を買いに行っているわ。もうそろそろ戻ると思いますけど・・・・・それより、りほさん。リリーはどうしたの?一緒ではなかったんですか?」

 

「うん。さっきまで一緒だったんだけど・・・・・」

 

と、りほがそう言う。今現在りほたちはこの旧部室棟の一室を借りて生活している。もちろん無断で、すると・・・・

 

コンコン

 

「「「っ!?」」」

 

急にドアからノックがする。すると向こうから、

 

「タカシ・・・・」

 

と言葉が聞こえると少女たちはほっと息をつき、

 

「アリサ」

 

と、そう言いドアを開けると、

 

「ごめん。今帰ったよ~」

 

「あ~少し疲れたわね・・・・」

 

「は~い!みんなご飯買ってきたよ~!!」

 

と、ナポリとハルカとリリーが入ってくる。そしてみんなは円を組むようにして座り夕食を食べていた。

 

「リリー遅かったけどどうしたの?」

 

「いや~なんか風紀委員の人に捕まって~」

 

その言葉を聞いてみんなは目を丸くし、

 

「えっ!?ちょっと大丈夫なのそれ!?」

 

「もしかして私たちのことバレちゃったの?」

 

アナスタシアとナポリが慌ててそう言うとリリーは笑って、

 

「大丈夫よ。私たちのことはバレてないわ。ただ、この髪の色がね~『あんた髪染めてるでしょ!!』って注意されちゃったのよ。これ地毛だし生まれついての色なんだけどね~」

 

「それは・・・・・・大変でしたわねリリーさん。紅茶はいかがかしら?」

 

「ありがとジャスミン。できればコーラが良かったけど、たまには紅茶もいいね・・・・で、アーニャ。賞金の出る戦車道の練習試合について何か見つかった?」

 

「全然だめよ。この時代、賞金が出る試合やってないのかしら?・・・・・ところでナポリ、ハルカ。エーデルワイスはどうなの?」

 

「もうちょっと、修理が必要だね。動くことは可能だけど、全速を出すのも厳しいし、何より砲塔旋回もスムーズじゃない。根気よく直すしかないわね」

 

「大丈夫なのハルカ?」

 

「大丈夫よ。お父さんの戦車の整備をしていたから。できなきゃ勘当されるわ・・・・元に時代に戻ればの話だけどね・・・」

 

と、そう言うハルカ。するとハルカはふっと何かを思い出したのか、

 

「ところであの合言葉一体何なのリリー?」

 

「アリサとタカシて・・・・誰かの名前ですか?」

 

「う~ん。私もよく知らないけどうちの学校ではアリサ・タカシの名は結構ネタになっているのよ。なんでもお母さんの世代にいたアリサさんって言う人が元ネタらしいんだけど・・・・・お母さんにその由来を聞こうとしたんだけど、その話をしようとするとナオミおばさんが口止めしちゃって、わからないのよ」

 

「そうですの・・・・それよりもわたくしたちがこの時代に来て3日。今のところ大きな出来事はありませんね」

 

「そうね…この学園の生徒に成りすまして生活しているけど、それにしても、りほはともかくよくこの制服が見つかったよね?私は家出する際、うっかりマーマが昔持ってたのを借りたんだけど」

 

「奇遇ですわね。実はわたくしもこの服お母さまのお古を頂戴したものなのよ。あなた達は?」

 

「「「右に同じく」」」

 

そう、今のりほたちの制服はりほを除き、皆の制服はそれぞれの母校の制服ではなく大洗女子学園の制服であった。

 

「それよりもなんでみんなのお母さん、大洗の制服を持っていたのかな?」

 

「りほ、知らないの?あれよ伝説の戦いの一つ大学選抜戦」

 

「大学選抜・・・・・あっ!」

 

アーニャの言葉にりほは思い出す。大学選抜戦。それは大洗女子の歴史に残る大事件。廃校回避をかけた母であるみほが率いる大洗女子戦車道チームが実力も物量も格段に上の大学選抜と試合をしたとき母を助けるために母と砲を交えたライバルたちが母を助けるべく援軍に来て結成した大洗連合。その時援軍に来た他校の選手たちが来ていたのが大洗女子の制服だったのだ。

 

「まさか、こんなところでこの制服が役に立つなんてね・・・・」

 

「そうですわね。・・・・・・・ん?」

 

と、ジャスミンは何かを感じ取りこっそり窓の方へ顔を覗かせる。

 

「どうしたの?」

 

「・・・警備の人がこっちに来ている。リリー明かりを消して」

 

「OK」

 

と、そう言いリリーは明かりのランプを消して、そしてみんなは物陰に隠れる。すると下から足音が聞こえる。夜の学園を夜回りしている警備員の足音だ。そしてしばらくすると足音が遠ざかり、アーニャが窓をそっと覗き見てきょろきょろ見回すと、

 

「・・・・・・行ったみたいだよ」

 

「「「「ふぅ~・・・・・・・」」」」

 

アーニャが異常がないことを知らせるとみんなは息をつく。

 

「いや~夜はいつも見つからないかひやひやするな~」

 

「そうねナポリ。こればっかりは心臓に悪いですわね・・・・・・それでりほさん。明日はどうしますの?」

 

「え?そうですね・・・・・エーデルワイスが完全に直るまでは本格的な戦車道はできないし・・・・明日はいつもの通り、情報収集と戦車の修理。そして戦車を動かせるだけの資金集め・・・かな?」

 

「お金なら、わたくしとリリーが家出するときに銀行から引き出した現金があるとして、戦車の砲弾と燃料はひと月ぐらい持ちそうですけど・・・・・」

 

「うん。いつまでも二人の世話になるわけにはいかないし、バイトして稼がないといけないね・・・・」

 

「そうね・・・・それにしてもこの時代で私たちのいたお金が使えたのはラッキーだったわね」

 

「そうだね・・・・・20年たっているから変わっていると思ってたけど良かったね」

 

「それじゃ、もうそろそろ寝ようよ。私戦車の整備で疲れちゃった・・・」

 

「そうね。もうこんな時間だし、寝ようか」

 

「「「賛成」」」

 

と、そう言いりほたちは家出する際持ってきた寝袋を出し、それに入って寝るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

翌日・・・・・

 

「ふわぁ~」

 

翌日の朝、りほたちはそれぞれ分かれて行動した。まずハルカとナポリはいつものように戦車の整備に、リリーとジャスミンは戦車ショップなどに行って、賞金が出る戦車道の試合がないか、もしくは戦車の整備に必要な賃金を稼ぐために最適なバイトを探し、そしてりほとアーニャは学園の中に入りいろいろと情報を収集している。何の情報って?それは元の時代に帰れる方法がないか調べるためだ。幸い学園にはパソコンはもちろん図書館並みに広い図書室があり、もしかしたら帰る方法がしるされたものがあるかもしれないと思い、今学校の中にいるのだ。

 

 

「それにしても…アーニャさん。大丈夫かな・・・・」

 

りほは先ほどまで一緒だったアーニャを心配する。実は数分前、二人は一緒に歩いていたのだが、突如風紀委員の人に、

 

「ねえ、なんでこんなところに小学生がいるのよ!」

 

「小学生じゃないわよ!立派な高校生よ!」

 

「嘘おっしゃい!そんな背の小ささ、それに袖の余った制服を着ていて明らかに高校生じゃないじゃない!どう見たって小学三年生くらいでしょ!」

 

「失礼なこと言わないでよ!こう見えて私マーマより5cm高いんだから!!」

 

「とにかく!小学生を学校に入れるわけ行かないの!保護者に連絡するからこっちに来なさい!!」

 

「だから小学生じゃないって言っているでしょ!もう!!」

 

「あっ!逃げたわ!追いなさい!!」

 

と、アーニャは風紀委員から逃げていて、今いるのはりほだけなのだ。

 

「まあ、アーニャさんなら大丈夫だと思うけど・・・・・・・さて・・・・・図書室は確か・・・・」

 

と、そう言いりほは角を曲がろうとしたとき、

 

ドンッ

 

「「きゃあっ!」」

 

突如誰かにぶつかる。

 

「あ、ごめんなさい」

 

「こちらこそ、すみません。ボーとして・・・」

 

そう言い女子生徒が謝る。そしてりほもぶつかった相手に謝り顔を見ると、目を丸くし驚いた顔をする。

 

「あ、あの・・・・・どうかしたのですか?」

 

とぶつかった女子生徒がそう訊くが、りほは目を丸くしたまま固まったままだった。りほのぶつかった相手はりほが一番知っている人であった。

 

「(お、おおおおおお母さん!?)」

 

そう、りほがぶつかった女子生徒はなんと自分の母である西住みほであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生徒会室

 

「会長」

 

「ん?どーした~河嶋?」

 

「実は学園内で変な噂が広まっているんです」

 

「変な噂?何それ?」

 

会長と呼ばれたツインテールの少女がそう訊くとポニーテールの子が、

 

「実は旧部室で人魂を見たとか幽霊みたいな人影を見たってうわさが広がっているんです。それだけじゃなく他にも全生徒の人数もなぜだか増えているんです」

 

「ん?幽霊はともかく、生徒の数が増えている?転校生が入って来たの?」

 

「いえ、この前転校生が入って来たのですが・・・その転校生の人数を書かれた名簿の人数より6人多いんです」

 

「ん~これは調べる必要があるかもね~河嶋、小山。旧部室棟の幽霊と名簿の人数より多い生徒のこと調査よろしくね~」

 

「は、はい」

 

「わかりましたすぐに調べてきます」

 

と、そう言い二人は生徒会室を出るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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