タイムスリップパンツァー・時をかける戦車少女たち   作:疾風海軍陸戦隊

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エーデルワイス直ります!

生徒会室

 

「西住ちゃん。ちゃんと戦車道とってくれるかね~」

 

「とってくれなくては困ります!何としても取ってもらわないと、私たちの学校が!」

 

「桃ちゃん落ち着いて」

 

「桃ちゃん言うな!」

 

「ま、とにかく、昨日オリエンテーションもやったし、今日は選択科目の提出日だし、すぐにわかるよ」

 

「もし、西住さんが戦車道を取らなければどうするんですか、会長?」

 

「その時は、脅してでも取らせるつもりだよ。ほんとはそんなことしたくないけど、状況が状況だからね~」

 

生徒会長席に座るツインテールの少女は干し芋を頬張る。

 

「・・・・で、河嶋。例の6人どうなったの?」

 

「はい。風紀委員たちが全力で探していますが、三日前に美術室で逃げられたのを機に姿を現していません。手配書のポスターも出していますが、姿を見たという生徒はいませんでした」

 

「ふ~ん・・・・・旧部室棟はどう?」

 

「はい。そこも調べたのですが、一室だけ、例の6人が生活していたような跡がありましたが、どうやら別の場所に移動した模様です」

 

「捜索してから一週間・・・・・・その6人は何者なんでしょうか、会長?まさか本当に幽霊じゃ・・・・・」

 

不安そうに言う副会長と広報に、生徒会長は干し芋をまた一つ食べると

 

「ねえ、あそこは調べたの?ほら、あの道」

 

「あそこと言いますとあのルートですか?ですがあれは我々生徒会しか知らない通路ですよ?」

 

「小山。そこに盲点があるよ。自分たちしか知らないからその道は通らないっていうのは間違いだよ。河嶋、念のためそこも調べるように」

 

「わかりました。それとなんですが、美術部の部員から盗難届が来たんです」

 

「盗難届?何を盗まれたの?」

 

「はい。スケッチ用のマネキンの鬘が多数盗まれたとのことです」

 

「鬘・・・・・・なるほど、どおりで見つからないわけだ。ま、とにかく6人の捜索お願いね。それとあれの準備も」

 

「はい。わかりました。後、自動車部にも例のあれ伝えておきます」

 

「よろしくね~」

 

そう言うと広報らしき生徒は部屋を出る。会長は例の手配書のポスターを手に取ると

 

「さて・・・・鬼ごっこもここまでにしようかな?」

 

と不敵な笑みを見せるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

森の倉庫

 

「これでもう大丈夫かな?」

 

「ありがとうございますナカジマさん。おかげでエーデルワイスも完璧に直りました」

 

油と埃まみれになった自動車部と未来組6人は、三日間徹夜で整備し、まるで新車のようにピカピカになったエーデルワイスを見てそう言う。

 

「いいて、いいて。私たちも珍しい分野の車を整備できていい勉強になったよ。それにしても驚いたよ。皆さんが鬘を被ってやって来た時は」

 

「あ、ごめんなさい。別に驚かすつもりじゃなかったんですが・・・」

 

「いいよ。ジャスミンさん。まあこんなポスターを出されたんじゃ素顔で出るのは無理だもんね」

 

「君たち生徒会に追われているみたいだけど何かしたの?」

 

ホシノがそう訊くと、アーニャが

 

「知らないわよ。私たち何も悪いことしてないもん」

 

「確かに。私たちこそこそ戦車の整備をしているだけで、なにも風紀を乱すことはしてないわ」

 

「私も深に覚えがないわね」

 

「右に同じだ」

 

「わたくしもです」

 

「あ、あの・・・・ナカジマさん」

 

「わかっているよ。誰にも言わない。その代わり、また何か修理とか車関係で困ったことがあったら、いつでも声をかけてよ」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「それじゃあ、私たちは行くね。なんか生徒会に呼ばれちゃってさ」

 

そう言うと中嶋さんたちは帰っていた。そして私たちはエーデルワイスを見て

 

「ついに・・・・直ったねエーデルワイス」

 

「そうだな。で、どうする試合申し込む?」

 

「う~ん。その前に練習しない?」

 

「そうですわね。『戦車は性能ではなく乗員のチームワークによって威力を発揮する』と言いますからね」

 

「誰の格言?」

 

「アッサムお姉さまの言葉よ」

 

「誰よ?」

 

「まあ、ともかくジャスミンの言う通り一理あるわね。試合を始める前に息を合わせて行動しないと意味ないしね」

 

「確かにな。まずは試験運転兼私たちのチームワークの育成から始めよう」

 

「そうね・・・・で、練習場所はここ?」

 

「うん。森の中なら見つかりにくいし・・・・・・」

 

6人はまず試合を始める前に、まずは練習することを決めるのであった。

 

「よし!今後の予定は決まった・・・・・あとは」

 

ナポリがそう言うとみんなは倉庫にあった時計を見るともう正午であった。時間を見た6人は互いの顔を見て頷き

 

「よし、今日のお昼ご飯はドイツかイタリアかロシアかアメリカか、それとも別か決めるわよ!」

 

リリーがそう言うと皆は片手を振り上げ

 

「「「「「「じゃんっけっんっぽんっ!」」」」」」

 

と、じゃんけんをしてお昼のメニューを決めるのであった。

 

 

 

 

一方、自動車部は、本来使っている倉庫についていた。

 

「それにしてもあの子たちすごく仲がいいね、ナカジマ」

 

「うん。そうだねスズキ。それにしても生徒会の人たち、戦車道を始めるなんてね~」

 

「うん。その戦車の整備をうちに頼むなんて、今思えばあの子たちの戦車の整備をして正解だったかもね」

 

「ホシノ先輩の言う通りだね。でもナカジマ先輩。広報の人にあの6人のポスターを見せられ訊かれたとき、よく言わなかったですね」

 

「約束したからね。それにあの6人を見ても悪い子たちには見えなかったし」

 

「それにしてもあの生徒会に追われるなんて、あの子たち本当に何者かな?戦車も持っていたし、もしかして凄腕の戦車乗りで生徒会の勧誘を断っているとか?」

 

「う~ん。あの6人の雰囲気からして違うと思うけど・・・・まあ詳しいことは考えないようにしよ。そう言うのはあまり深く追求しないほうがいいよ」

 

「そうだね。放っては置けないけど、下手に行動しちゃうとあの6人に迷惑かけちゃうしね。ね、ホシノ?」

 

「そうだね・・・・まとにかく今は生徒会に頼まれたことしようか?」

 

そう言い、自動車部は戦車道で使用する戦車の整備をする準備を始めるのであった。

 

 

 

 

 

場所は戻り、森の戦車倉庫の個室では6人が昼食を食べていた。因みに今日の料理は、さば味噌煮の缶詰とご飯と味噌汁。つまり和食であった。

 

「それにしても、ここの生活にもだいぶ慣れましたわね」

 

「そうね。この鬘での生活も」

 

「最初はチクチクしてかゆかったけどもう慣れっこだな」

 

「そうね。そのチクチク感を我慢したおかげで、今日まで生徒会に見つからなかったんだし。ね、ジャスミン?」

 

「そうですわね。それとリリー。今は鬘被らなくてもいいんじゃなくて?」

 

「残念。これ地毛よ。今日は髪型を変えただけ」

 

「あら、そうですの気が付きませんでしたわ」

 

「それにしてもリホーシャ。よくあんな抜け道を知っていたわね」

 

「確かにりほが教えてくれた隠れ道を通ったおかげで、風紀委員の変な追跡も難なく振り切れるし」

 

「確かにな。鬘を被っていたとはいえ、なんかあの連中変な目線で私たちを追いかけたりしてたもんな」

 

「あなたの場合、鬘がずれていたからでしょ、ナポリ」

 

「あれ?そうだったか?」

 

「それよりリホーシャ。どうやってあの道を見つけたの?」

 

アーニャがりほに質問をすると

 

「うん。あの道は昔、小さい頃、お母さんの学校を見に行ったときにね。その学校を案内してくれたとあるお姉さんに、こっそり教えてもらったことがあるの」

 

「へ~そうなんだ。どんな人?」

 

「う~ん・・・・良くは覚えていないけど、小さい時は『干し芋お姉ちゃん』って呼んでたっけ?」

 

『『『『『干し芋お姉ちゃん?』』』』』

 

「うん。そのお姉ちゃん。よく干し芋を片手にしてたから」

 

「変わった方ですわね?」

 

そう言いながら6人は食事を取り、食べ終わると皆は食器をかたずけ掃除をした後、

 

「よし!それじゃあ早速エーデルワイスに乗ろうか!」

 

『『『『「賛成!」』』』』

 

そう言うと小室からでて倉庫にあるエーデルワイスこと五式中戦車に乗り込むりほたち。そして操縦手であるナポリがイグニッションを入れると、エンジンが動き出し、まるで獣が吠えるような爆音を出す。

 

「エーデルワイス、ご機嫌に吠えてるな」

 

「ナポリ、わかるの?」

 

「ああ、操縦手の勘ってやつさ・・・・で、りほ車長。まずはどの辺走らせる?」

 

「え?そうだな・・・・・この森を走った後に開けたところがあるから。そこで練習しよ」

 

「あいよ。じゃあ、Avanti!」

 

そう言うナポリだが、アーニャが

 

「違うわよ。そこは вперед! でしょ?」

 

「あら?ここはadvanceではなくて?」

 

「う~ん・・・私はどちらかというと「Go ahead !」の方がしっくりくるわ?」

 

「号令もあとで話し合って決めなきゃね・・・・・で、りほ。いったんどうする?仮の号令は?」

 

ハルカがそう訊くと皆がこっちを向く。

 

「じゃあ・・・・とりあえずは・・・・・・・」

 

とそう言い、りほは一息つくと

 

 

 

 

 

 

「Panzer Vor !」

 

そう言い、彼女たちの乗る五式中戦車エーデルワイス号が動き始めるのであった。そして今、この物語が今、幕を開けようとするのであった。

 




次回から原作とかに入れればいいなと思います
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