恋の方程式   作:アインシュタイン

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恋の方程式#3

↑恋の方程式#3%↓

 

 

 

今井さんと友達になってから1ヶ月が経った。

 

時間の流れとは早いものだ。

一秒一秒があっという間に過ぎる。

 

ちなみに一秒とはセシウム133の原子の基底状態

の2つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の

周期の91億9263万1770倍の継続時間である。

 

僕はこの時間の流れで進歩したことがある。

 

それは…

 

“友達かもしれない人が増えた”ことだ。

 

一人目は今井さんのお隣に住んでいる

湊友希那さん。

 

二人目は数学が得意な水野玲央君。

 

水野君は弟が小学6年生のようだ。

 

今まで友達がいなかった僕にとって友達が3人も

出来たのはかなり大きな進歩だ。

 

 

そしてもう一つ、変わったことがある。

 

それは今井さんの呼び方だ。

 

----------------------

 

リサside

 

一週間前…

 

 

「今井さん、僕なりに学校の授業がいかに無駄か

統計的に表したんだけど…」

 

「今井さん、ホットドッグって食べにくくない?

そこで僕は…」

 

「今井さん、飛行機に乗ると放射線を浴びのは

知ってる?そこでだ。僕は…」

 

「今井さん、素数は分かるよね。この素数の

法則性は未だに見つかっていない。何故かと

言うと…」

 

「今井さん、先程の素数の件だがその表の

素数の並びの向きこそが宇宙の…」

 

私は色々あって石原君と友達になれた。

なれた時はかなり嬉しかった。

 

しかし、私は今とあることに悩んでいる。

 

それは石原君が暇さえあれば物理やら数学やら

のことを話してきてうるさい…

 

ということではない。

 

こちらはそんなの承知で友達になっている。

 

私が気にしてるのは…

 

 

そう、彼の私に対する呼び方だ。

 

いつも「今井さん、…」と何かあるたびに

呼んでくる。

 

一見普通に感じるかもしれないが、私はそれが

気になって仕方ないのだ。

 

だって皆リサ~とか、リサ、とかリサち~とか、

必ず下の名前で呼ぶんだもん。

 

あの友希那だって。

 

なのに石原君は上の名前で更にさん付け。

 

もしかして…友達と思ってないのかな。

 

私は不安に襲われた。

 

私が一方的に友達と思ってるだけで、彼は

あの時私が泣いてたから嫌々友達になってくれた

のかな?

 

よし、こうなったら本人に直接聞くしかない!

 

 

 

キンコーンカーンコーン…

 

学校中にチャイムが鳴り響いた。

 

やっと待ちに待った昼休みだ。

皆このために午前の授業をしているといっても

過言ではない…… よね。

 

私はいつものように石原君に向い合わせで机を

くっつけた。

 

彼はもう文句言ってくることなくコンビニ弁当を

黙々と食べている。

 

「ねえ、石原くん。ちょっと聞きたいことあるん

だけど…良い?」

 

「はい。もしかして数学の授業が分かりません

でした?方程式でしたら…」

 

「違う違う。私が聞きたいのは石原くんが

どうして私を今井さんって呼ぶかってこと♪」

 

私は勇気を出して彼に聞いてみた。

 

すると…

 

「何故そんなことを聞くのですか?

もしかしてその呼び方がなにか失礼でしたか?

下の名前で呼んで欲しければ直しますが…」

 

彼からかなり早口の返事が返ってきた。

少し焦っている。

 

「違うよ。あっ!下の名前で呼んで欲しいのは

そうだけど、別に失礼な訳じゃない。」

 

「は、はあ…」

 

「いや、友達なのにどうして上の名前で更にさん

付けで呼ぶのかなーって」

 

「そ、それは…」

 

私は彼がすこし戸惑っているのが分かった。

 

「別に嫌なら良いんだよ。答えなくても。」

 

「いえ、そういう訳ではありません。僕が

上の名前で呼ぶのは…… その……」

 

ドクン。私の胸が大きな音をたてた。

緊張しているのだろうか。

 

彼はとても小さな声で呟くように答えを言った。

 

「下の名前で呼ぶのが恥ずかしいからです。」

 

「ッ!」

 

私は風呂でのぼせたように顔が真っ赤に

なってしまった。

 

私は彼を異性として好きではない。

あくまで友達だ。

 

でも何故だろう。こんなに彼のことばかり

考えてしまうのは。

 

彼の言葉で顔を赤くしてしまうのは。

 

彼のことばかり見つめてしまうのは。

 

ああ、この思いも物理や数学のように答えが

はっきり出てくれれば良いのにな…

その時…

 

「リサ、今まで自分のせいで変なことを悩ませて

ごめん。僕はきちんとリサのこと友達だと

思ってる。だから安心して。僕も絶対に見捨てた

りしないからさ。」

 

「い、石原くん////」

 

「だけどさ、リサ、君も僕のこと上の名前で君

付けで呼んでるよね。だからお願いだ。

僕も下の名前で読んでくれ。」

 

「わ、分かった////」

 

私は思いもしなかった彼の言葉により顔を赤く

してしまった。

 

熱があるのだろうか。体が熱い。

 

「え、詠一。こ、これからもよろしく。」

 

「こちらこそよろしく。リサ。」

 

私は今確信した。

 

物理や数学のように感情の答えがはっきりとして いなくても、この感情ははっきりと出た。

 

 

 

私は異性として彼のことを好きだ。

 

----------------------

 

現在

 

「リサ。僕は19世紀から20世紀の物理学界並に

成長したよ。ありがとう。」

 

呼び始めた当初は恥ずかしかった物の、今では

すっかりこの名を呼んでいる。

 

僕が初めて下の名前を呼び、下の名前を呼ばれた

人、それは間違いなくリサだ。

 

「詠一。意味分かんないこと言ってないで国語の

授業真面目に受けないとテストヤバイことに

なるよ。文法意味わかんないもん。」

 

「はいはい。ただ僕はリサと違って天才肌だから

大丈夫。文法なんて余裕だね。」

 

「あーそうですか。後で教えてって言ってきても

知らないからね。」

 

彼女はムウッと頬を膨らませている。

相変わらずどんな姿も可愛いな。

 

そういえばだが、

 

僕の初めてはほぼ全てリサに奪われている。

 

 

初めての友達。初めての下の名前の呼び合い。

 

そして……

 

 

 

 

初めての恋。

 

 

 

~See you again~

 

 




ここまで読んで下さり有難うございます。
今回は結構甘口にしました。

感想お待ちしております!

またお会いしましょう!!
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