ヌヌ葉否   作:エンゼ

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かなり短めとなってます
それではどうぞ


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はい、どうもご機嫌よう。いつの間にかアイドル候補生となってしまっていたヌヌ葉否と申します。後日美城さんとお話させて頂いたところ、プロジェクト発足までは私はずっとレッスンの日々となるそうです。しかし、バイトを止めることはしません。菜々先輩でさえバイトを続けてるんです、辞める理由など存在しませんよ。美城さんはそれでもオーケーとおっしゃってくださいましたからね。遠慮無く続けます。

 

つまり今はどうなっているかと言うとですね、レッスンを受けに来ているのです。生まれて初めてのアイドルの初レッスンです。いくらレッスンとはいえこれは仕事の内に入るでしょう。生半可な覚悟では即座に切り捨てられる可能性だってありますから真剣に取り組まなくては...

 

「失礼します!」

「お、来たな。私は青木聖、ダンストレーナーだ。お前が噂の候補生か」

「どうも青木さん、おはようございます...すみません、噂とは?」

「お前は確か...ヌヌ葉だったな。かなり噂になってることだぞ?お前が美城常務から直々にスカウトされたと」

 

...そうなのですか?私はプロダクション内には今日初めて入ったのでその噂の広まりようは知りませんけど、そこまで噂されるとは...

 

「だが、私はそんなお前だろうと贔屓するつもりなどは一切ない。とりあえずダンスレッスンの基礎からだ」

「分かりました」

 

始める前に、一度目を閉じ大きく深呼吸をします。脳内を切り替えるときはこれをするのが一番ですしね。

ここからはいつもやってる仕事と同じものです。さぁ、始めましょうか...

 

「──よろしく、お願いします」

「!...あぁ、それじゃ始めるぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...化物か?あいつは」

 

346プロダクション所属トレーナー、青木聖は妙な悩み事を抱えていた。その対象は先ほどまでこの部屋でレッスンをしていたアイドル候補生、ヌヌ葉否について。

 

最初の方、初心者であろうと思い相当軽めのレッスンをさせていたのだが、案外動けていることに聖は気づく。ぎこちなさは残っていたものの、そこらのアイドル候補生と劣らないというレベルであった。

 

気になって以前ダンスをやっていたのか?と尋ねてみると、どぎまぎした様子で否は肯定した。相当前の話ですけど、ということも追加してだ。

 

否への評価を改め、少しレッスンの難易度を上げてみるがへばることなくついてきた。そしてレッスン開始から二時間後、少し休憩を取らせようと声をかけると、きょとんとした顔でこう言った。

 

 

 

『...え、もう終わりですか?後四時間は動けるのですが...』

 

 

 

後半のは流石に言い過ぎだろうと聖は思ったが、否の様子を見る限り本気なのかと思ってしまった。

なんと、汗はかいているものの息はあまり切れていなかったのである。

 

どういう原理だと思わず聖は尋ねてしまったが、きちんとそれに対しても返事を返す。

 

 

 

『はい。私はそれが仕事であるならば、最長六時間は休憩無しで動けます。実践済みですし』

 

 

 

スタミナお化け。否を一言で表すならそうなのだろう。本当に一体どこで休憩を取っているというのだろうか。

というか実践済みってなんだ。346カフェで未成年を休憩無しで六時間働かせたなんてことは聞いたことないので別の場所での話だろうとは容易に推察出来はするが、それをやらせた職場は何を考えているのだ。未成年にまでブラックとは......いや、なんとなく違う気がする。

 

こいつはなんか人の目を盗んでどんどん働きそうな目をしてる。自主的に働きに行った可能性もなくはないだろう。

 

「...あれじゃいつか取り返しのつかないことになるぞ」

 

はぁ、とため息をついて頭をかく。

 

 

「...まさかあいつ...」

 

 

ふと頭にとあるワードが過るが考えすぎだと頭を振って考えを消す。とりあえず常務には報告してはおこうとも思ったが。

 

「ともかく、あいつのレッスンには休むことも追加させないとな...そうじゃなきゃ意地でも休憩は取らないだろ」

 

また妙な問題児が入ってきたものだ、と頭を抱えながら聖はこれからの予定を思索し始めるのだった。




こいついっつも働いてんな
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