確かに忙しいけど今年中に完結させろと自分も含めた誰かに言われている気がするのでがんばります...!
展開急ですがいつものように最初からきめてたことなのでご了承を...
────ふと目が覚めた時、私は謎の空間にいました。ぐにゃぐにゃとしてる変なところ、現実的ではない空間です。ふむ...どこなのでしょうか。前も後ろも、上も下もない感じの不思議な場所...多分、夢なのでしょうね。
試しに頬をつねってみますが痛くありません。夢確定ですねこれは。夢を見るなんて久しぶり...でもないのでしょうか。
どうやら私はいつの間にか眠っていたようですね。ふむ、一体どうして眠ってしまったのでしょう...何か重要なことをしていたような...?
...ダメですね。思考がはっきりしません。目覚めたら思いだしそうですが、目覚め方が分からないのでどうしようもなさそうです...
『あっ、起きた?』
...おや?
『いやー、このまま起きてこないとかあったらどうしようかと思ったよー』
......?
『無茶しすぎだよ流石にね。だから倒れちゃうんだよー』
......
『...あれ、これ気付かれてない感じ? 見えてない感じカナ?』
...なんなんでしょう、あれ。私? 容姿がめちゃくちゃ私に似てる...いや、杏に似てるんですかね。性格も合わせるとですけど。
『おーい! 聞こえるー??!』
「...聞こえますよ?」
『あ、よかった。聞こえてたんだね!』
少し不安そうな表情から一転し、ニコニコした表情になる何か。
何故か近視感...みたいなのを感じます。どこかで会った...いえ、見たことがある?
「...貴女は一体...?」
『...分かんないか。そっか、そうだよね』
また表情がガラリと代わり今度は少しだけ悲しそうな表情に。凄いですねこの子...コロコロ表情が変えれるなんて。こんな時にこんなことを思うのは変な感じですけれど。
『私はね──
──「双葉否」』
...え?
『...まぁ、そんな反応するよね。覚えてないみたいだし...いや、無意識に封じ込めてたのかな?』
同情、憐れみ等を含んだ表情でこちらを見つめている「双葉否」を名乗る彼女。それが更に、私の混乱を加速させる。
『とりあえず、まずはとあるものを見てもらいたいんだ。質問は後で受け付けるから...じゃ、イッツビギン!!』
彼女に疑問を問いかけようとしたその瞬間、あやふやだった背景が徐々に鮮明になっていき─────ある映像が始まりだした。
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「──ここが、例の場所...」
地図と目の前の建物を比べ、その場所が合っているのかを確かめる。今の自分の心境は、まるでラスボスの本拠地に向かおうとしている主人公か...いや例の人が悪いことをしたわけじゃないけどさ。
って言っても...これって...
「...コンビニじゃん」
めちゃくちゃ見覚えが...ってか誰でも一度は聞いたことあるだろう超有名コンビニのチェーン店。それが目の前にあった。
...でも妙だ。なんか店内が暗めなような...? 客は一人も中にいないし、店としてやっているのだろうか?
「とりあえず、行ってみようかな」
足を踏み出すと、自動ドアが開き中の心地のよい空気が私を包み込んでいく。一応やっているみたい...だけどやっぱり暗い気がする。
「いらっしゃいま───おや、否ちゃん?」
「え?」
店の奥から出てきたのは若々しい男の人だった。『否』と呼んでいたことに少し警戒していたが、よくよく考えると...否ってコンビニでバイトしてたんだよね。しかも346プロからかなり近めのとこの。多分ここでバイトしてたんだな、と察して少し警戒を緩めた。
「否の知り合いなの?」
「ん? おや...否ちゃんじゃなかったか。すまないね。否ちゃんは前にここでバイトをしていたんだよ」
なるほど、予想は正しかったみたいだ、ということで私は今度こそ警戒を解いた。
「えっと確か君は...双葉杏さん、だったかな?」
「...知ってるんだ」
「そりゃそうさ! 君は人気者だからねぇ...とは言っても、最近までは詳しく知らなかったんだがね」
何かを懐かしむように男性は告げた。
「あ、そうだ。最近否ちゃんはどんな感じ? あの娘ここにいたときからワーカホリックでさ。全く休もうとしなくてさ? 大変だったんだよ」
「否...」
相変わらずワーカホリックなのはどこも変わってないようだった。そんな否に呆れると共に、改めてここに来た理由を内心で確かめた。
「...ねぇ、その否のことで話があるんだけど」
「!...何かな?」
──一瞬、ほんの一瞬だけど、何故か動揺していた。何で...?
「知り合い...なんだよね? 今西さんと。その今西さんから言われて来たんだ」
「今西君が...
───そうか、もう
「!!!」
雰囲気が、変わった。
見た目は、何にも変わってはない...けど、きちんと変わった。
風格...いや、佇まい? そんな感じなものが変わった気がした。
人じゃない...本能がそれを感じたのが全身に伝わっていく。
「...立ち話ではアレだし。奥へ来てくれるかい?」
「う、うん」
言われるがままに男性の後を着けて店の奥へと向かう。連れてこられた場所は休憩室みたいなところで、机が一つ、パイプ椅子が2つほどあった。ここだけ明るさが他よりあるような気がした。
男性に言われ、パイプ椅子に腰をかける。男性もそれを見た後、自身も腰をかけて考えるような姿勢を作った。
あれらの反応から察するに...この人は絶対何かを知ってる。バイトでの出来事ならここまで神妙になることはないだろうし、何より嘘を言ってる目はしてない。芸能界に入ってからある程度嘘を言ってる人の目は見抜けるようになったけど、この人は嘘はついてない目をしてる。
「...さて、何から話そうか」
「......」
彼は一拍置いて、続けた。
「その前に、少し昔話をしようか」
「...え?」
何を言ってるんだこの人...?
「これは、ちっぽけな神様が偶然見つけた不幸な少女のお話。...だけど、この少女の話をする前には、この娘の父親の話をしなくちゃいけない」
「ふ、ふざけないでよ!! そんな話をするために来たんじゃ──」
「まぁまぁ、とにかく聞いてくれ。実はこの少女はね...否ちゃんにそっくりなんだよ。色々とね」
「否に...?」
...意図は分かんない、けど、話を聞く価値はあるかもしれない。そう思い、一旦引っ込めた。
「そうさ、だけどその前にその少女の父親の話をしよう。じゃ、始めるよ──」
目の前には昔話を話す男性一人しか映ってない...そんなはずなのに、私の周りでその話が映像化されて、それを見ているような錯覚を味わいながら、話に耳を傾け始めた。