ヌヌ葉否   作:エンゼ

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むっちゃ伸びててもう嬉しい限りです...
今回は杏さん視点でお送りします。
相変わらずの低クオリティです...すみません...


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「杏ちゃん!あの否ちゃんのこと、教えてほしいにぃ!」

「へ?」

 

 冗談で言ったはずなのに、否がマジで杏をおんぶして346プロまで送ってくれたあの後少しだけ真面目にレッスンをして、今は休憩中というときに、きらりがこんな事を言ってきた。

 

「...なんで?」

「だってだって、否ちゃんって杏ちゃんとほとんど同じ容姿だったにぃ!顔とか声とか!」

「あー、まぁ普通は不思議に思うよねー」

「でも性格は全然違ったよぉ。何て言うか、真面目な感じだったにぃ!」

「否は真面目だからねぇ」

 

 杏も最初は鏡を見てるみたいでちょっと気持ち悪かったしね。でも、杏と否は全然違うんだよね。一目は全く同じなんだけど中身がもう別物だし。なんで否はあそこまで仕事が好きなのか未だに理解は出来ないよ...絶対正気じゃないよね。

 

「何なに?何の話してるの?」

「あ、かな子ちゃん!今ね、否ちゃんのことを聞こうとしてたの!」

「い、否...ちゃん?」

「多分きらりしか知らないと思うよ...とりあえずさ、飴食べる?」

「わぁ!いいのぉ?」

「ありがとう!...あれ、これ手作り?」

「そ、否が作ったんだ。これが癖になるくらい美味しくてさぁ...あ、否は杏と同い年の従姉妹。きらりは知ってると思うんだけど、容姿が杏ともうそのままって位そっくりなんだよね」

 

 ...うん、やっぱり否の飴は美味しい。大体こういうのって杏は飽きちゃうんだけど否の飴は飽きないんだよね。何て言うかな...杏の好みにすっぽり入っちゃってるっていうか。表現し辛いけど、とにかく美味しい。それは確かだね。

 

「ん~、美味しいにぃ!」

「こんなに美味しい飴初めてかも...これ、ホントに手作り?」

「手作りのはず。だって暇さえあれば飴の研究してるし」

「すごい人なんだね...って、杏ちゃんってその否ちゃんって人と一緒に暮らしてるの?」

「そうだよ。言って無かったっけ?杏と否の二人暮らしだよ」

「えぇ!?じゃ、じゃあお金とか大丈夫なの?」

「たまに仕送りもあるし、否がバイトしてるからそれなりにはあるよ。んでその否がね?やれ仕事は最高ですね!とか、やれ残業に憧れます...とか言うんだよ!?有り得なくない!?」

 

 どうしたらそんな思考回路になれるんだって話だよ。本気で頭大丈夫かって心配になるよね。しかもまだ否は学生だよ?

 ...あれ、かな子ちゃんが笑いはじめた。何かおかしいこと言ったっけ?

 

「い、いやね。杏ちゃんの容姿で『仕事は最高だ!』って言ってる所想像したら...ちょっと面白くて......フフッ」

「あー、それは分かるにぃ!」

 

 分かるんかい。

 ...いや、確かに杏がそんなこと言ったら明らかに変だしね。杏が杏じゃなかったら笑えたかもしれないし。

 

「あ、そういえば否さんって杏ちゃんと従姉妹なんだよね。なら名字も双葉なの?」

「いや、否の名字は『ヌヌ葉』っていうらしいよ。杏も最近知ったんだけどね」

「『ヌヌ葉』...? 不思議な名字...」

「そうだね...あ、そろそろレッスン再開するみたい。じゃあ先に戻ってるね!」

「あ、すぐ行くよぉ!」

 

 形が双葉に似てるから双葉って思ってたんだけど違うんだね。本当に珍しい名字だなぁ...

 

 

 

 ───いや、おかしいよ。否の名字は『双葉』のはず。だって双葉に最初に会った時───

 

 

 ──────────

 

 

『初めまして!私ね、「双葉否」って言うの!宜しくね杏ちゃん!』

 

 

 ──────────

 

 

 ───『双葉』って言ってたじゃん。え、じゃあ何で今は『ヌヌ葉』って名乗ってるの?

 

 

「───杏ちゃん?」

「わっ!...きらり、驚かさないでよ」

「ごめんねぇ。でも、もうすぐレッスン再開するから声は掛けておいたほうがいいかなーって」

「...そうなんだ。否の飴もあるし、また頑張ってみようかな」

「おぉ~!杏ちゃんやる気ばっちしだにぃ!」

 

 ...今日、帰ったら聞いてみるか?...いや、聞けないだろうね。全力であの時みたいに『踏み込んで来るな』っていうオーラ出されるからなぁ...

 

「...さて、レッスン頑張るぞいっと」

 

 いつか...いつかでいいからさ否。杏にだけでいいから...その答えを聞かせてくれると嬉しいな。




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酷評でも何でも言っちまってください。初心者なので意見が欲しいです...

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