ソードアートオンライン 妖精と三日月   作:立花ばなな

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ルクスさんの知名度が少し心配なので解説を
「ソードアートオンライン ガールズオプス」の主人公です、外伝三作(ガールズオプス、ガンゲイル・オンライン、クローバーズ・リグレット)の中ではガンゲイルが知名度高いけど他二つが若干空気なのは気のせい…?それはともかく

クトリPart2です、どうぞ


Ep.2

剣技(ソードスキル)とは何か。

 

剣の技と書くそれは、このゲーム、ソードアートオンラインの、いわば必殺技である。異世界で武器を振るって戦うーーそれも従来のゲームとは違って自分で体を動かすのだーこのゲームで、必須と言えるものかもしれない。

 

なにせ、一般人は武器を振るうことなどそうそうないのだ、そんな一般人でも、技と同じように体を動かせばシステムの恩恵を受け、存分に技を振るうことができる。

 

ただし、ソードスキルの動きに失敗したり、逆らい過ぎると技が発動しないのだ、逆に自分の身体を同じように動かせばブーストされるが。

 

もしソードスキルが無ければどうなるか、答えは簡単だ、大半のプレイヤーが剣もろくに振れず、威力のある攻撃も出来ず、序盤はそこらの雑魚に何度も殺されまくる超ハードゲーである、有りがたきシステム様である。

 

 

 

 

ーーーけれども、やはり例外は存在する

 

 

 

それは例えば、現実で武器を振るっていたような人々で。

 

そして、独自の剣術のようなものを持っていて。

 

そう、要約するならば

 

「現実で武器などを振るってその技術を持つが、ソードスキルという物に限りなく縁がない」

 

状態の人だ、単発突き、薙ぎ払い、大振り、突進など、此処の技に覚えは有れど、ソードスキルとして登録されたものと、あまりにも手法が異なる場合。

 

そう

 

遺跡兵装(ダグウェポン)魔力(ヴェネノム)でブーストして、さらにソードスキルの動きとは全く異なる動きで剣を振ってきたクトリという少女は

 

「ふぎゃっ!?」

 

発動させようとした両手剣のソードスキル〈ブラスト〉の動きに失敗した彼女は、青イノシシ(フレンジーボア)に硬直中に突進を受け吹っ飛ばされていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クトリ、大丈夫かい?」

 

「…大丈夫」

 

クトリはむくりと起き上がる、目の前にはいまだにイノシシ、手にはあまり質がよさそうに見えない両手剣

 

そして、すぐ隣には一人の少女がいる。つい数時間前、この世界で始めた話しかけた少女、ルクスだ。

 

何があったか、簡単だ。

 

ブラスト…上段に構え一歩踏み込んで切るソードスキルだが、突っ込んできたイノシシを条件反射で魔力で強化た脚力で飛び越え、後方から切ろうとした…ら、ソードスキルのキャンセルが起こり、硬直してしまった結果がこのザマである。

 

「クトリはこういうの苦手かい?」

 

ルクスの方は、綺麗に〈スラント〉を決めてクトリを吹っ飛ばしたイノシシのHPを吹き飛ばす。

 

「そうじゃなくて…今までの慣れが邪魔してるの」

 

「そういう事もあるんだねぇ…」

 

 

 

 

 

数時間前のことだが

 

ルクスには浮遊大陸群(レグル・エレ)についての話をして、ルクスからも話を聞いた…その結果は、この世界がクトリにとって知らない世界らしいという事しか分からなかった。

 

帰る方法は不明のまま、おまけに魔力(ヴェネノム)も限定的にしか起こせなくー幻翼が生み出せなくなっていたーなっていて…"メニュー"という物が開けるようになっていた。

 

今まで自分が居た世界からまったく知らない世界に来たと思ったらそこは現実世界ではなく仮想世界だった、正確には他の現実世界の創作物(フィクション)の中だった、しかもそのフィクションには現実世界の人が自由に入ったり出たりできるらしい、正直理解できない。

 

仕方がないので、今はルクスからこの世界についてのレクチャーを受けていた。

 

「私は正直今でも信じがたいんだけれど、本当に"そういう世界"から来たんだね、君は」

 

まぁ、信じられないのも仕方ないとは思う。

 

もし、初対面の相手に「実は異世界から来ました」ということを言われたら自分ならどうするか、医者を呼ぶか悪ふざけかと思って流すかだろう、それをこれほど信じてくれる彼女は良い人何だと思う…警戒心が薄すぎるような気もするが。

 

それよりも…

 

「これからどうしよう…」

 

帰る方法もわからなければこの世界の右も左も分からない、そんな状態でどうしろというのだろうか。アレか、その辺の魔物を苛立ちのままに殺しつくせというのか。

 

なんてことを考えていると。

 

「そう言えばクトリ、メニューは開けるんだよね?だったら〈ログアウト〉は出来るんじゃないかな?」

 

「ログアウト…って?」

 

「ああ、ゲームから離脱するコマンドのこと、だよ」

 

確かに、この世界からの離脱ーーしたら何処に行くのか見当もつかないがーーが試せるなら試してみて損はあるまい。

 

「そのコマンドって?」

 

「メニューの…まぁいいか、可視モードにして見せてくれるかい?」

 

ルクスのその言葉に、クトリはメニューウィンドウを出してーー最初の頃は操作に凄まじいほど悪戦苦闘したーーきごちない動きで可視ボタンを押す、そして後ろに回ったルクスと共に覗き込む。

 

「そこの…そう、歯車みたいなイラストを押したら、そこの一番下にログアウトが有る筈だよ」

 

「歯車みたいなの…これね」

 

そのアイコンを押して、さらに展開された中の一番下…ログアウトが本来有るらしい所を見る。

 

無かった。

 

というか、空白だった。

 

「…此処なの?」

 

「…その筈なんだけどね?」

 

しばし、二人無言で眺める。

 

「流石にそう上手くは行かないのかな…そもそもこの世界から出たらクトリは自分の世界に帰れるのか…」

 

不吉なこと言わないでほしい。

 

「というか、ログアウトボタンの場所はここで合ってるの?」

 

「うん、その筈だよ、私のメニューには…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…どうしたの?」

 

「いや、私のメニューからもログアウトボタンが無くなっているんだ、バグだろうか…」

 

「それ大丈夫なの?」

 

「大丈夫か否かで言うなら…大丈夫じゃないね…」

 

 

 

 

 

この時、メニューの端に映る時計は午後の5時25分を指していて

 

 

 

 

 

 

二人が青い光に包まれ、はじまりの街の最初の広場に戻されるのはこれから5分後のことであり、そして、その時が。

 

 

 

 

 

 

1万の命を閉じ込めた〈ソードアートオンライン〉というデスゲームの開幕となる。




作者「結構疲れるじゃねぇか…」

三日月「ねぇ、俺の出番は?」

作者「ままま待ってくれ」

三日月「駄目だよ作者、俺はまだ止まれない」

作者「勘弁してくれよミカァ…」

*本編とは関係ありません
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