インフィニット・ストラトス〜つきのおとしもの〜 作:リバルリー
はい僕ですごめんなさい。
1カ月に一回ペースでやろうとしてるからなぁ…。
その間にも「そうだったのか!知らなかった」というのがたくさん出てきましたが、この小説は思い描いたのをつらつらと書き連ねていきます(オイ)
一夏と忍の部屋。
そこに一夏は一人で何かをしまっていた。
「あとはこいつとこいつと……。なんか忍に悪いな、けど鈴たち呼ぶことにしちまったし、誰にも言わない約束をしたってことは、知られたくない事だってことだろうし、しまわないと」
一夏がしまっていたのは、忍のぬいぐるみだった。
「こいつらが、俺がいない間にも、忍の心の支えになってたんだよな……」
ぬいぐるみのうちの一体を、一夏が優しく撫でた。
と同時に、ドアが開く音がした。
「お、おい!呼ぶから待ってろって……」
一夏が振り向き、そう言いかけると、
「……僕そんなこと言われてないんだけど」
そこには、タオルとスポーツドリンクを手に持った忍が立っていた。
「ところで、なんで僕のぬいぐるみ隠してるの?」
「そ、それは……」
「……なるほど、そんなこと言ったんだ、一夏」
忍は仏頂面のまま、一夏が、鈴たちを呼んだという話を聞いていた。
「わ、悪い……」
「別に怒ってはないよ。ただ、誰でも通すのはよくないよ」
「お、おう……」
「まあ、鈴は問題ないな。鈴は僕の過去を知ってて、その上で僕にかまってるわけだし。ただ……」
「ただ?」
「問題はセシリアの方。今はあんな感じだけど、そもそもあの子、女尊男卑に乗っかって僕らを見下してたんだ。そんな人に僕だったら過去まで話す気は起こらないかな」
そんな忍に、アルヴィトがこう言った。
《ですがマスター、相手は代表候補生。イギリス代表の卵という名誉な称号がある以上、それを自ら傷つける事はないと思いますが》
(いや傷付けてたけど。ズタボロにしてたんだけど)
《あれは多分、下等と見ていた種が、自分と同等以上の立場にいることに対する恐怖心でしょう。見た感じ、プライドが高そうな方だったので》
(そんなもんなのかなぁ)
《とにかく、マスターがここにいれば、マスターを蔑む発言は慎むと思います。代表候補生と言われるほどの頭の良い方なら、マスター達の価値は理解できてると思います》
(……アルヴィトって割と詳しいね。やっぱりISだから?)
《いいえ。マスターと一緒に、私も学んでるからですよ》
(そっか)
アルヴィトが自分と一緒に勉強してると思うと、忍は少し嬉しくなった。
「……よし、二人を呼んで。腹を割って話そう」
忍は一夏の方を向いてそう言った。
「……いいのか?」
「セシリアを信じてみる。でも、信じるのはこれ一度きりのつもりだから、その時は僕の見る目がなかったってことで」
「分かった。悪いな、忍」
「今度何か奢ってね」
そう言うと、忍は少し悪い笑みを浮かべた。
「分かったよ。お前のこんな重い話を他の誰かに言うくらいだから、それくらいはするよ。何がいい?」
「じゃあバニラアイスで」
「まだ春じゃねえか……。腹壊すぞ」
「好きだからいいじゃん。ここ最近暑いし……」
「それはお前がどんな時も長袖着てるからだと思うぞ。ISの時もジャージ羽織らないといけないんだからな」
「あはは……。鈍臭くてごめん」
「鈍臭いのは俺も同じだよ。俺がしっかりしてれば、忍を傷付けずに済んだし、千冬姉も……」
「それは過ぎたことだよ。仕方ない。あの件については、僕も男だ。僕がなよっちかったから招いた事態だ」
「それは絶対に違う!お前は頑張ってミサイルを撃墜したんだ。なよっちいことなんてこと、絶対にない」
「ISの機能に助けられたからだよ。僕は、一夏が信じているような、ヒーローなんかじゃない」
「ヒーローなんて、最初から信じてない」
「えっ……?」
「そんなのがいるなら、俺もお前も助けてくれたはずだ。でもそれをしてくれるヒーローは、現れなかった」
「一夏……」
「だから俺は、ヒーローなんて信じてないし、信じない。誰かが困っている時に都合よく現れるヒーローなんて、いやしないんだ」
一夏はうつむいて、吐き捨てるようにそう言った。
忍は、そんな一夏の手を握った。
「……そんなことないよ」
「忍……?」
「僕にはね、ヒーローがいるんだ。白い鎧を纏うヒーロー」
そう言うと、忍は一夏の顔を見据える。
「へー、そんな奴がいるんだ。スゲえな」
「鈍感……」
「へ?」
「僕のヒーローは君だ、一夏。僕がいじめられてもうダメだって時に、都合よく現れて助けてくれた」
忍は一夏の手を握り直し、微笑んだ。
「違う。俺はお前を助けられなかった。いっつもいっつも、止めろと言うだけで、結局止められなかったじゃないか!」
一夏は辛そうに叫んだ。
「でも、君は最後まで助けようとしてくれた。別の学校に行くことになっても」
「でも、俺は……」
「とにかくっ!一夏は僕のヒーローだ。それだけは事実だ。それに、僕だけじゃない。君に助けられた幼馴染がいるってこと、忘れないで」
「お、おう……分かった、覚えとく」
「よしっ!」
一夏がそう言うと、忍は白い歯を見せ、ニッと笑った。
一応補足を。
忍はISの授業中にはジャージを着ています。理由は痣を隠すためです。
忍くんはホモじゃないです。幼馴染の親友の一夏が大好きなだけです。友愛の表現が子供っぽいだけです。
余計なものを入れてしまい申し訳ないです(しかも短い……)。次回こそはセシリア達に忍くんの話する回書きます(巻きそうだけど)。