インフィニット・ストラトス〜つきのおとしもの〜 作:リバルリー
「鈴…?」
ここにいるはずのない存在に、一夏が怪訝そうな顔をした。
なんでここに、と一夏が続けようとするが、箒とセシリアがそれを遮った。
「貴様、なぜここにいる!?」
「ここは関係者以外立ち入り禁止ですわよ!」
二人が声を上げるも、鈴は「はんっ」とそれを一笑に付し、
「あたしは関係者よ。一夏関係者。だから問題なしね」
鈴は自信満々にそう言い切った。
箒はその発言に青筋を立て、口元を引き攣らせ、
「ほほう、どういう関係かじっくり書きたいものだな……」
底冷えする声で、二人の関係について聞き出そうとした。
その背中には鬼が見える。
「もしや一夏さんの戦術を対策するおつもりですの!?そんなのこのわたくし、セシリア・オルコットが許しません!!」
一方のセシリアは、単純に敵がここにいるという事実に声を荒げていた。
(うへぇ、箒の背中に鬼が見える……。心臓の悪い方はご注意ください、怒りに震える鬼がいるので)
と、一夏は鬼を出す箒にそんな感想を抱いていた。
だが、そんな事、ファースト幼馴染には丸わかりである。
「…何か失礼なことを考えているな、一夏」
鈴に向いていた矛先が、一夏に向いた。
だが、ここで一夏は矛先を詰めさせてしまう。
「いえ、何も。鬼に対する警報を発令していただけなので」
「お、お前と言う奴は———!!」
失礼極まりない言葉に、箒が一夏に殴り掛かろうとする。
しかし、その前に鈴が間に割って入った。
「はいはい、今は私が一夏に話があるんだから。今はすっこんでてよ」
「何を——!?」
「気持ちは分かるけどその話は後にして。話を始められないからさ」
そう諌められた箒は渋々一歩下がった。
「話ってなんですの?」
今度はセシリアが怪訝な顔をして鈴に詰め寄る。
「この前の話。別に敵の戦術を盗んでおこうとか、そんなスポーツマンシップに反する事はしないから安心して」
「……分かりましたわ」
鈴の言葉に嘘はないと判断し、セシリアも下がった。
「それで、一夏。答えは分かった?」
「答え……?」
「約束。」
「……あぁ。その事か。悪い。忍に答えを出してるも同然と言われてるヒントを出してもらっておきながら、何も分からなかった」
首をもたげた一夏の発言に、忍は崩れ落ちた。
「ダメ、だったかぁ……。ごめん、鈴。助けてもらったのに、僕は何も返せなかったらしい」
「いいっていいって。元はこいつの朴念仁が原因だし」
落ち込んでる忍の言葉を、鈴はそう言って笑い飛ばした。
「だから、来週のクラス
「はぁ!?」
突然顔を上げ、一夏に大声でそう切り出された鈴はその内容に驚愕し、素っ頓狂な声を上げた。
「いやなんでよ!?」
「そうすれば全部解決するからだ!!」
一点の疑いもなく言い放つ一夏に、鈴は辟易した。
「……まぁ良いわ。それで、賭けの内容は?」
「単純だ。勝った方が負けた方に言うことを一つ聞かせられる!!ちなみに俺が勝ったら、約束の事、吐いてもらうからな!!」
その賭けの内容を聞いた鈴は顔を真っ赤にして、目が泳ぎ出した。
「ええっ!?えっと……それは……その……。」
鈴の様子の変化を怪訝に思い、
「なんだ?やめるならやめてもいいぞ?」
一夏は嫌なのかと判断し、そう言ったが、それが鈴の闘争心に火をつけた。
「良いわ、その賭け乗ってあげる。精々あたしに謝る準備しときなさいよ!」
鈴はそう啖呵を切り、鈴はピットを出て行った。
「鈴さんの機体はどういう機体なんでしょうか……」
「前受け止めた感じと鈴の性格的に、近接格闘型のパワータイプなんじゃないか、と僕は思うよ。ただ専用機だし、どんな機能があるか分からない。気をつけて、一夏」
「おう!絶対勝って聞き出してやるぜ!!」
「負けるなよ、一夏」
「もちろん!!」
三人は決意を新たにし、ピットを出て行った。
今回のつきおとはいかがでしたか?メンタルやってるせいでまた1年くらい経ってしまった…。おかげで多機能フォームとかの使い方も忘れてしまう始末…。ごめんなさい。次回はいよいよ本番!!メンタルはまだやってるので1年以上かけてしまうかもしれませんが、気長に待っていただけると幸いです。え?この後の一夏?箒にこっぴどく絞められましたよ