僕は、委員会の仕事を終えて家に帰った。
「ただいま~。」
「お帰り、優。帰ってきたばかりで悪いけど回覧板持っていってくれない?」
「分かったよ。行ってくる。」
僕は鞄を玄関に置き、回覧板を持ってお隣さんの家に向かった。
「表からじゃ迷惑だろうから裏から行くか。」
お隣さんはうちと同じで商店街で店をやっている。
僕はインターホンを押した。
ピンポーン、とお馴染みの音が聞こえる。
するとすぐにドアが開いた。
「あ、今日は優お兄ちゃんが持ってきてくれたんだ。入って入って!」
僕はお隣さんに促され中に入った。
「お邪魔します。」
「優お兄ちゃん今帰り?」
「ああ、そうだよ。つぐちゃんは?」
「私は少し前に帰ってきたよ。」
「バンドの練習は無かったのか?」
「うん。モカちゃんがバイトみたいだから。」
「ああ、そう言えば昨日もコンビニに居たな、店員として。向こうは気づいてなかったみたいだけど。」
「ということは優お兄ちゃんマスクにメガネだったの?」
僕はメガネを掛けると大分印象が変わる。
昨日はコンタクトを切らしててメガネで登校したから、モカには気づかれなかった。
更に不良に顔を覚えられないためにマスクもつけていたからなおさらだろう。
「うん。そうなんだ。コンタクト切らしててさ。」
「ちょっと待ってて。お茶持ってくるから。」
つぐちゃんとは小さい頃からの付き合いだ。いわゆる幼馴染みという奴だ。
友人の少ない僕の数少ない友人である。
つぐちゃんは気配りのしっかりできる、すごくいい子だ。更に容姿、かなりかわいい。だから男子にモテるだろう。
「つぐちゃんって彼氏いるの?」
気づいたら聞いてしまっていた。
「え…居ないよ?でも…気になる人なら、いるかな。」
「そうなんだ。いつから気になってるんだ?」
「それは、秘密…かな。」
秘密…かぁ、ならしょうがない。でもつぐちゃんの気になる人ってもう勘の鋭いモカ辺りなら気づいてそうだ。
それから、少し話していると、つぐちゃんのお父さんがやって来た。
「おお、優もいたのか。ちょうどいい。ケーキを作ったんだが食べてみてくれ。専門家の意見が聞きたい。」
「いやいや、まだまだ見習いですよ。おじさん。」
「優お兄ちゃんの作るお菓子、私は大好きだよ!」
「ありがとう。つぐちゃん。」
こうして僕はおじさんの作ったケーキを食べて、いろいろとアドバイスした。
たまにこうしておじさんの作ったケーキを試食するが、日に日に技術が上がっているのを感じる。
こうして負ける訳にはいかない。というお菓子屋魂に日が灯るのを感じて、僕もお菓子屋の息子なんだなぁ、という気分になる。
「優、コーヒーもあるぞ。」
「ありがとうございます。」
そうしてコーヒーを飲んだ。
やっぱりおじさんの淹れるコーヒーは旨い。
特にこのケーキの味と上手く調和していてとてもいい感じだ。
こうして羽沢家での一時を終えて帰宅した。
「お帰り、優。またケーキの試食してたの?」
「そうなんだ。また美味しいケーキとコーヒーをご馳走になったよ。」
「つぐみちゃんってすごくいい子だよね~。お嫁さんに欲しいわ~。」
「何バカいってんの。僕なんかに釣り合うわけ無いじゃないか。」
「優って顔はいいんだけど、ネガティブなのがね~。」
「僕なんて平凡だよ。身内だからでしょ。」
「そんなことだから白金さんと進展無いんでしょ。」
「え!?母さん何で知ってるの?」
「息子の事くらいわかるわよ。」
母は強し。
母さん恐るべし。
何で知ってんだよ。
カッツォ!
「僕は部屋に行くから、夕飯出来たら呼んで。」
「ハイハイ。」
さて気を取り直してNFOだ!
『RinRinさん。イベント頑張りましょう!』
『そうですね!イベラン1位取りましょう!』
前回のイベントでは3位だったからな。
今回は1位を取ってやる!
NFO内で黒魔術師のRinRinと死霊術師の聖堕天使あこ姫、パラディンのペルセウスのパーティーはちょっとした有名人だ。
今日のクエストのボスは夜龍エリュシオンという過去最高級に強いと噂されているボスだ。
3人パーティーなのでボスの体力もその基準となっているが、とんでもなく高い体力に加えて、一撃で体力の3分の1を持っていく攻撃に攻撃の範囲がめちゃくちゃ広いという鬼のような性能のボスを苦しみながらも倒して、NFO内最速でこのクエストをクリアした。
「優!夕飯できたわよ!」
『もう夕飯何で落ちますね。』
『私も失礼します。』
こうして夕飯を終え、風呂に入ってすぐに就寝した。
主人公のプロフィール
桐島 優
16才の高校2年生
誕生日は10月17日
CVイメージ 神谷浩史
身長 176cm
体重 60kg