ある日、君に一目惚れした。   作:深き森のペンギン

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暗いの嫌なんでさっさと次行きます。


第5話 本当の想い

僕は本当に白金さんの事が好きだ。

 

でも、もう白金さんは恋焦がれている人ではなく、ただの仲の良い友人だ。

 

そうしよう。

 

そう思うしか無いんだ。

 

そう思わなきゃ、やってられない。

 

「おはよう、桐島君。」

 

「ああ、おはよう。白金さん。白金さんって、ゲーム好きなの?」

 

「うん。よく…やってるかな。例えば、NFO…とか。」

 

「そうなんだ。僕もNFO、やってるんだ。プレイヤーネームは?」

 

「RinRinって名前だけど。桐島君は?」

 

「ペルセウスって名前だけど。」

 

「もしかして、あのペルセウスさん?」

 

やっぱりか。

 

「てことは白金さんが、RinRinさん?」

 

こんなことってあるものなんだな。

 

これまで向こうからすればただのクラスメイトだったと思ったら、何年も一緒にプレイしてきた、仲間だったなんて。

 

繋がりなんて、ずっと前から有ったじゃないか。

 

とても強い、繋がりが。

 

こうして、僕達の話すネタがまた増えた。

 

そして帰り。僕が下駄箱を開けると一通の手紙が入っていた。

 

それは、ラブレターだった。

 

「桐島君。それ、何?」

 

「いや、何でもない。イタズラみたいだ。場所が指定されているから、こんなイタズラは止めるように、ガツンと言ってくるよ。」

 

僕は、こんな自分が嫌いだ。

 

白金さんには、好きな人がいるって言うのに。

 

何でなんだ。

 

僕はどうしようもない男だ。

 

散々自己嫌悪しながら、校舎裏へと向かう。

 

一人の女子生徒がいた。

 

「あの、桐島先輩の事が、好きです!私と付き合って下さい!」

 

「気持ちは嬉しいよ。でも、その気持ちに答えることは出来ない。何故なら僕には好きな人がいるからだ。すまない。」

 

僕はこんな自分から逃げるように帰路に着いた。

 

すると、僕の少し前を白金さんが歩いていた。

 

僕は、小走りで白金さんのところに追い付いた。

 

その時、僕は、胸が苦しくなった。

 

何故なら、白金さんが泣いていたからだ。

 

「どうしたの?白金さん。」

 

「ーーの?彼女さんの所に行かなくていいの!」

 

僕は、これまで一度も聞いたことがない、白金さんの大きな声を聞いた。

 

「え?なんのこと?」

 

「とぼけないで!さっき告白されてたんでしょ!」

 

「ああ、されたけど。断った。」

 

「え?」

 

「嘘を着いたのは謝る。でも何で白金さんが怒ってるんだ?」

 

「そんなの…桐島君の事が好きだからに決まってるじゃない!」

 

「かっこよくて、私のことを守ってくれるし、優しくていつも私のことを気遣ってくれて、笑顔のかわいい…そんな桐島君の事が、大好きだからに決まってるじゃない!」

 

え?

 

嘘…だろ?

 

夢じゃ無いよな?

 

僕は両手で自分の頬をおもいっきり叩いた。

 

めちゃくちゃ痛い。

 

夢じゃ無い!

 

なら、覚悟を決めろ!桐島優!

 

「僕からもいいか?」

 

「え?」

 

「僕は、白金さんの事が好きだ。友人としてではなく、一人の女性として。中等部の頃から、君に夢中だった。君のことしか見えてなかった。だから…僕と付き合ってくれないか?白金さん。」

 

「はい。こんな私で良ければ。」

 

白金さんは、泣いていた。

 

でも、さっきのような、

 

悲しい涙ではなくて。

 

幸せに満ちた、

 

とても美しい、

 

涙だった。

 

こうして、僕達は手を繋いで帰った。

 

決して長くはない道のりだったが、この時が、永遠に続けば良いのに。

 

そう思った。

 

幸せそうに笑う君に、

 

僕はこの日、もう一度君に一目惚れした。

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