ある日、君に一目惚れした。   作:深き森のペンギン

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第7話 思いがけない遭遇

僕はまりなさんとの約束により、ライブハウス「CiRCLE」に向かっている。

 

「あれ、ここで合ってるのかな。」

 

CiRCLEはカフェテリアにスタジオもある、なかなかいいライブハウスだった。

 

「ここを一人でってまりなさんが人手足りないってのも納得だわ。」

 

僕はCiRCLEの中に入った。

 

「まりなさ~ん!あれ、何処かで仕事してるのかなぁ。ちょっと何処かで時間潰すか。」

 

何処かないかと周りを見渡すと、カフェテリアがある。

 

「ここで時間潰すか。」

 

僕は席に座り、コーヒーを頼んだ。

 

ちなみに、僕はコーヒーは何も入れない方が一番旨いと思っている。

 

ブラックは苦手な人が多いと思うが、僕的にはブラックはケーキ等の甘いものによく合って好きだ。

 

単体よりもケーキとの相性を考えてしまう辺り、ケーキ屋の息子だなぁと思う。

 

「少し早く来すぎたわね。」

 

美人さんがカフェテリアにやって来た。

 

どうやら彼女はここのスタジオを利用する予定のようだ。

 

まぁ僕には関係ない。

 

そう思って携帯を弄っていると、美人さんは隣のテーブルの席に座った。

 

彼女も携帯を弄り始めた。

 

どうやら動画を見ているようだ。

 

少し時間が経過して、僕のコーヒーがやって来た。

 

僕がコーヒーを一旦コースターに戻したとき、隣の美人さんの手が滑って、

 

スマホが落下した。

 

彼女は驚いてキャッチ出来そうになく、落下するスマホの角度は、このまま落ちると確実に割れる、そんな角度だった。

 

隣で悲しい顔をされるのは気分が悪いので、

 

そのスマホをキャッチすることにした。

 

「落ちましたよ。」

 

「ええ、ありがとう。」

 

そのスマホに表示されていたのは猫の動画だった。

 

「猫、好きなんですね。」

 

「誰にも言わないで。」

 

「いや誰に言うってんですか。」

 

「それもそうね。貴方も猫、好きなの?」

 

「ああ、僕も猫は大好きですね。二週間に一回は猫カフェに行くレベルには。」

 

「そうなの。貴方とは仲良くなれそうだわ。」

 

こうして、時間まで美人さんと猫について語り合った。

 

「貴方、名前は?」

 

「僕は桐島優と言います。高2です。貴女は?」

 

「私は湊友希那。高2よ。」

 

「同い年だったんだ。年上かと思った。」

 

「どうして?」

 

「だって雰囲気がなんというか、落ち着いてた…というか。」

 

「貴方の方が雰囲気的には落ち着いてるわよ。」

 

「そうなのか?」

 

「ええ、そうよ。貴方はなぜここに?」

 

「今日からバイトで来たんだけど、まりなさん仕事で何処かにいるみたいだから時間を潰しに来たんだ。」

 

「そうなのね。今なら受付にいると思うわ。私もちょうど向かうところだし、一緒に行きましょう。」

 

「わかった。」

 

こうして、湊さんと一緒に受付へ向かった。

 

「いらっしゃい!友希那ちゃん。あれ、優君もいるの?」

 

「さっき来たんですけど、居なかったのでカフェテリアで時間を潰してたんですよ。彼女とはそこで色々あって。」

 

「そうなの。優君はそこでちょっと待ってて。あと友希那ちゃん。はい、鍵。」

 

こうして、湊さんはスタジオに向かった。

 

「優君に仕事を説明するね。」

 

仕事を説明して貰って、今から早速仕事になった。

 

最初の仕事は受付で予約を確認して鍵を渡すことだった。

 

このバイト初のお客さんは、見覚えのあるメンバーだった。

 

Afterglowのみんなだった。

 

「え!?優お兄ちゃん!どうしてここにいるの?」

 

「見ての通り、ここでバイト始めたんだ。今日から。」

 

「成る程、優お兄ちゃんの用事ってこの事だったんだ。」

 

「はい、鍵。」

 

こうしてAfterglowの皆はスタジオに向かった。

 

このあと、何事もなく受付の仕事を終えて、どこのスタジオの人も皆帰ったあと、機材の片付けに二人で取りかかっていた。

 

「やっぱり人手が増えると作業も捗るわ~。優君。初めてのお仕事どうだった?」

 

「最初は大変だったけど、それよりも楽しかったですね。」

 

「そうなら良かった。今度からも来てくれる?」

 

「はい。今度からも来ますよ。」

 

僕は初めてのバイトを終えて帰路についた。

 

バイトするなんて数日前の僕からするとあり得ないなぁ~と思い僕は変われたんだと改めて実感することが出来た。

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