ワタシ、泣いてもいいですか!?
答えを聞く暇は無いですけどッ!!!(`;ω;´)
石ノ森鎮守府にて、自身の危険が迫りつつあることを知る由も無かった一条は、長門と吹雪に頼んで、未確認生命体に関する情報を集めるための聞き込みを進めていた。
「それは警察、もしくは憲兵に依頼すれば宜しいのでは?」と長門は意見したが、一条は首を横に振った。
「これは俺個人の判断だ。だから、俺自身の足で動かないとダメなんだよ」
この時、吹雪は一条の変化に気付く。
(あれ?司令官……今「俺」って言った?)
石ノ森市内 04:10 p.m.
聞き込みが一段落し、吹雪たちと合流しようと考えていたその時、一条のスマホに着信が入る。
「はい。……なんだ、神通くんか」
『すみません、提督………どうしても、急ぎで伝えなきゃいけないことがあって……』
電話越しでもヒソヒソと、か細い声で話しかけてくる神通。
「悪いが、今すぐには戻れそうにないんだ。伝言なら吹雪くんか長門くんに……」
『いけません!吹雪ちゃんや長門さんが知ったら、鎮守府が内部崩壊を起こしてしまいます……!!』
「……何があったんだ?」
神通の狼狽えように、一条は首を傾げる。
「とにかく、話を聞こう。なるべく急いで戻る」
『だ、ダメです!こっちに戻ったら…』
神通の制止を遮るように通話を切り、一条は歩きだす。
と、通りがかった一人の女性とぶつかってしまう。
「おっと!失礼……」
「ギジャバ・ビゴギザ……」
色白の肌に銀色の髪。そして、それらが引き立つ漆黒のドレスと黒い長手袋と、薄桃色のファー付きジャケットに身を包み、額に桜のタトゥを持つ女性は、何かしらの言葉を呟く。
「……!失礼、少しお話を伺っても宜しいでしょうか?今、なんと仰いました……?」
「………」
一条の職務質問に対し、女性は何も答えない。
「…何とか言いたまえ!」
少し強めに詰め寄ると、女性は一条を裏拳混じりに突き倒す。
「がっ!?」
未だ傷の痛む脇腹を殴られたため、痛みに耐えながら、一条は体を起こす。
「……っ、待て!!」
人混みの間を、まるですり抜けるように走り抜けていく女を、一条は全力で追いかける。
「待てッ!!」
角に差しかかり、一条も向かう。
「ッ!?」
しかし、突如現れた桜吹雪に視界を遮られてしまう。
「…………桜……?」
花弁を一枚拾い上げ、不審げに呟くも、桜のタトゥの女の姿をすぐに見つけた。
「……っ…」
ひょっとしたら、未確認生命体か新種の深海棲艦かもしれない………
己の直感を頼りに、一条は尾行を開始した。
吹雪たちとの待ち合わせを忘れてしまっていることに気付かずに。
「……あれ?司令官?」
「おかしいな……確かに、一度合流しようと言っていたのに」
「うぅ……待ち合わせ場所、間違えちゃったかなあ……」
「まぁ、待ってみるとしよう」
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吹雪たちを待たせていることを忘れ、一条は《警察官》として桜のタトゥの女を尾行。
その末、とある廃墟に辿り着いた。
「………?」
一方で、桜のタトゥの女は廃墟の中に入ると声をかけた。
「ビデド……ジギリ。ゼデ・ボギ」
「エッエッエッエッ……」
物陰から現れたのは、コートや日除け帽で身を包んだ、不気味な笑い声をあげる初老の男と、斑模様の上着を羽織った、長身長髪の冷たい眼をした若い男だった。
「…………!!」
その様子を、息を殺して観察する一条。
「ジャサセダ・ゴグジョビ・グムナド・ギブナグ・クウガ」
クウガに関することらしい何かを、桜のタトゥの女は二人に伝える。
「クウ、ガ……?」
そう聞き返すのは長髪の男。
「エッエッエ………。ラダゼダ・グバヅバ・ギギバラゲ・ロボザバ?」
女の話に、愉快そうに笑い声をあげる初老の男。
すると、女は二人に桜の花弁を手渡した。
「リンバ・ガヅラデ・デギス。ギベビ・トー・キョウ」
「トー、キヨ…?」
今度は、初老の男が女にものを尋ねる。
「リント・ゾログ・ゴゴブ・グルドボソザ」
この時、一条は女の言葉に反応した。
(東京……それに、『リント』!?)
「ザグ……ギスン・ジャバギバグ・カイリ?」
長髪の男が、聞き慣れない単語を口にする。
(カイ、リ………?)
文京区内 05:37 p.m.
一方。都内にあるトンネルでは、とある男女4人が道の真ん中に集い、手にしている桜の花弁を見せ合う。
一人は黒フード姿の少女。
一人は薄茶色の肩掛けを身に着けた男。
一人は左上腕部にカバのタトゥを持つ体格の良い男。
そして、残る一人はボブカットのヘアに華奢な体躯で、タンクトップにホットパンツ、両手にはブチ模様のアームカバー。右足はハイソックス、左足はニーソックスに運動靴という姿で、小柄な少女だった。
さらに、露出させた右
と、そこに1台のチョッパーバイクが通りかかった。
「オイオイオイ、オ〜イ!オレ様たちの道で、なぁにタムロってんだヨァアンっ?!」
後部座席に乗っていた、ヤンキー染みた男が集団に食ってかかる。
「………」
しかし、集団は睨みつけるだけで、退く素振りを見せない。
それどころか、黒フードの少女はあからさまに嫌そうな顔をしている。
「ぁんだあ?そのツラはよぉ?文句あっかゴラァ!!………お?」
男が集団にガンを飛ばしていると、猫顔のタトゥをした少女に目が付いた。
「オメェ、けっこーカワイイ顔してんじゃん?ええ?」
無遠慮に近付き、屈むと少女の脚にベタベタ触り始める。
その様子を、男の連れであるバイカーもニヤニヤと下卑た笑みを浮かべる。
「タトゥなんてしちゃってえ♪キャワイイねえ♡どぉよ?今から俺ん家に来ねえ?向こうにいるダチも紹介してやっからさあ、今夜は3人でナカヨク……」
ナンパの台詞は、最後まで決まることは無かった。
少女による膝蹴りが男の顎を捉え、トンネルの天井に叩きつけたのだ。
降ってきた男は、顔が潰れた状態で死亡。連れのバイカーは背筋が凍り付くのを感じた。
「うわぁ!!ああぁぁあああッ!!!」
恐怖した男は逃げ出したが、少女の眼はしっかりと男を捉えていた。
「……フン」
少女の姿は、細身ながらもしなやかな肉体を持つ怪物へと変化。
その面立ちは、まるでチーターの様だった。
「ビガギパ・ギバギ」
そのまま駆け出し、バイカーを追っていった。
場面は再び、一条側。
桜のタトゥの女たちの会話の端々から、大体の狙いを推理。
(先手を打つとしたら……今しかない!)
もっと詳しい情報を得ようとした、その時。
ピリリリリッ!ピリリリリッ!
「!!!」
一条のスマホが着信を報せるべく、高らかにベルを鳴らす。
「!!」
その甲高い音に気付き、桜のタトゥの女たちは一斉に振り向く。
気付かれた一条は、かくなる上はと銃を構えようとした。
しかし、そこに長髪の男が駆け寄り、一条の腕を掴み上げ、さらに首を絞め始めた。
「ぐっ……ぅああ……!!?」
「ジギリ!ジョガ・ブバ!」
一条を絞め殺そうとする男に、初老の男は言葉をかける。
「ガギデビ・グスバ・ギラパ!」
桜のタトゥの女も男を
「っ……ゲホ…カハッ……!なぜだ……っ……」
咳き込み、息を調えようとしたその時。再び着信が。
画面を見ると、それは吹雪からだった。
「ハァ…ハァ……なんだ……?」
『なんだ?じゃないですよ!!いくら待っても司令官は来ないし!!電話してもすぐ出てくれないしッ!!!』
「っ……すまない…少々、問題が発生してな………」
弁解しようとした時、吹雪から長門に替わった。
『提督、こちらでも緊急事態だ!巡回中の憲兵から通報があって、謎の影が中央通りを爆走しているそうだ!!』
その報告から、一条は最悪の展開を確信した。
先程の奴らは東京に集まりつつある……
かつての未確認たちと同様に。
そうなれば、アイツは……五代はまた奴らと戦うことになる。
しかも、警官隊や憲兵と現場で鉢合わせれば、再び射殺の対象として狙われてしまう。
それだけは、何としても避けなければ……!!
「長門…吹雪……!直ちに、鎮守府へ帰投しろ……!俺もすぐ戻る……!!」
ボロボロな体を叩き起こし、一条は走り出す。
これ以上、五代雄介を戦わせないために。
がんばれば、もうちょい書けたかもしれないんですけど……本作のオリジナル怪人たちのシーンを考えるのにHP(体力)とMP(時間)がゴリゴリ削られました(泣)
次回、いよいよクウガvs未確認vs警視庁鎮守府の憲兵&警官隊の混成部隊による三つ巴!!
クウガの新たな名シーンまで、もうちょっと待ってね?
本作の人気投票その1
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長門
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大淀