「くたばりやがれ……未確認ッ!!!」
「天龍さん、ダメっ!!!」
「ッ!!」
クウガに向けて振り下ろされた、天龍の刃。
天龍の艦娘としての身体能力、刀の切れ味……どれを一つ取っても、クウガにダメージを与えるには充分過ぎる。
避けようにも、電が助けるにも間に合わない!
そう、“この姿”にならない限りは……
「超変身!!」
クウガの叫び、意思に呼応し、アークルのアマダムが、真紅から紫苑へと輝きを変えた。
瞬間―――
天龍の振り下ろした刀は、クウガを斬り捨てることなく折れ、その刀身をさらに短く変えてしまった。
「なっ………」
「え……」
「ゴセパルサ・ガビン・グガダバ……」
息を切らしながら立ち上がった、クウガの姿は
紫の眼に、紫の縁取りを持つ白銀の鎧という、西洋騎士の如き重厚なものへと変わっていた。
【邪悪なるものあらば 鋼の鎧を身に着け 地割れの如く 邪悪を切り裂く戦士在り】
大地支える巨人の名を持つ、クウガ・タイタンフォームである。
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同時刻。
揚陸侵艦たちのアジトは、少しばかり騒々しくなっていた。
「オ?ナツカシイカオガキタナァ」
フードを被った少女は、鼻息を荒くしながら現れたカバのタトゥの男を見てせせら笑った。
「ギラガサ・バビンジョグザ?」
サクラのタトゥの女や、斑模様の上着を羽織った男と共に序盤から行動を共にしていた初老の男が尋ねた。
「ゴセビジャサゲソ・リジドンゾ!」
その申し出らしき言葉に対し、サクラのタトゥの女は苛立たしい様子で声を荒げた。
「ブ・ソギ!ログゴラゲビバギ・ベンシパ!!」
それに続くように、白いポンチョを羽織った白髪に白い肌の少女が言葉を投げかけた。
「カ・エレ!カエ・レ!」
「ギギバサジャ・サゲソっ!!」
それでも我慢できないらしく、詰め寄るカバのタトゥの男。
しかし……それを赤黒いタンクトップと黒いレギンス、スニーカーに赤茶のリストバンド。ドレッドヘアと褐色の肌に、右上腕部に刻んだ《シャコ》のタトゥが特徴的な男が前に出て遮った。
「止せ……ルールはルールだろぉが」
「〜〜〜〜〜!!」
その流暢な日本語と、落ち着いた雰囲気から、知性、実力共に高いことが窺えるも、カバのタトゥの男としては悔しさのあまり、顔を真っ赤にしながら青筋を立てるしかなかった。
場面は戻って、再びクウガらとベギマの戦闘現場。
トドメを刺そうとした筈の未確認生命体第4号――クウガが、突然赤から紫と銀の姿へと変わっただけでなく、そのまま斬撃を弾いたことに、天龍は驚きを隠せない。
「天龍さん!!」
「ぁ……あ……え?…んで……なんで倒れてねえんだよ……なんで……」
弾薬も無い、残された頼みの刀も完全に使い物にならなくなった。おまけに艤装も損傷し、燃料もほとんど無い。
文字通り、圧倒的絶望である。
「ククク……バゴバ・パ・ギギべ?」
天龍の恐怖心に囚われた表情に、快感を得ているのか、ベギマは嬉しそうな声をあげながら主砲の照準を向けてくる。
「ひっ………」
「逃げるんだ!!早くっ!!!」
クウガが前へと飛び出し、ベギマが砲撃しようと構えたのがほぼ同時であった。
「ギベっ!!」
しかし。
突然、ベギマの背負った艤装の排気口から凄まじい勢いで蒸気が噴き出した。
「………ギボヂヂソギ・ギダレ」
砲身を畳むと、踵を返し、海中へと飛び込んだ。
「っ!ま…待ちやがれっ!!」
自身の状態も忘れて、天龍は追いかけようとした。
「行ったらダメだ!そんな大ケガで…!!」
それをクウガが止め、行かせまいと押さえる。
「うるせぇ!!死ぬまで戦わせ、ろ………え?」
天龍が振り向くと、そこに居たのは先程までの《第4号》ではなく。
ボロボロな天龍を心配そうに見つめる、五代雄介であった。
―――戦果報告。
《石ノ森第二次水雷戦隊》
《旗艦》
軽巡洋艦 天龍……大破
《以下、随伴艦》
駆逐艦 暁……大破
響……中破
電……大破
大潮……大破
揚陸侵艦第21号改め《
その最中、天龍は4号を敵と見なし、これを攻撃。
咄嗟に《紫の4号》へと形態変化し、難無く退けるが、混乱に乗じて揚陸侵艦は逃亡。
艦隊の被害状況を鑑みて追跡を断念。やむなく撤退した。
判定―――《敗北》
ん〜〜〜………難しくなってきましたぞいっ!(;´∀`)
次回、一条や長門たちはどう動く!?
そして、石板に刻まれた新たな碑文の内容とは!?
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