そんなワケで、クウガ編続投といたしますm(_ _)m
119話 : 報告
《深海棲艦》―――突如として現れ、人々に怖れられる脅威である、別名『海の怨霊』。
そして現在、これらと全く異なる『第2の未確認生命体』として《揚陸侵艦》が出現。深海棲艦と同じく人々を恐怖に陥れている。
しかし……怨霊が成仏するのと同じように、深海棲艦が人知れず“共存”していたとしたら?
―――栃木県内の、とある民家。
一人の男性が、一冊のアルバムを懐かしそうに眺めていた。
それは、かつて小学校で教師を勤めていた頃、彼が担当していた教え子たちが卒業の際プレゼントしてくれた寄せ書きだった。
「カンザキ・センセ」
「ん?」
「ソレ、ナァニ?」
「ああ、これか?これはね……昔、勤めてた小学校の卒業生がくれた物なんだ」
「センセェノ…タカラモノ?」
「そうだな。うん、宝物だよ。とても大切な」
「フゥン……」
男性と談話している、その少女は絹のような白銀の髪と色白の肌をしていた。
「……タカラモノ、カ……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
警視庁鎮守府 10 : 17 a.m.
「ふう……」
長野県警や石ノ森鎮守府本部から届いた、資料を詰め込んだ段ボール箱を抱え、長門は廊下を歩いていた。
「長門さん!届いたんですね?荷物。運ぶの、手伝いますよ!」
「吹雪。……スマンな、助かる」
「にへへ」
長門に頼まれた分を抱え、吹雪は長門と並んで歩く。
「そうだ!長門さん、艤装の強化改造が認可されたんですよね?おめでとうございます!」
「ハハ、大袈裟だな……確かに《艤装》その物の精度や私たち使う側との同調性を高めるための練度向上が改装に必要なのは事実だが…実際のところは単なるオーバーホールだよ。でも、ありがとう」
これまでの戦いや演習を経て、練度が一定値に達したとして長門の《改装》が大本営より許可が下った。
資材にいくらか余裕があった為、一条は長門以外の一部の艦娘たちの改装にも踏み切った。
とは言え……艤装の改装は、既存の装備を強化する改修と異なり、艦娘の身体強化に合わせて一から造り直すという事である。
駆逐艦1人の艤装の改装だけでも相当時間が掛かるらしく、吹雪の改装を行おうとした時は、工廠妖精たちの力を総動員して作業を進めても、最低1週間は掛かると科警研からの報告も出ている。
そうなれば、戦艦の艤装は費用も資材も、時間も凄まじいコストがかかるのは明白であった。
「改装が完了するまで、当分は戦線に出られんな……」
「演習や遠征ばかりが任務って訳じゃないですし、気にしないでください。それに、ホラ!自分にしか出来ないことを探して、それを全力でやれば良いんですよ!」
サムズアップ。
気付けば、石ノ森鎮守府に所属し、五代雄介と関わった艦娘の多くが彼に感化され、笑顔でサムズアップをする習慣が浸透していた。
「こっちに置けば良いですか?」
「ああ、ありがとう。ホント助かった」
「どういたしまして!」
「おう、吹雪!長門!」
「あ、杉田警部!」
「杉田殿、お疲れ様です」
荷物を運び終えた時。そこへ杉田が通りかかり、挨拶を交わした。
「ご苦労さん。今朝、新しい通達が出てるんだが、もう聞いたか?」
「通達、ですか?」
「いえ……」
二人が首を横に振ると、「そうか…」と杉田は呟き、教えてくれた。
「これまで、揚陸侵艦関連の事件は長野県警と本庁で別々に捜査を進めてたんだが……ほれ?深海棲艦の出現が頻発化したり、アバリシアとかゆー新手の未確認が出たりしてるだろ?捜査対象が都内を中心に集まってるのを考慮して、捜査の拠点もこちらに移すそうだ」
「そうなんですか」
「……となると、我々石ノ森の艦隊も鎮守府ごと異動して、本格的にこちらで腰を落ち着けることになる……」
「だろうな。近々、大本営からも正式な通達が来るだろうって山県本部長も言っていたよ」
「―――こりゃあ、今度こそ
じゃあな、と長門の肩を軽く叩き、杉田はその場を後にした。
「………長門さん。彼氏さん、居るんですか?」
「いや……別に。君は?」
「私も居ません……居たら良いなってゆー、憧れはありますケド……」
年頃な少女たちは、色々と複雑な想いを抱きながら執務室へ戻るのだった。
はい、今回から《クウガ+〇〇編》のようなクロスオーバーパートは名称を変えまして!
ズバリ、【艦