着任先の新提督が色々とマトモじゃない。   作:夏夜月怪像

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第2の未確認生命体と平成のダブルライダーによる激戦開始、と思いきや。

深海棲艦……それも姫級というとんでもない乱入者によって、戦闘はより一層の混迷を極めそうです。


※一部修正いたします。


129話 : 姫級

千葉県 船橋市内 12:38 p.m.

 

 

高層ビル等が立ち並ぶ大通りを、フードで顔を隠した黒いロングコートの人物が歩いていた。

 

しかし、明らかに悪目立ちする風貌であるにも関わらず、誰一人としてその人物を不審がる事無くすれ違った。

 

 

―――否。

 

 

不審がっていなかったのではない。

 

“存在を認識していなかった”のだ。

 

 

同様の不審人物は他の地域でも現れ、それらは廃ビルの一室に集った。

 

 

「……ぁ゛〜〜〜ッたく!なんでこんな、クッソ暑くなるような格好をしなきゃなんないワケ?」

 

黒コートの一人、マドゥが愚痴を零しながらフードを脱ぐ。

 

「ガマンして下さい。これでも我々の気配を九割方消してくれるのですから」

 

マドゥを含めた、3人の黒コートを待っていた藍色の髪の青年が宥める。

 

「そうは言うけどねえ、動き易くするぐらいは出来たんじゃないの?アザム」

 

「止さないかマドゥ。我々の力と気配は、あのグリードに完璧に覚えられてしまった。感付かれるようでは、今後に向けて事を進め(にく)くなってしまう」

 

 

残る二人もフードを脱ぎ、一人はグリード――恐らくはアンクの事であろう――に対して強い警戒心と復讐心を抱いている様子から、クルイの化身と思われる薄紅色の長髪をした美男子と、もう一人は無口で強面な様子からガイスの化身であろう、少し癖のある茶髪の大男が顔を露わにした。

 

 

「それに、だ。今回はわざわざ手を出さずとも、面白い物が見られそうな展開のようだぞ?」

「面白い〜?」

 

意味深な笑みを浮かべながら、クルイはアザムに用意させたテレビに向けて指を鳴らすと同時に放電。

 

「………!」

「これは……」

 

画面に映し出されたのは、クウガとファイズ、そして「揚陸侵艦第22号」ことズ・ガバリ・ダに加え、それらを急襲した深海棲艦「飛行場姫」の姿であった。

 

 

「さて……深きところより現れし姫を相手に、どこまでやれるか?楽しませてもらうぞ。オーズよりも遥か古より生まれし者……《戦士》クウガ」

 

 

======================

 

 

習志野市内 12:40 p.m.

 

 

「クス……クスクス……」

 

クウガと雪風、ファイズにガバリの4人を襲った深海棲艦《飛行場姫》は、不気味な笑い声をあげながら一同を見下ろしていた。

 

 

「なんだ?ありゃあ……」

「雪風ちゃん……ひょっとして、あの人も深海棲艦?」

「は…はい……。アレは、とっても危ない相手です……!!」

 

提督に着任して日が浅いファイズや、艦娘や深海棲艦その物について知識不足のクウガであったが、雪風の怯えようから、目前の敵の危険度の高さは朧気ながら理解した。

 

 

「ジャラゾ・グスバァァーッ!!」

 

戦いの邪魔をされたと見たガバリは、怒りのままに突撃を開始した。

 

 

「オコッタ?オコッタノ?」

 

正面から突っ込んでくるガバリを、まるで子供をあやす様に呼びかけると

 

「……ナラバ。ソノママ…ドコマデモ、シズンデイケ……!!」

 

武装した右手を振り上げ、生き物の様な不気味な姿をした艦載機を放った。

 

飛行場姫の艦載機たちは、かつてベギマが繰り出した駆逐獣弾よりも高い機動性を持っており、爆撃を混じえながら食らいつくなどといった変則的な攻撃を繰り出し、徐々にガバリを追い詰めていった。

 

やがて、ガバリは艦載機を振り払おうと、艦載機同士をぶつけてしまい。

 

 

「ブゴオォォアッ!!?」

 

「!!」

「きゃっ!!」

 

爆発に飲まれてしまい、火だるまと化した。

 

 

「グゥウアアアッ!!アアアアァァーッ!!!」

 

もがき苦しみながら、近くの川へと転落していった。

 

 

「……っ…」

「…………」

 

「アツイノ?アツイデショオ…?」

 

ガバリのもがき苦しむ様を、思い出し笑いしながら、飛行場姫はクウガたちに問いかけながら、艤装を向けてきた。

 

 

「クス、クスクスクス……」

 

 

そして・・・・




脳筋なために強制退場させられた風のガバリ。

果たして、暴走したガバリはこのまま終わってしまうのか?

そして、クウガたちの命運は?!
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