34話 : 鎮守府と呑兵衛と明日のパンツ
《鴻上鎮守府》―――
揚陸侵艦と命名された、未知の怪物が出現する8ヶ月ほど前に急遽設置された鎮守府だ。
その創立者にしてスポンサーでもある人物こそが、鎮守府の名にもある大企業『鴻上ファウンデーション』会長、鴻上光生である。
「我が鎮守府に迎えた艦娘の数は、順調に揃ってきている……素晴らしいッ!!あとは……彼女らを指揮する提督が着任すれば、言うこと無しだ!」
そう言いながら、彼は趣味でもあるバースデーケーキ作りを再開する。
会長室に
―――これが1つ。
「〜♪〜〜♪」
鎮守府付近の小料理屋にて、一人の女性が真っ昼間から酒を煽っていた。
毛先の跳ねた、藤色の長髪と色白の肌。
メリハリのある肢体と、豪快さの中に垣間見える品の良さが特徴的な彼女の名は《
かつて、《
「くぁ〜っ!やっぱ此処の酒と
「ハハハ。そう言ってくれると、ウチも出した甲斐があるよ。
小柄でしわくちゃな顔の老店主が、けらけらと嬉しそうに笑う。
「へへ、おっちゃんが言う連中はアレだね。楽しみ方を知らない阿呆か、ただ騒ぎたいだけの馬鹿共だよ」
グラスのビールをクイッと飲み干し、隼鷹は立ち上がる。
「どうしたジュンちゃん?もう行くのかい?」
「うん、お勘定ヨロシク♪なあに……顔見知りが来たみたいだから、ちぃーっとツラ貸してくるだけだよ」
いい塩梅に酔っている隼鷹だったが、その眼は
獲物に狙いを定めた猛禽類の様に鋭い眼差しで、外で待ち構えるゴロツキ集団の方へと歩きだした。
―――これが2つ。
そして、3つ―――。
河原で、派手な柄のトランクスを天日干ししている一人の青年の姿があった。
「……よし!あとはこれを乾かせば、完璧!」
彼の名は「火野映司」。
一週間ほど前、知人から急な連絡を受け、日本に帰国してきたばかりだった。
それに加え、旅費も最低限しか持ち合わせていなかったため、本来ならばまずいのだが、昨夜は野宿をしていた。
「あ!やっと見つけた…!火野さーん!!」
「ん?」
女性の呼び声に気付き、映司は何事かと辺りをキョロキョロ見回す。
「こっちですよ、こっち〜!」
見ると、鴻上光生の秘書である女性・里中エリカが香取を連れて、手を振りながら駆けてきた。
「あ、里中さん!それと……隣の人はどちら様ですか?」
「申し遅れました。私は日本新生海軍大本営所属の艦娘で、香取といいます」
「火野映司です、初めまして!」
そう言いながら、映司は一枚の用紙を取り出す。
それは、鴻上の紹介状が添えられた「提督任命証」だった。
やっぱ、新章とかのスタートは難産ですね(^_^;)
ジ・カ・イ♪も、お・たのし・み・に!(タトバのコンボメロディ風に)
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