着任先の新提督が色々とマトモじゃない。   作:夏夜月怪像

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クウガDVDを観返し、制作の糧にと試行錯誤をしております。

今回の戦闘シーンとクウガ本編1話の戦闘を見比べてみるのもアリかと。


4話 : 艦娘

()()……なに……?」

 

姿の変わった雄介に、吹雪は震えながら問いかける。

 

 

「ビガラ・クウガ!」

 

一方、蜘蛛の怪物は何かを知っている様子で、不気味な言葉に怒りのような感情を込める。

 

「…なんだ……アレは?」

 

吹雪らと同じく、一般人と見ていた筈の雄介が異形に姿を変えたことに対し、長門も驚きを隠せない。

 

白い『戦士』に変身した雄介は周囲の人々を巻き込まぬよう、そして怪物が能力を発揮しづらいようにと、開けた中庭へと誘導していく。

 

 

「フゥゥン!!」

「フッ!ハッ!オァリャアッ!!」

 

怪物が振り上げてきた左腕を防ぎ、僅かに隙のある右脇腹へと蹴りを入れ、体勢を崩したところにパンチの連打を相手の懐に叩き込む。

 

「………!!」

 

しかし、相手を僅かに後方へ押し返しただけに過ぎず、ダメージを与えている訳ではなかった。

 

 

「…ゴンデ・ギゾバ?クウガ!」

 

お返しとばかりに、怪物は猛攻を仕掛けてきた。

 

しかも素手のみならず、手にした(いかり)を攻撃に織り交ぜてきた為、雄介はあっという間に劣勢に立たされてしまう。

 

 

「シャッ!」

「!!」

 

さらに。

 

怪物は蜘蛛の糸ではなく、漁船で用いられる網を吐き出し、雄介の動きを封じる。

 

「フウウゥゥゥアッ!!」

「うあああああぁぁあっ!!?」

 

そのまま勢いよくぶん投げられ、鎮守府の屋上へ飛ばされてしまい、屋根に叩きつけられてしまう。

 

「ぁぐっ!!ハァ…ハァ……ぐ…フゥ……っ!」

 

 

まさに間一髪。

 

屋根から落ちる寸前、雄介は屋根の縁に掴まり、なんとか屋上の広場へ這い上がる。

 

そこへ、余裕綽々と壁を登ってきた怪物が追いつき、獲物を逃すまいとジリジリと迫る。

 

 

「フウウ……」

 

手首の付け根に生えた突起が伸び、鋭い鉤爪となる。

 

 

「………!」

 

ゆっくりと近付いてくる怪物に警戒する雄介。

 

「ヘェアッ!!」

 

勢いよく鉤爪を突き出し、雄介を刺し貫こうと襲いかかる。

 

「!!!」

 

咄嗟に躱したものの、その鋭さと強さは凄まじく、雄介が躱した先の壁には爪によって生じた穴が二つ出来上がる。

 

 

「くっ!おおりゃあっ!!」

 

必死に応戦するが、怪物は怯む様子は無い。

 

 

「ぐぅうあっ!!なんで…!?なんで“白から変わらない”んだ…!?」

 

 

焦り、困惑。

 

そういった心の乱れから、徐々に追い詰められ始める。

 

 

「シャッ!」

 

糸を吐かれ、雄介は首を締め上げられ始める。

しかも角に追い詰められ、身動きを取れなくされてしまう。

 

「ゴパシ・ザ!クウガ!!」

 

鉤爪を突き付けられ、万事休すかと思われた…その時。

 

 

上空から、警察用のヘリコプターが飛んできた。

 

そこには、一条が乗っていた。

 

 

「あれは……『第4号』!?」

 

 

見知らぬ怪物に追い詰められている、白い異形を見て驚愕する一条。

 

しかし、今対処すべきは蜘蛛の様な奴だ。

 

 

一条は拳銃を構え、怪物の頭部めがけて発砲した。

 

3発放った内の1発が怪物の頭部に被弾するも、やはり致命的にはならず。

 

怪物は、口から吐いた糸を千切るのと併せて頭にめり込んだ弾丸を振り払い、新たに一条の居るヘリに向かって糸を吐き、向かっていく。

 

「!!」

 

せめて『第4号』が追いつくまでの時間稼ぎをしようと発砲するが、やはり効果は無く。怪物は鼻で笑いながら撃たれた箇所を撫でる。

 

お返しとばかりに、怪物が鉤爪を一条に向けて突き出すが、寸でのところで一条はこれを回避。

 

「フゥゥ……」

 

不満そうに唸ると、次は外さぬといった様子で振りかぶるが、そこに『第4号』こと雄介が背後から怪物に組み付き、一条から引き離そうと踏ん張る。

 

「ぐぅ…ううっ!!」

「フウウ!!」

 

その取っ組み合いから、ヘリも激しく揺れる。

 

 

「ぐあっ…!」

 

振り落とされまいと、一条やヘリのパイロットは踏ん張りを利かせる。

 

「うあぁっ!?」

 

怪物は凄まじい力で雄介を押し退け、地に落とそうとする。

 

「ぐぅ…!フン!でやっ!!」

 

そうした猛攻に懸命に抗い、雄介は怪物を振り払う。

 

「フウウ……!」

 

しかし、諦めたと見せかけ、怪物はヘリの底面を這い、一条の背後へと回り込む。

 

「シャッ!!」

 

「っ!!?ぐああ、あぁ……!!」

「一条さん!!ぐぅっ…!!」

 

ヘリから引きずり落とそうとする怪物から引き離そうと、一条の両足を抱え込んで抵抗する雄介。

 

「ふん!であっ!!」

 

殴り、蹴り飛ばし、どうにか引き剥がすも、怪物は尚も諦めない。

 

 

と、その時だった。

 

「ッグォオ!?」

 

何者かの砲撃が捉え、怪物はバランスを崩す。

 

「!?‥‥フンッ!!オオォリャアッ!!」

 

「ヌウウ!?ウオオオォァアアッ!!!」

 

雄介の殴打・キックの連撃を受け、蜘蛛の怪物は落下。廃屋に墜ちたのを最後に、その姿は見えなくなった。

 

「………!!」

 

雄介と一条がその先に目を向けると、そこには長い黒髪をなびかせた女の姿が。

 

 

「……長門」

 

それは、高角砲を構えた長門だった。

 

「…………」

 

少し間を置き、一条と雄介は向かい合う。

 

「………」

「………」

 

サムズアップ。

 

その仕草に、一条は改めて目を見開く。

 

 

「………まさかお前は」

「じゃ!」

 

確認を取ろうとした時、雄介はヘリから飛び降り、走り去った。

 

「…………」

 

サムズアップを思い返し、一条の表情が険しくなる。

 

またか……

 

また、お前はこの道に踏み込むというのか………。

 

 

夕焼け空に浮かぶヘリの中で、一条は強く拳を握りしめるのだった………。

 

 




戦闘シーン、映像としては浮かぶのに文章に変換するとなると大変ですね(^_^;)


サブタイトルに不釣り合いな展開となって、今後ちゃんと描けるのかしら?ワタシ……

本作の人気投票その1

  • 五代雄介
  • 一条 薫
  • 吹雪
  • 長門
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