着任先の新提督が色々とマトモじゃない。   作:夏夜月怪像

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ソ○ーが提供するゲーム機はプレイステーションですが、本作は二次創作という名のフィクションです。


この前振りを考えるの、ちょっと楽しくなってきた私がいますが、どうでしょうか?


51話 : 翡翠(ひすい)

東村山市内 02:12 p.m.

 

 

揚陸侵艦に備えて、一人の憲兵が巡回していた。

 

 

 

その時、不審な羽音が聞こえた。

 

 

「……ん?」

 

 

瞬間―――。

 

 

「ぐっ!?………ぅ……」

 

 

胸に鋭い痛みを感じるも、その原因が分からぬままに憲兵は絶命した。

 

 

 

そして、その死を確認するように、ビイイィ…という音が地上に降り立った。

 

 

 

毒々しい、くすんだ緑色の肌。

耳あての様に大きく張り出した複眼と、切れ長でオレンジ色に光る人型の瞳。

 

セミの口吻に似た、すらりとした突起のある髪飾りと黒いセミロングヘアに、身軽さを重視した装飾品で身を飾り、右腕にはセミの腹部に似た特徴の突起を持ち、腰には艦載機を模した形状のボウガンを携行している。

 

 

背中の大きな4枚の翅を畳み、セミの姿と能力を持った揚陸侵艦―――《メ・ゼミル・バ》は左手首の腕輪を眺め、飾り玉を一つ動かした。

 

 

「フフ……」

 

満足げに笑うゼミルを、物陰から見守る者があった。

 

 

それは細身の少女の姿で、頭に巨大なクラゲのような生き物を乗せた姿をしている深海棲艦―――《空母ヲ級》と呼称されているタイプである。

 

 

「ジュン……チョウ…ラシィ、ナ……」

 

 

ヲ級の言葉に対し、ゼミルはフフンと鼻で笑った。

 

 

「ズンジャヅ・サジャゴラゲダヂド・パヂバグ」

 

その得意気な……というより、見下したような物言いに、ヲ級はムッと眉を潜める。

 

 

 

 

 

と、その時だった。

 

 

「居たッ!!」

 

「!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

ゼミルとヲ級が声のした方を見ると、追跡していた一条たち石ノ森艦隊や雄介が駆けつけ、雄介が先陣を切って飛び出した。

 

「え!?あの、五代さん!危ないですよ!?」

 

 

慌てて止めようとする羽黒だったが、長門がコレを制止する。

 

 

「いや!良いんだ、羽黒!」

 

 

 

「変身ッ!!」

 

 

走りながらベルト・アークルを呼び覚まし、雄介はクウガへと変身。

 

 

「クウガ!?」

 

 

クウガに気を取られた一瞬を逃さず、一条はゼミルの左腕の腕輪を狙い、撃ち落とした。

 

 

「長門さん、足柄姐さん!五代さんが…!」

 

「長門が言ってたでしょ?クウガって!!」

 

 

雄介がクウガに変身した瞬間を見て、羽黒は軽く混乱してしまう。

 

足柄が落ち着かせようと説明している横で、長門が号令をかけた。

 

 

「足柄、羽黒!空母ヲ級1を発見した!海上に逃げられる前に撃破するんだ!」

 

「了解!」

 

 

「叢雲!君は提督と第4号の援護を頼む!」

 

「分かったわよ……!」

 

 

何処か不満げな様子で、叢雲はクウガの元へ。

 

 

 

「ケェア!」

 

「フゥン!」

 

 

ゼミルが左腕を振るうと、クウガはこれを防御。

 

それを崩さんとして、ゼミルは艦載機型のボウガンを抜こうとしたが、クウガはゼミルの鳩尾に膝蹴りを入れて牽制。

 

 

「邪魔よっ!!」

 

叢雲の掛け声に、クウガはゼミルから離れることで射撃を補佐。

 

 

しかし……

 

 

「ちょっと!なんで離れるのよ!そこは押さえたままで当てやすくするところでしょう?!」

 

「え?ああ…ゴメン!」

 

 

その一瞬の隙を突いて、ゼミルは飛翔した。

 

 

「あぁ!?ホラ見なさい!逃げられちゃうじゃないっ!!」

 

 

しかし、叢雲の文句に対してクウガは一言。

 

 

「大丈夫!俺も跳ぶからッ!!」

 

 

アークルに両手をかざし、クウガは変身ポーズを取る。

 

 

「超変身!!」

 

 

アークルに収められた霊石アマダムが、赤から青に変わり、クウガは走り出す。

 

 

 

【邪悪なるものあらば その技を無に帰し 流水の如く 邪悪を薙ぎ払う 戦士在り】

 

 

 

「フンッ!!」

 

 

俊敏なる力を持つ、青い戦士。

 

ドラゴンフォームとなったクウガは、驚異のジャンプ力でビルの屋上へとひとっ飛びした。

 

 

 

「……うそ……」

 

通常の赤い姿とトリトンフォームしか知らなかった叢雲は、ドラゴンフォームの身軽さに圧倒され、立ち尽くしてしまった。

 

 

 

 

 

一方。

 

屋上へ到着したクウガは、姿の見当たらないゼミルを探した。

 

 

第14号の時と同様、敵は超高空からの狙撃を得意としていると見たクウガは、より効率的に、より確実に捉えることの出来る方法を考えた。

 

 

しかし、()()()を使うとなると、敵の行動パターンは勿論、艤装を持っているとして、どの様な攻撃法で向かってくるかが分からない以上、使いどころを誤ればかなり不利な状況になってしまう。

 

 

どうしたものかと考えていた、その時。

 

 

「シャッ!!」

 

「っ!?うああっ!!」

 

 

集中力の途切れる瞬間を狙っていたのであろう。

 

ゼミルは上空からキックを繰り出し、反撃の先手を打った。

 

 

「ぐっ……!ハアッ!!」

 

 

足払いを仕掛けるが、余裕が生まれたためかゼミルに避けられてしまい、またも姿を見失う。

 

 

 

そして、背面から奇襲を受けたクウガは、ビルから落下してしまう。

 

 

「ウワアアァァアっ!?―――うぐっ!!」

 

 

しかし、非常階段の手すりに掴まることに成功した為、地面に叩きつけられることは回避出来た。

 

 

 

と、次の瞬間―――。

 

 

 

 

クウガ―――雄介の意思を汲み取った結果であろう。

アマダムは緑に輝き、その姿を緑の戦士へと変えた。

 

 

 

 

「ッ!!?―――今度は緑か!!」

 

 

それも、ただの緑に非ず。

 

 

 

左肩の防護アーマーに飛行甲板を模した「ク」の一文字が記された大型の盾が装備され、腰にはクウガのシンボルマークを刻んだ矢筒状のタンクと前垂れが追加されており、その外見は航空母艦娘に似ていた。

 

 

「ッ!?な……なんだ………!!?」

 

 

しかも、トリトンフォームの時の様な外見だけの変化に留まらず。

 

なんと、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のである。

 

 

「ッ!!?な、なんで………うっぐ!!」

 

 

しかも、視力・聴力は緑のクウガ本来の力をそのまま引き出すため、今まで以上の情報が目や耳、頭の中に雪崩込んできた。

 

 

「ぐっ……ぅう…ああ、ウアアアアアアアアアアッ!!!!」

 

 

体力・気力ともに限界を迎え、クウガは手すりから手を離してしまい、そのままアスファルトに叩きつけられてしまった…………。




やっと、ここまで書くことが出来ましたぁ………(;´Д`)


次回、緑のクウガ編後半戦となります!!

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