この前振りを考えるの、ちょっと楽しくなってきた私がいますが、どうでしょうか?
東村山市内 02:12 p.m.
揚陸侵艦に備えて、一人の憲兵が巡回していた。
その時、不審な羽音が聞こえた。
「……ん?」
瞬間―――。
「ぐっ!?………ぅ……」
胸に鋭い痛みを感じるも、その原因が分からぬままに憲兵は絶命した。
そして、その死を確認するように、ビイイィ…という音が地上に降り立った。
毒々しい、くすんだ緑色の肌。
耳あての様に大きく張り出した複眼と、切れ長でオレンジ色に光る人型の瞳。
セミの口吻に似た、すらりとした突起のある髪飾りと黒いセミロングヘアに、身軽さを重視した装飾品で身を飾り、右腕にはセミの腹部に似た特徴の突起を持ち、腰には艦載機を模した形状のボウガンを携行している。
背中の大きな4枚の翅を畳み、セミの姿と能力を持った揚陸侵艦―――《メ・ゼミル・バ》は左手首の腕輪を眺め、飾り玉を一つ動かした。
「フフ……」
満足げに笑うゼミルを、物陰から見守る者があった。
それは細身の少女の姿で、頭に巨大なクラゲのような生き物を乗せた姿をしている深海棲艦―――《空母ヲ級》と呼称されているタイプである。
「ジュン……チョウ…ラシィ、ナ……」
ヲ級の言葉に対し、ゼミルはフフンと鼻で笑った。
「ズンジャヅ・サジャゴラゲダヂド・パヂバグ」
その得意気な……というより、見下したような物言いに、ヲ級はムッと眉を潜める。
と、その時だった。
「居たッ!!」
「!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ゼミルとヲ級が声のした方を見ると、追跡していた一条たち石ノ森艦隊や雄介が駆けつけ、雄介が先陣を切って飛び出した。
「え!?あの、五代さん!危ないですよ!?」
慌てて止めようとする羽黒だったが、長門がコレを制止する。
「いや!良いんだ、羽黒!」
「変身ッ!!」
走りながらベルト・アークルを呼び覚まし、雄介はクウガへと変身。
「クウガ!?」
クウガに気を取られた一瞬を逃さず、一条はゼミルの左腕の腕輪を狙い、撃ち落とした。
「長門さん、足柄姐さん!五代さんが…!」
「長門が言ってたでしょ?クウガって!!」
雄介がクウガに変身した瞬間を見て、羽黒は軽く混乱してしまう。
足柄が落ち着かせようと説明している横で、長門が号令をかけた。
「足柄、羽黒!空母ヲ級1を発見した!海上に逃げられる前に撃破するんだ!」
「了解!」
「叢雲!君は提督と第4号の援護を頼む!」
「分かったわよ……!」
何処か不満げな様子で、叢雲はクウガの元へ。
「ケェア!」
「フゥン!」
ゼミルが左腕を振るうと、クウガはこれを防御。
それを崩さんとして、ゼミルは艦載機型のボウガンを抜こうとしたが、クウガはゼミルの鳩尾に膝蹴りを入れて牽制。
「邪魔よっ!!」
叢雲の掛け声に、クウガはゼミルから離れることで射撃を補佐。
しかし……
「ちょっと!なんで離れるのよ!そこは押さえたままで当てやすくするところでしょう?!」
「え?ああ…ゴメン!」
その一瞬の隙を突いて、ゼミルは飛翔した。
「あぁ!?ホラ見なさい!逃げられちゃうじゃないっ!!」
しかし、叢雲の文句に対してクウガは一言。
「大丈夫!俺も跳ぶからッ!!」
アークルに両手をかざし、クウガは変身ポーズを取る。
「超変身!!」
アークルに収められた霊石アマダムが、赤から青に変わり、クウガは走り出す。
【邪悪なるものあらば その技を無に帰し 流水の如く 邪悪を薙ぎ払う 戦士在り】
「フンッ!!」
俊敏なる力を持つ、青い戦士。
ドラゴンフォームとなったクウガは、驚異のジャンプ力でビルの屋上へとひとっ飛びした。
「……うそ……」
通常の赤い姿とトリトンフォームしか知らなかった叢雲は、ドラゴンフォームの身軽さに圧倒され、立ち尽くしてしまった。
一方。
屋上へ到着したクウガは、姿の見当たらないゼミルを探した。
第14号の時と同様、敵は超高空からの狙撃を得意としていると見たクウガは、より効率的に、より確実に捉えることの出来る方法を考えた。
しかし、
どうしたものかと考えていた、その時。
「シャッ!!」
「っ!?うああっ!!」
集中力の途切れる瞬間を狙っていたのであろう。
ゼミルは上空からキックを繰り出し、反撃の先手を打った。
「ぐっ……!ハアッ!!」
足払いを仕掛けるが、余裕が生まれたためかゼミルに避けられてしまい、またも姿を見失う。
そして、背面から奇襲を受けたクウガは、ビルから落下してしまう。
「ウワアアァァアっ!?―――うぐっ!!」
しかし、非常階段の手すりに掴まることに成功した為、地面に叩きつけられることは回避出来た。
と、次の瞬間―――。
クウガ―――雄介の意思を汲み取った結果であろう。
アマダムは緑に輝き、その姿を緑の戦士へと変えた。
「ッ!!?―――今度は緑か!!」
それも、ただの緑に非ず。
左肩の防護アーマーに飛行甲板を模した「ク」の一文字が記された大型の盾が装備され、腰にはクウガのシンボルマークを刻んだ矢筒状のタンクと前垂れが追加されており、その外見は航空母艦娘に似ていた。
「ッ!?な……なんだ………!!?」
しかも、トリトンフォームの時の様な外見だけの変化に留まらず。
なんと、
「ッ!!?な、なんで………うっぐ!!」
しかも、視力・聴力は緑のクウガ本来の力をそのまま引き出すため、今まで以上の情報が目や耳、頭の中に雪崩込んできた。
「ぐっ……ぅう…ああ、ウアアアアアアアアアアッ!!!!」
体力・気力ともに限界を迎え、クウガは手すりから手を離してしまい、そのままアスファルトに叩きつけられてしまった…………。
やっと、ここまで書くことが出来ましたぁ………(;´Д`)
次回、緑のクウガ編後半戦となります!!
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