着任先の新提督が色々とマトモじゃない。   作:夏夜月怪像

69 / 152
再就職に向けて、地元の職業訓練校に通い始めました。

更新は今まで以上に遅れると思いますが、何卒よろしくお願い致しますm(_ _)m


61話 : 捜査開始、そして……

西暦2001年―――。

 

都内を中心に、人間には起こし得ない不気味な殺人事件が度々発生していた。

 

 

後に《不可能犯罪》と呼ばれることとなる、それらを起こしていた者たちを、警察は未確認生命体と異なる未知の存在としての意を込めて《アンノウン》と命名。

正体を暴くべく、捜査を開始した。

 

 

だが……

 

 

 

その正体はハッキリ言って、()()の手に負えるモノではなかった………。

 

 

 

 

 

鴻上鎮守府 執務室 09:14 a.m.

 

 

提督として、まだ駆け出しの新人である映司は、朝刊に目を通しながら哀しい顔をしていた。

 

 

「酷い………まだ子供じゃないか………ッ」

 

 

被害者は小学生の少年で、遺体は発見された当初、樹の(ウロ)の中から片腕を出した状態で押し込められていたという。

 

 

「提督……あまり自分を責めないで下さい」

 

 

今朝のスケジュールを確認し終えた五月雨が、映司を慰める。

 

 

そこに、横で間宮アイスを頬張っていたアンクが割り込んできた。

 

 

「無駄だ。今のそいつには、どんな慰めの言葉も聞こえちゃいない。人間が一人死んだ………その事実だけで、頭ん中は一杯だ」

 

「アンクさん………」

 

 

 

一瞬の沈黙の後。

 

 

「―――ああっ!?また勝手に間宮券を使いましたねッ!!隼鷹さんや香取さんから、あれほど注意されていたのに!!」

 

「ウルサイ!!文句なら間宮(アイツ)に言えッ!!」

 

「そんな無茶苦茶なっ!!」

 

 

この口喧嘩で、先程までの重く沈んだ空気は吹き飛んでしまった。

 

 

……と、そこにノックが。

 

「あ…はーい!どうぞー?」

 

 

映司が呼ぶと、「失礼します!」というハキハキした声が聞こえてきた。

 

 

「朝潮型1番艦、朝潮です!提督、どうぞよろしくお願い致します!!」

 

 

「朝潮ちゃん、だね。こちらこそよろしく♪」

 

 

気付けば、映司に少しだけ笑顔が戻っていた。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

足立区内 10:18 a.m.

 

 

揚陸侵艦と別の殺人事件と上層部が判断したのか、現場には一条の姿は無かった。

 

 

警視庁鎮守府のメンバーの一人にして、捜査一課の刑事である後藤慎太郎は、過去の経験を活かして隅々まで調べていた。

 

 

「後藤さん、何か見つかりました?」

 

 

声をかけてきたのは、同じ部所の先輩であり、17年前に起こった海難事故《あかつき号事件》の英雄と称されている刑事・氷川誠であった。

 

 

「氷川さん。……いいえ。残念ながら、まだ……」

 

 

同じ警察官として、それぞれの道で戦い続けている氷川や一条といった、尊敬すべき先輩たちに少しでも追いつきたいと思いながら、後藤は過去の反省を忘れることなく己を鎮める。

 

 

「……それにしても、何故また不可能犯罪が……」

 

後藤の疑問に、氷川も頷く。

 

 

「ほんとに……揚陸侵艦のことと言い、先日の怪物騒動と言い。原因と呼べそうなものも思い当たりませんし……」

 

 

二人して唸っていると、一人の刑事が声を掛けてきた。

 

 

「流石の《あかつき号の英雄》や元・鴻上ファウンデーション会長の忠臣も、不可能犯罪相手では肩無しという訳ですか」

 

 

「北條さん……」

 

 

捜査一課所属のエリート刑事・北條 透。

 

不可能犯罪及びアンノウン出現が頻発していた当時、氷川やその仲間をやたら敵視し、顔を合わせる度に嫌味やら妨害工作をしてきた男である。

 

 

「上層部は、今回の件をアンノウンの仕業と見て捜査を進めるようです。そうなれば……G3システムの再起動は勿論、G5ユニットの実戦投入もされるでしょうね。状況によっては《G7システム》も使うことになる、かも……」

 

 

北條が氷川や後藤に話をしている中。

 

 

青葉に引っ張られるようにして、真司は事件現場にやってきた。

 

 

「先輩、早く早く!あっ、カメラ落とさないで下さいよ?」

 

「あ…あのさ……青葉ちゃん?荷物を持つのは構わないとして……。先頭に立つのって、普通逆じゃね?」

 

 

先の一件以降、弱みを握られた(…と、少なくとも本人はそう感じている)真司は、正式に青葉とペアを組むことになった。

 

 

そして、今回がペアを組んで初の取材となったのだが……

 

 

 

「ゴメンね、霞ちゃん?面接が終わって、通知もまだなのに買い物に付き合わせちゃって」

 

「良いわよ、どうせこれが最後の縁だろうし」

 

 

「ん?何か言った?」

 

「な、なんでもないわよっ!」

 

 

途中、向かい側から来る、買い物帰りの男女―――翔一と霞の二人とすれ違う。

 

 

 

「―――!」

 

「………?」

 

 

この時はまだ、翔一も真司も、互いに関わり合い、後に起こる大きな流れに巻き込まれていくことを知らない………。




かなり間を空けてしまいました。申し訳ありません!m(_ _;)m


ペースは遅くなってしまいますが、またボチボチ進めていきます!

人気投票その6

  • 津上翔一
  • 氷川 誠
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。