着任先の新提督が色々とマトモじゃない。   作:夏夜月怪像

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平成が終わり、時代は令和へ………。


令和最初の年に、平成初期の仮面ライダーたちが活躍する!!


67話 : 艦娘が人並みの幸せを望むことは許されないのか

「………何ですか?コレ」

 

 

初めて見る男―――五代雄介から名刺を渡された、氷川誠の第一声がそれだった。

 

 

「何って……名刺ですけど?」

 

 

「それは分かります!僕が聞きたいのは、名刺に書いてある奇妙な文句です!」

 

 

雄介のキョトンとした顔と返答に、氷川は思わずムキになってしまう。

 

 

「そんなの、五代さんの肩書に決まってるじゃないですか」

 

「……なんで大井さんが代わりに答えてるんですか?」

 

 

氷川に対して冷たい態度を取る大井に、吹雪は(もっと)もな質問をする。

 

 

「……別に良いじゃない、それくらい」

 

 

何故か膨れ面になる大井に、吹雪も雄介も首を傾げるのだった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

レストランAGITΩを後にして、霞は独り帰路に着いていた。

 

 

「これで良いのよ……うん、これで良い……」

 

 

バイトの採用をして貰えたにも関わらず、霞は取り消しを要求した。

 

それに対し、店長である津上翔一はにこやかに微笑んで、ある言葉をかけて霞を送り出してくれた。

 

 

その言葉が

 

 

ずっと霞の胸に響いて

 

 

「…………っ……あー、もうっ!!」

 

 

自分で決めた事の筈なのに、「これで良かったのか」と迷いが生まれていた。

 

 

「何なのよ……艦娘としての務めを優先するだけなんだから、迷う必要なんて無いじゃないっ!!」

 

 

他でもない、自分自身に苛立ちの声をぶつける霞。

 

 

 

―――いつもこうだ。

 

 

自他問わず、霞はいつも何かに苛立ち、不満を抱えていた。

 

姉妹たちの優しさから生まれる、甘さに対しても勿論だが、それ以上に自分自身の脆さや非力さ、そして弱さに苛立っていた。

 

 

一条が着任するまで、霞は「役立たず」「口先だけのガラクタ」と言われながら役目を務めてきた。

 

 

(偉そうな口を叩いといて、無能なのはどっちだって話よ……まったく!)

 

 

姉妹たちが責められ、傷つき、汚されるくらいなら、全て自分のせいにすれば良い………

 

 

元々、思ったことはハッキリと口に出す性分なので、結果、姉妹である朝潮たちに被害が及ぶことは無く、引き際も弁えていたので、霞自身も過剰な暴力を振るわれることは無かった。

 

 

そして、前任の提督が追放され。

 

 

一条提督が着任した。

 

(悪い提督じゃないのは分かるけど………今までがヒドかったせいか、落ち着かないのよね………)

 

 

 

 

石ノ森鎮守府 01:31 p.m.

 

 

雄介らと一旦別れた一条は、すっかり綺麗になった執務室へと戻ってきた。

 

 

「はーい、司令官!おかえりなさい!!」

 

 

溌溂(はつらつ)とした声で出迎えたのは、電に似た顔立ちと制服姿の、八重歯がチャーミングな駆逐艦「(いかずち)」。

 

 

ザビューの事件のすぐ後に発生した、揚陸侵艦の事件にて艦隊に参加。その際、雄介と出会い、クウガの秘密を知った艦娘の一人である。

 

 

 

「大淀さんから聞いたわ。今度の怪事件、揚陸侵艦とは別の怪物が犯人らしいじゃない?」

 

「流石……情報の聞きつけが早いな、君は」

 

 

「フフン♪もーっと私に頼っていいんだからね?」

 

 

「………そう言えば、霞くんはまだ戻っていないのか?今日は用事があるからと、外出許可を出していた筈だが……」

 

 

一条が尋ねた、その時。

 

 

「提督!提督、大変です!!」

 

 

明石が執務室に飛び込んできた。

 

 

「どうした!」

 

「先程、霞ちゃんから救難信号が……!」

 

 

「通信を取ろうとしたんですが、その直後………信号が、途絶えました………!!!」




艦娘は人の姿をしている……

ならば人か?

艦娘は人ならざる力を持つ……

ならば兵器か?


人は、己の内に秘めた無限の可能性を形にすることが出来る。


ならば、人とは何なのか………?


目醒めろ、その魂!!

人気投票その6

  • 津上翔一
  • 氷川 誠
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