連載始めた頃は、こんなにも長期化するなんて夢にも思わなかったろうなあ……。
などと思い返しながら、書いています。
赤塚鎮守府 執務室 10:27 a.m.
「えー……以上が、今日みんなにこなしてもらう一通りの任務と仕事だ。遠征組と出撃組には、かなりしんどい思いをさせるが…よろしく頼む」
資料と照らし合わせながら、統也は艦娘たちに今日一日のスケジュールを伝えた。
「No problem!提督が私たちを信じてくれていることは、みんな判ってマース!♪」
英語混じりに応えたのは、当鎮守府の主力戦艦の一人《金剛》だ。
「金剛の言う通りクマ。提督はいつも通り、だらけながら戦局を考えて、球磨たちに指示をくれれば良いクマ」
特徴的な語尾とアホ毛が愛らしい、軽巡洋艦《球磨》が後に続く。
「だらけながらって……。それじゃあまるで、私が日がな一日中何も考えずに怠けているみたいじゃないか?」
その問いに対し、室内は笑いに包まれる。
「まあ、否定する余地はありませんよね?司令」
クスクス笑いながら、金剛の姉妹艦《霧島》が指摘すると、統也も申し訳なさそうに苦笑いを浮かべながら頭を掻く。
作戦中や執務を除けば、統也の私生活は球磨の言う通り、自室で紅茶や酒を飲みながらゴロゴロしたり、艦娘や妖精さんの誰かと世間話をして時間を潰すなど、仕事らしい仕事をする光景は滅多に見られない。
しかし、沼田艦隊に所属する艦娘たちは皆知っている。
《海上の脚本家》沼田統也提督の、この過ごし方はある種のルーティンであると。
「さて……それじゃあ各自、配置についてくれ」
「了解!!」
統也の号令に、一同は敬礼。
各自、持ち場に付くのであった。
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同じ頃、城南大学。
講義が終わり、食堂へ向かう静とJKに、一人の女子学生が声をかけてきた。
「ちぃーっす!JKに静ちん、今からお昼?」
「おっ、
「うん、ついさっき♪」
鮮やかな緑の長い髪と、今時な女子学生といった雰囲気の少女《
「ねぇねぇ、折角だしお昼一緒に食べよー?」
「俺は良いけど……」
JKが静の方を見ると
「ゴメン、俺は遠慮しとく」
あまりにもバッサリと断った。
「ええ〜〜!?また返事がソレ〜?そんなんじゃ女子にモテないぞぉ〜?」
静の左頬を人差し指でつつく鈴谷だが、静はその手を掴んで拒む。
「俺はモテたいとかいう願望は無い!そういう鈴谷こそ、他の連中を誘えば良いだろ?JKから聞いたが、また男子からの告白をフッたそうじゃないか!」
「なっ!?JKぅ〜、アンタどこでそれを……!!」
「ごっ、ゴメンゴメン!!
「へえ〜〜〜……
「ゴメンナサイ!ゴメンナサぁぁぁあイッ!!!」
鈴谷の怒号に驚き、JKは食堂へと逃げていった。
「……えっと、なんか……スマン」
「いいよ……JKに悪気が無かったことぐらい、あたしにだって判るし………」
「……ありがとう」
遠慮がちな声だが、静の礼に対し、鈴谷は少しだけ頬を赤らめながら微笑んだ。
「ダチを信じてあげるのって、大切じゃん?♪」
鈴谷の言葉に、静も笑顔で返し、食堂へ向かった。
「―――あっ。ゴメン、静ちん。先に行っててー?センセに
「?…ああ、分かった。JKにも伝えとくよ」
「シクヨロ〜♪」
そう言って、手を振りながら鈴谷は教授たちの研究室がある研究棟へ……
―――向かわなかった。
代わりに向かったのは、先程静とJKが講義を受けていた教室。
周囲に人目が無いことを確認して、鈴谷は深呼吸する。
「スゥ……ハァー……」
意を決した表情で、鈴谷はブレザーの左ポケットからワニのエンブレムが刻まれた、ダークグリーンの《カードデッキ》を取り出し、窓ガラスに向けて翳した。
ガラス面に映し出されたベルト・Vバックルを腰に装着し、カードデッキを翳した左腕を右へと振り抜き、カードデッキを両手に包んで半回転。ワニが大きな口を開いたような形でカードデッキを突き出し、叫ぶ。
「変身!!」
左手に持ち直したカードデッキをバックルに挿し込み、鈴谷は鏡像の影を纏い、仮面の戦士へと変身。
―――それは、後に沼田静が変身する《仮面ライダーヴァイス》だった。
まさか、こんな展開になるなんて……
作者は何やってるのよ!?←オマエだオマエ
自分でも予想外な展開に、混乱が収まりません!
人気投票その7
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