着任先の新提督が色々とマトモじゃない。   作:夏夜月怪像

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気付けばUAは38000台を突破……


連載始めた頃は、こんなにも長期化するなんて夢にも思わなかったろうなあ……。


などと思い返しながら、書いています。


78話 : 仮面ライダーヴァイス誕生秘話その4

赤塚鎮守府 執務室 10:27 a.m.

 

 

「えー……以上が、今日みんなにこなしてもらう一通りの任務と仕事だ。遠征組と出撃組には、かなりしんどい思いをさせるが…よろしく頼む」

 

 

資料と照らし合わせながら、統也は艦娘たちに今日一日のスケジュールを伝えた。

 

 

「No problem!提督が私たちを信じてくれていることは、みんな判ってマース!♪」

 

 

英語混じりに応えたのは、当鎮守府の主力戦艦の一人《金剛》だ。

 

 

「金剛の言う通りクマ。提督はいつも通り、だらけながら戦局を考えて、球磨たちに指示をくれれば良いクマ」

 

 

特徴的な語尾とアホ毛が愛らしい、軽巡洋艦《球磨》が後に続く。

 

 

「だらけながらって……。それじゃあまるで、私が日がな一日中何も考えずに怠けているみたいじゃないか?」

 

 

その問いに対し、室内は笑いに包まれる。

 

 

「まあ、否定する余地はありませんよね?司令」

 

 

クスクス笑いながら、金剛の姉妹艦《霧島》が指摘すると、統也も申し訳なさそうに苦笑いを浮かべながら頭を掻く。

 

 

作戦中や執務を除けば、統也の私生活は球磨の言う通り、自室で紅茶や酒を飲みながらゴロゴロしたり、艦娘や妖精さんの誰かと世間話をして時間を潰すなど、仕事らしい仕事をする光景は滅多に見られない。

 

 

 

 

しかし、沼田艦隊に所属する艦娘たちは皆知っている。

 

《海上の脚本家》沼田統也提督の、この過ごし方はある種のルーティンであると。

 

 

 

「さて……それじゃあ各自、配置についてくれ」

 

 

「了解!!」

 

 

統也の号令に、一同は敬礼。

 

各自、持ち場に付くのであった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

同じ頃、城南大学。

 

 

講義が終わり、食堂へ向かう静とJKに、一人の女子学生が声をかけてきた。

 

 

「ちぃーっす!JKに静ちん、今からお昼?」

 

「おっ、鈴谷(スズやん)!スズやんも今、講義終わったの?」

 

「うん、ついさっき♪」

 

 

鮮やかな緑の長い髪と、今時な女子学生といった雰囲気の少女《鈴谷海華(すずやうみか)》はニッと笑って答える。

 

 

「ねぇねぇ、折角だしお昼一緒に食べよー?」

 

「俺は良いけど……」

 

 

JKが静の方を見ると

 

「ゴメン、俺は遠慮しとく」

 

 

あまりにもバッサリと断った。

 

 

「ええ〜〜!?また返事がソレ〜?そんなんじゃ女子にモテないぞぉ〜?」

 

 

静の左頬を人差し指でつつく鈴谷だが、静はその手を掴んで拒む。

 

 

「俺はモテたいとかいう願望は無い!そういう鈴谷こそ、他の連中を誘えば良いだろ?JKから聞いたが、また男子からの告白をフッたそうじゃないか!」

 

「なっ!?JKぅ〜、アンタどこでそれを……!!」

 

「ごっ、ゴメンゴメン!!()()()()近くを通りかかったんだけど、サッカーサークルのキャプテンがスズやんに告ってるのが見えたもんだから……ハッ!?」

 

 

「へえ〜〜〜……()()()()通りかかっただけなのに、誰が告ってきたのか判るんだぁ〜?―――海蔵、ちょっとそこに直れええいっ!!!」

 

「ゴメンナサイ!ゴメンナサぁぁぁあイッ!!!」

 

 

鈴谷の怒号に驚き、JKは食堂へと逃げていった。

 

 

「……えっと、なんか……スマン」

 

「いいよ……JKに悪気が無かったことぐらい、あたしにだって判るし………」

 

「……ありがとう」

 

 

遠慮がちな声だが、静の礼に対し、鈴谷は少しだけ頬を赤らめながら微笑んだ。

 

「ダチを信じてあげるのって、大切じゃん?♪」

 

 

鈴谷の言葉に、静も笑顔で返し、食堂へ向かった。

 

 

「―――あっ。ゴメン、静ちん。先に行っててー?センセに提出()すレポートがあったの忘れてた〜」

 

 

「?…ああ、分かった。JKにも伝えとくよ」

 

「シクヨロ〜♪」

 

 

そう言って、手を振りながら鈴谷は教授たちの研究室がある研究棟へ……

 

 

―――向かわなかった。

 

代わりに向かったのは、先程静とJKが講義を受けていた教室。

 

 

周囲に人目が無いことを確認して、鈴谷は深呼吸する。

 

 

「スゥ……ハァー……」

 

意を決した表情で、鈴谷はブレザーの左ポケットからワニのエンブレムが刻まれた、ダークグリーンの《カードデッキ》を取り出し、窓ガラスに向けて翳した。

 

 

ガラス面に映し出されたベルト・Vバックルを腰に装着し、カードデッキを翳した左腕を右へと振り抜き、カードデッキを両手に包んで半回転。ワニが大きな口を開いたような形でカードデッキを突き出し、叫ぶ。

 

 

 

「変身!!」

 

 

左手に持ち直したカードデッキをバックルに挿し込み、鈴谷は鏡像の影を纏い、仮面の戦士へと変身。

 

 

 

―――それは、後に沼田静が変身する《仮面ライダーヴァイス》だった。




まさか、こんな展開になるなんて……

作者は何やってるのよ!?←オマエだオマエ


自分でも予想外な展開に、混乱が収まりません!

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