着任先の新提督が色々とマトモじゃない。   作:夏夜月怪像

89 / 152
作者の予定や構想さえも裏切ってくる、本作の世界観……。


戦わなければ、生き残れないッ!!


79話 : 仮面ライダーヴァイス誕生秘話その5

鈴谷と分かれ、一足先に食堂へと着いた静。

 

鈴谷の怒号から逃げてきたJKと相席になり、持参してきた手作り弁当を出すと合掌した。

 

 

「いただきます」

 

「お……い、いただきまっす!」

 

 

JKも釣られる形で手を合わせ、塩サバ定食を食べ始める。

 

 

「ふぅ……。なんかさ?沼田ってお堅いっつーか、生真面目だよなあ……別に、それを変とか言うつもりはねえんだけど」

 

 

「飯を食う時の基本だろ?周りの連中が不作法になってるんだよ、周りが」

 

 

お前は違うことは解ってるけどな、と付け加えて、静は水筒の水を飲む。

 

 

(鈴谷の奴、ちょっと遅いな……。まぁ、気長に待つか)

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

沖ノ島周辺 戦闘海域 12:14 p.m.

 

 

 

沼田統也提督が誇る、赤塚艦隊。

その主力を誇る金剛を旗艦に、随伴艦として姉妹艦《比叡》・軽巡洋艦《木曽》。そして駆逐艦枠に《深雪》と《白露》、軽空母の《龍驤(りゅうじょう)》という編成で組まれた第2艦隊が出撃、深海棲艦を相手に勇猛果敢に戦っていた。

 

 

 

「バァァァニィィイイング……!ラアアァァァァァヴッ!!!」

 

 

力強い叫びと共に砲撃を繰り出し、金剛は先陣を切る。

 

 

「ギィッ!!」

 

駆逐イ級、軽巡ホ級が反撃に出て、それぞれ比叡、白露に狙いを定めて砲撃してきた。

 

 

「うわっととと!?」

 

「危なっ!」

 

 

二人共に辛うじて躱し、態勢を立て直す。

 

 

「白露!比叡!ケガは無いな?」

 

「おかげさまで!」

 

「いっちばんに勝利を決めるのは私なんだからね!」

 

 

 

―――その頃、赤塚鎮守府。

 

 

各艦娘の艤装に搭載された小型カメラで、統也と青葉たち控えの艦娘たちは戦況を見守っていた。

 

 

「流石に、空母や軽巡が混ざると奴さんも手強くなるなぁ……」

 

軍帽を取り、統也は頭を掻く。

 

 

「現時点では、敵機の爆撃にも上手く対応出来ているようですね」

 

 

そう呟く青葉に、扶桑の姉妹艦《山城》が頷く。

 

 

「そうね……このまま夜戦に持ち込めば、殲滅も可能なんじゃ……」

 

 

 

その時、統也が椅子から立ち上がる。

 

優勢の立場にあって、統也が艦隊に伝えた指令は思いもよらぬものだった。

 

 

「金剛、それから艦隊総員に伝える!敵艦隊の陣形が崩れ始めている今、この機を利用しない手は無い!全力で戦闘海域を離脱し、そのまま敵主力の陣営に突入する!」

 

 

「えっ!?」

 

『なんだって!?』

 

 

司令室で驚きの声があがる中、無線機越しに声を荒げたのは木曽だった。

 

 

『ちょっと待て!あと少しで殲滅出来るんだぞ!?それを放って逃げろってのか!!』

 

 

納得できないと問いつめる木曽に対し、統也は落ち着いた様子で答える。

 

 

「我々の目的は、深海棲艦から制海権と海域を取り戻すことだ。深海棲艦の根絶ではない。殲滅ばかりに固執すれば、その分君たちの弾薬や燃料を浪費することになり、資材全体の不足に繋がる」

 

 

「そっか……。資材不足になれば、私たち艦娘の体調管理や装備の組織全体の士気にも関わる………」

 

 

傍で会話を聞いていた扶桑や青葉など、一部の艦娘は統也の意図を理解していた。

 

 

「戦況は刻一刻と変わっているんだ。一時の優勢に溺れたら、あっという間に数秒後の劣勢に捕まるぞ!」

 

 

『……了解。すまない、つい調子に乗っちまった……。アンタから、何度も注意されてるってのに……』

 

 

「いや、良いんだ。戦線に居て優勢にあれば、誰だって浮かれるさ。私だって気を緩めていただろう」

 

 

素直に謝る木曽に代わり、金剛が応答する。

 

『提督。みんなは私が旗艦として、しっかりとまとめマース!』

 

「ああ、よろしく頼む。やれやれ………これじゃ、永遠の未熟者と言われても反論の余地は無いな……」

 

 

「私たちと同じ目線に立ってくれている証拠じゃないですか、司令官♪」

 

 

そう言って微笑む青葉に、統也も朗らかな笑顔で返す。

 

 

「…さて。悪いけど、私は少し横にならせてもらうよ。緊急の連絡もしくは、戦闘海域に入る直前になったら起こしてくれ」

 

「はい♪」

 

 

椅子の背もたれを倒し、机の上に足を投げ出して、軍帽をアイマスク代わりにして顔を伏せて仮眠をとる。

 

 

仮眠を取り、リラックスした状態となることで艦隊の現状と海域、敵艦の情報を整理。

そうした中で、被害を最小限に抑えられる陣形や作戦を組み立てるのが、提督・沼田統也の手法だった。

 

 

 

(さて………どうしたものかね?)




純粋な艦娘と深海棲艦の戦闘……

まぁ!なんてむずかしいッ!!(泣)

次回以降、ちょっと更新が今まで以上に遅くなるかもですがご勘弁を(^_^;)

人気投票その7

  • 沼田 静
  • 沼田統也
  • 鈴谷
  • 熊野
  • バイトダイラー
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。