オーズ編2章と本作初の合同演習、そして本格クロスです!!
この提督ども……揃いも揃ってマトモじゃねぇッ!!!
86話 : 初演習と再会と祝い酒
《高空狙撃鬼》による殺人事件やアンノウン出現の不可能犯罪が一段落して、早くも5日が経った。
「…………」
石ノ森鎮守府に移籍した大淀であったが、上層部としてはその手腕を取られたくないらしく。
大本営からの出向という扱い止まりとなってしまったが、それでもある程度自由に動けるようになったのは山県元帥が上手く根回ししてくれたお陰だろう。
だから、大淀としてはそれを最大限活かし、一条や雄介らのサポートを全力で臨むだけ………
……の、筈だった。
「な……なっ…………」
今、彼女が立っている場所は、今度石ノ森鎮守府と合同演習を行う相手である提督の居る《鴻上鎮守府》の門前である。
その彼女の前で
「あっ。いらっしゃい♪」
油と汗まみれで汚れた、提督服姿の若い男が
派手な柄のトランクスを木の棒に掛けて、門前で堂々と天日干ししていた。
「い……っ、いやあああああああああっ!!!!」
「どぁっふぅ!!?」
人目も
それが、鴻上鎮守府提督・火野映司中佐に対する、大淀の第一印象であった………。
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「……それで、今朝からそんな怪我を?」
演習の打ち合わせをするべく、秘書艦及び護衛艦として、吹雪、長門を連れて訪問した一条は、映司の身に降り掛かった事故と原因を、本人と大淀から聴いた。
「ええ…まあ、そんなところ…ですね」
大淀のビンタが綺麗にヒットした左頬には、まだ大淀の手形がくっきりと残っていた。
「もぉ〜!提督ったら、またパンツだけ別にしましたね!?洗濯物の整理が大変なんですから、きちんと他の着替えと一緒にして下さいと、あれほど言ったのに!」
映司の秘書艦である五月雨がプンプンと怒る傍らには、自分のやらかした事に対する罪悪感と羞恥心で真っ赤になった顔を両手で覆いながら縮こまった大淀と、その話を聞いていた隼鷹が酒を煽りながらケタケタと笑っていた。
ちなみに、映司が使う筈の執務机には、派手な金髪と鋭い目付きが印象深い男―――アンクが、アイスキャンディーを頬張りながら我が物顔で座り込んでおり、彼の座り込んだ場所には赤いカーテンが敷かれていた。
「大淀さん……」
揚陸伸艦やらアンノウンといった、様々なゴタゴタを片付けて、ようやくこの日を迎えたというのに、一番落ち着いていなければならない
吹雪も長門も、これについてどう言い訳をしたものかと頭を抱えた。
「申し訳ない……。色々と山積みになっていた問題が一通り片付いたばかりなので、少し冷静さを失っていたようです」
大淀の代わりに頭を下げ、謝罪する一条。
それに対し、映司は慌てた。
「い、いえそんな!刑事さ…提督さん、顔を上げて下さい!こんな若僧相手に、勿体無いですよ?」
映司のその姿勢に、アンクが一言余計に付け足した。
「そもそもの原因は、コイツの妙な習性だ。パンツだけ別に日干しをするとか……そこらのバカでもやらん様なマネを平然とやるからな」
「ちょ!?アンク、習性ってなんだよ!習性って!!」
「そうですよ!それじゃ、まるで提督がおサルさんみたいじゃないですか!?」
「…いや、五月雨?アンタの言い分もだいぶズレてるから」
映司を想っての発言であろうと思われるが、隼鷹のツッコミは尤もだと吹雪は感じた。
「………まあ。後のことは、お互いに気を付ければ解決出来ると思います。今回が初の合同演習ですし、これをきっかけに―――」
一つずつ解決をしていきましょう―――と、一条が言いかけた、その時。
「っしゃあ!!ならやる事は1つ!飲み会だー!!ヒャッハァーっ!!」
一升瓶片手に、隼鷹が声を張り上げる。
「じ、隼鷹さん!?」
これには映司もアンクもビックリ。
「隼鷹!テメェ、また飲んだくれてやがったのか!?」
「ぁんだ?飲まなきゃいけねえ酒があんのに、飲むなっつうのか?ピヨピヨの癖に生意気だぞぉ!アンコ!!」
「アンクだ!!あと、ピヨピヨってどういう意味だ……ってかクッサ!?」
あまりの酒臭さに、アンクは軽く引いた。
「えっと………こんな、自由勝手な鎮守府の提督が……俺です」
挨拶にもならない挨拶をする映司に、一条も長門も苦笑いをするしかなかった。
かなり強引にやらかしたら、ドッカンは覚悟してよ?こっからが大変なんだから!
………と、偉そうに言ってみたり(^_^;)
次回、いよいよ艦隊の編成ですぞ?
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