歪みを正すために小宇宙を持つ者   作:北方守護

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第16話 猫と兎

武昭が更識姉妹達と会って数日経った頃……

 

「ふぅ……今日はここまでにしておくか……」

 

「はい、武昭。スポーツドリンクよ」

 

「あぁ、ありがとうな鈴」

いつもの場所でトレーニングを終えた武昭は鈴から飲み物を貰って休んでいた。

 

「そう言えば前に武昭は小宇宙を自由に使えてないって言ってたけど、どうなの?」

 

「あぁ、俺が見たアイオリアさんは手から雷を出して戦ってたから、俺もやってみようと思うんだけど……フッ!」バガン!

武昭は近くにあった巨大な岩を砕いた。

 

「ま(・)だ(・)、(・)こ(・)れ(・)位(・)し(・)か(・)出(・)来(・)な(・)い(・)ん(・)だ(・)」

 

「いや普通は岩を素手で壊す事が出来ないからね……けど、武昭が知ってる聖闘士って人達はコレを普通にしてたのよね?」

 

「そうだ……だからこそ俺は強くならないとダメなんだ……あの人達みたいに……」

 

「そうなんだ……ねぇ武昭……お願いしたい事があるんだけど……」

鈴は武昭にある提案をした。


鈴が武昭にある提案をしてから数日後……

 

「ハァハァハァ……コレで10kmのランニングは終わったわよ……」

 

「そうか、なら5分休憩した後に吊るされて腹筋を50回だ」

鈴は武昭に教わりながらトレーニングをしていた。

 

「けど鈴は本当に良かったのか?俺と一緒のトレーニングをしても」

 

「えぇ……私が自分からやるって言ったんだもの……諦めたりしないわよ」

 

「そうか、頑張るのは良いけど無理はするなよ。俺だって最初からこんなに出来た訳じゃないから」

 

「分かってるわよ、私だって途中からとは言え武昭のトレーニングを見てきてるんだから……ホラ!早く吊るしなさいよ!」

休憩を終えた鈴は武昭に枝に吊るされての腹筋を開始した。

 

「鈴、何回も言ってるけど……」

 

「限界まで行ったら無理しないで止めろって言うんでしょ そんなの何回も聞いてるから分かってるわよ!」

反論しながらも鈴は腹筋を開始した。

 

「ふぅ……今じゃ鈴も分かってるか……そうだ、ア(・)レ(・)が出来るかやってみるか……」

武昭は座禅を組むと精神集中を行った。

 

(アイオリアさん……もしも俺の声が聞こえるなら姿を見せてください……)

 

『まさか再会出来るとは思ってなかったよ』

声がしたので武昭が目を開くと黒い空間にアイオリアと共に立っていた。

 

「アイオリアさん、俺も出来たら良いと思ってやってみたんです、それで聞きたい事があって……」

 

『分かっている、小宇宙を上手く使う事が出来ないのだろう』

 

「ッ!その通りです……小宇宙を感じる事は出来てきてるんですけど、そこから先に進めないんです……」

 

『ふむ……武昭に聞くが雷とは、どうやって起きているか知っているか?』

 

「え?確か……空気の摩擦だった様な……」

 

『そうか……なら、その空気の摩擦とはなんだ?』

 

「空気の摩擦って言われても……うーん……」

 

『それが分かれば武昭も俺(・)達(・)み(・)た(・)く(・)技(・)を(・)使(・)う(・)事(・)が(・)出(・)来(・)る(・)だろう……どうやら、そろそろ時間が来た様だな……』

 

「アイオリアさん!?」

武昭がアイオリアを見ると体が少しずつ薄くなっていった。

 

『安心しろ、必ず武昭も俺たちの様に強くなれるだろう……』

アイオリアの姿が消えると周りは暗くなり武昭も少しずつ意識を失っていった。

 

「……き…………け……あ…き……武昭!」

 

「ん……鈴?……どうしたんだ?……」

武昭が目を開けると鈴が近くで起こしていた事に気づいた。

 

「どうしたんだって……いくら呼んでも武昭が起きなかったからよ!」

 

「そうか、悪かったな鈴……アイオリアさんと話してたんだ……」

 

「そうだったんだ……それで何を話してたの?」

鈴に聞かれた武昭は話の内容を話した。

 

「はあ?何よ、その科学者が話してそうな話は」

 

「これだけを聞くと、そう思うよな……けど何か関係がある筈なんだ……どういう事か理解出来れば……」

 

「私も手伝ってあげたいけど、そっち系はちょっと苦手なのよねー 誰(・)か(・)、(・)そ(・)う(・)い(・)う(・)理(・)数(・)系(・)に(・)詳(・)し(・)い(・)人(・)っていないかしら……」

 

「俺も苦手だからな……しかも先生とかに聞く訳にもいかないし……どうしたら良いんだ?……」

武昭がそう考えていた時だった……

 

〔ふっふっふっ、タッ君が困った時はこの私に任せなさいっ!〕

 

「えっ!?誰よ!どこにいるの!?」

何処かから誰かの声がしたので鈴が周りを見るが姿が見えなかったが武昭は心当たりがあった。

 

「今の声って……もしかして……束さん?」

 

「やっぱりタッ君は直ぐに分かってくれたんだー!」

 

「モガッ!?」 「武昭!?」

何処からともなく姿を見せた束が武昭に飛びつくとその胸に顔が埋まり、鈴はそれを見て驚いた。

 

「タッ君成分を補充しようと思ったらタッ君が困ってるみたいだから助けてあげるからねー!」

 

「あのっ!貴女が誰か分からないですけど、そのままなら武昭が危ないんですけど!!」

 

「へっ?それって……タッ君!?」

束が鈴に言われて武昭を見ると軽く顔を青くして気絶していた。

 

その後、武昭を目覚めさせようとして束が人工呼吸する所を鈴が止める一幕があった。

 

 

 

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