サガが連れてきた者達は水色の髪で三俣の矛を持つ青年と黒髪で腰に長い剣を持つ青年だった。
「なっ!?ま、まさか……女神アテナ!何故、この者達がここにいるんですか!?」
「たっくん?どうして、そんなに驚いてるの?」
武昭は入ってきた者達を見て驚いていたが束は、その理由がわからなかった。
「だって、この者達は女神アテナと争った海皇ポセイドンと冥王ハーデスなんです!!」
「確かに、あの争いを見た君なら驚くだろうな……」
「だが、我々がここに居るのはある事情があるからなのだ」
「ある事情?……けど、貴方達がここに来る程の事なんですか?」
「はい……それに関しては私達神々が関係しているのです……」
アテナは、その事情を話し始めた。
その事情とは……
アテナ達神のいる世界“神界”において名前のない下級神が禁止されている死んだ人間の転生を行った。
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本来、死んだ人間を転生させる事が出来るのは名前を与えられる中級神からだった。
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だが、その下級神は自分が楽しむだけにワザと寿命が残っている人間を殺して転生させていた。
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ハーデスが気づいた時は、まだ1人しか転生させていなかったのでその下級神を殺した。
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下級神を殺したのは良いがすでに転生させた人間に干渉する事が出来なかった。
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どうしようか考えていると、転生させた人間が居る世界から小宇宙を感じた。
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何が起きたのか確認すると“小宇宙を持った人間“が確認できた。
「じゃあ、その人間て言うのが……」
「はい、貴方なのです。小宙武昭よ」
「そうなんですか……けど、なんで俺に小宇宙があってアイオリアさん達の過去みたいな物が見えるんですか?」
「それに関しては我らにも分からないのだ」
「だが君にその力が宿ったと言うのは何らかの事情があったのだと私達は思ったのだ」
「俺に何らかの事情が……俺からも聞きたい事があるんですけど……」
「聞きたいのは、この場所の事ですね?」
武昭が疑問に思った事を尋ねようとするとアテナが先に口を開いたので武昭は黙って頷いた。
「この場所は平行世界において、滅んだ聖域なのです」
「えっと……アテナ様、滅んだ聖域と言いますけど……それなら、何で私達はここに居る事が出来るんですか?」
「それは私達の力で存在させているからだ」
「そうする事で、私達や命を落とした者達が存在する事が出来ているのだ」
鈴が気になった事をアテナに尋ねたがポセイドンとハーデスが答えた。
「ですが、私達がここを存在させたが為に“人ならざる者“も存在してしまう事になったのです」
「そうだったんですか……だから水虎や炎羅がいたんですか……じゃあ、これからも何処かであんな化け物が出現するんじゃ」
「はい……それもあって貴方をここに来る様にしたのです……小宙武昭よ……」
アテナに真剣な表情を向けられた武昭は黙って話の続きを待っていた。
「小宙武昭……貴方に私から頼みたい事があります……」
「アテナ様……その頼みたい事って言うのは……まさか……」
「貴方の考えてる通りです。その転生者を殺してほしいのです」
それを聞いた鈴はアテナに声を荒げた。
「ちょっと待ってください!何で武昭がそんな事をしなくちゃダメなんですか!?神様の貴方達がしたら良いじゃないですか!!」
「私達もそうしたいのだが、それは出来ないんだ」
「私達神々が人々に直接手を下す事は神界の掟で不可能なのだ」
「だから、俺がその転生者の命を奪うと……このまま彼を生かしてても良いんじゃないんですか?」
武昭が言うとアテナが黙って首を振った。
「本来この世界に彼は居ない存在でした……ですが、彼が居る事により世界に歪みが起きているのです」
「世界に歪みって……元々の原因は私がISを作ったから……女性達が……」
「いや、それは関係ない。歪みの要因は、その者が居るからだ」
「アテナ様……俺はその頼み事を……受け入れます」
「武昭!?あんた何を言ってるか分かってるの!!」
「分かってるよ鈴。俺にしか出来ない事なら俺がやらなきゃダメなんだ」
「「武昭……」」 「武昭君」 「たっくん」 「あきっち」
「神々の皆様……その為にお力をお貸しください」
武昭はアテナ達に頭を下げた。