束がISを開発してから少しして束は研究発表を行ったが他の科学者たちはISを子供の夢物語として認めようとしなかった。
その後……
「束さん、元気出してください。どうしてもああいう人達は頭が硬いんですよ」
武昭が落ち込んだ束を慰めていた。
「ムゥ〜……ありがとう、タッ君……けど、折角この子を作ったんだけどなぁ……」
「今はまだ早かっただけですよ、だからこれからもっと色んなデータを取ったり、実験をして反対した人達に見せつけてあげましょうよ」
「タッ君……うん!そうだね!今度はどんな事を言われても反論が出来ない様にしてやるんだから!!」
「そうですよ、それこそ束さんですよ。いつでも笑ってる方が可愛らしいんですから」
「はにゃっ!?う、うん、そうなんだ……(エヘヘ、タッ君に可愛らしいって言われちゃった)」
「ん?束さん、顔が赤いけど、どうかしたんですか?」
「べ、別に何でも無いよ!そうだ!もしかしたら風邪かもしれないから感染る前にタッ君は帰っていいよ!!」
「そうですか?まぁ、束さんがそう言うなら……あぁ風邪だったらちゃんと治してくださいよ」
武昭は束の研究所から出て行ったが束は暫くの間、顔を赤くして喜んでいた。
それから、数週間後……
世界中の軍事基地のコンピューターがハッキングされて約2000発のミサイルが日本に向けて発射された。
それを防ぐ為に束は千冬に頼んでISでの破壊をお願いして千冬もそれを受けた。
千冬のお陰でミサイルは全て撃墜出来たが、その為ISが束の考えとは違う使われ方をされる様になった。
その後、ISは兵器として見られ始め、それに付随して女性しか動かせないと世間に流れると女尊男卑になりつつあった。
そんなある日、武昭は束に呼ばれて研究所に来ていた。
「久し振りだね、タッ君……元気だった?」
「はい、元気ですけど……束さんの方こそ大丈夫ですか?」
武昭が見た作業をしている束の表情は目の下にクマがあり肌荒れがひどく髪もどこかツヤが無かった。
「うん、私は大丈夫だよ……だって“あの子達”を本来の姿を戻してあげないとダメだから……アッ」
束が作業を続けようとしたが転倒しそうになったのを武昭が支えた。
「束さんの言う事もわかりますけど、それで体を壊したら何も出来なくなります……
だから、今は休んだ方が良いですよ……」
「タッ君……うん、わかったよ……けど一つだけお願いして良いかな?」
「俺に出来る事なら構わないですよ」
「う、うん……それじゃあ………」
束は武昭に何かを頼んでいた……
それは……
「束さんも無理してたんだな……」
武昭が頼まれた事は自分が眠りにつくまでそばにいてほしいとの事だった。
「束さんが言ってたけど、あのミサイルをハッキングしたのは誰か分からないって……
なんだろう……この嫌な気配は……」
「ううん……タッ君……」
「眠るまでだったけど、起きるまでいるか……束さんは1人じゃないんです……
俺や千冬さんも出来る限りの事をしますから……ふわぁ……俺も眠く……」
武昭は束の手を握ると、そのまま眠りについた……
武昭が無意識に何かを発生させながら。
それから暫くして……
「う、うん……久し振りに、こんなに眠った……フェッ!?」
目覚めた束は武昭が手を握りながら寝ていた事に気付いて顔を赤くした。
「な、なんでタッ君が……多分私の事を心配してくれたからだよね……ありがとう……」
「んあ?あぁ、束さん起きてたんですか…すんません寝ちゃって……」
「ううん、タッ君にそばにいて欲しいって頼んだのは私だから気にしなくても良いよ」
「そうですか……じゃあ俺は帰ります」
「うん、気をつけてねタッ君……(そっか私はタッ君の事が……好きなんだ……)」
束は武昭が帰ったと同時に寂しくなった事に気付いて自分の心に感じた想いを認識した。
「タッ君……今はまだ言えないけど、いつかその時が来たら……この想いを……」
束は作業を再開した。
武昭が目覚めた小宇宙は優しさから出てくる物だった。