ミアハ・ファミリアの稼ぎ頭 作:125階層
「ハァハァ、アイツ無駄に速すぎだろ・・・・・・」
俺は血塗れになった状態で走り去った友人ベルを追いかけていた。【ステイタス】は俺の方が上なのだがベルには何故か追いつけなかった。
「あっ、レオンどうしたの?」
「ミィシャさん、ベルここに来ませんでしたか?」
俺は息が切れた状態でギルドに入ると俺の担当アドバイザーミィシャ・フロットさんが話しかけてきた。俺は息を整えた後ミィシャさんにベルの事を聞いた。
「ベル?」
「え~と、白髪で赤目でウサギ見たいな奴で多分全身血まみれの状態でギルドに飛び込んできたと思います」
「あ~あ、あの子ベルって言うんだ!」
「知ってるんですか⁉」
ミィシャさんはベルの事を知らなかったため首を傾げた。俺は慌ててベルの特徴をミィシャさんに話した。そして全身血まみれの状態でここに入ってきたかもしれないと付け足した。ミィシャさんは「全身血まみれの状態」という言葉を聞き思い出したように言った。
「うん、そのベルって子あそこにいる子だよね?」
「あ・・はい、そうです」
ミィシャさんはギルドの奥にある向かい合っているソファーを指差した。俺はソファーに視線を移すとそこではギルド内にあるシャワーを借りたのか全身さっぱりとしているベルとベルの担当アドバイザーエイナ・チュールさんと話していた。話の内容は恐らく俺達をミノタウロスから助けてくれたアイズさんの事だろう。
「何か、長くなりそうだし、先に魔石の換金してくれば」
「はい、そうします」
ミィシャさんはベルとエイナさんの話が長くなりそうだと感じたのか俺に今日稼いだ魔石の換金をすることを進めてきた。俺はミィシャさんの言葉に同意した後魔石の換金所に向かった。
「お願いします」
「はいよ、2400ヴァリス」
俺は換金所に移動した後ポーチから自分の魔石とベルの魔石をそれぞれ取り出した。そして換金所の人から1300ヴァリスを受け取りベルが来るのを邪魔にならない場所で待った。何故俺がベルを待たないといけないのかそれはベルに今日の分け前を渡すためだ。俺とベルは別々の【ファミリア】に所属しているため換金したお金を分けないといけないんだ。
「・・・レオンお待たせ」
「ん?何か元気ないぞどうした?」
「あぁ、ちょっとね・・・」
俺がベルを待ってから数十分後エイナさんと共にやってきたベルのテンションはあからさまに下がっていたのだ。俺が「どうかしたのか?」と尋ねても俺と目を合わせずに「ちょっとね・・・」と言うだけだった。
「取り敢えず、ほらこれが今日の分け前だ」
「うん、ありがとう」
俺はこれ以上ベルに声をかけても無駄と判断し取り敢えず今日の分け前を渡した。ベルはのろのろと暗いテンションのままお金を俺から受け取った。
「1200ヴァリスか・・・」
「今日は少ししかダンジョンに潜ってなかったしな因みに俺の今日の稼ぎはお前と同じ1200ヴァリスだ」
ベルは自分の手のひらにあるお金を見てため息をついた。今日はダンジョンでミノタウロスに追いかけられていたため魔石をほとんどゲットできなかったのだ。
「そんじゃ、今日はこれで解散するか」
「じゃ、明日も同じ時間に集合で大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だ」
「ベル君?」
「はい、何ですか?」
ベルにお金を渡し今日はこれで解散し一緒にギルドから出ようとした時見送りに来たエイナさんがベルを引き留めた。因みに俺のアドバイザーミィシャさんは他の冒険者達と雑談していた……何であの人は仕事もせずに冒険者と話してるんだ?俺はミィシャさんに心中でツッコミを入れた後こっそりと聞き耳を立てた。
「あのね、女性はやっぱり強くって頼りがいのある男の人に魅力を感じるから」
へぇ~、女性って強くって頼りがいのある人が好みなんだ。俺はそんな事を思っているとエイナさんの話は進んでいた。
「めげずに頑張っていれば、ヴァレンシュタイン氏も強くなったベル君になら振り向いてくれるかもよ」
「はい、ありがとうございますエイナさん‼大好き‼」
「えうっ‼」
エイナさんはベルに強くなったらアイズさんもベルに振り向くかもしれないと言った。すると、ベルの表情は明るくなりエイナさんにお礼を言った後後ろ振り向きながら「大好き」と叫んだ。すると、エイナさんの顔をみるみると真っ赤になっていた。
「あれ、エイナさん実はベル見たいな奴がタイプ?」
「そ・・・そんなわけないでしょうが!! というか君ももう帰りなさい‼」
俺はベルの言葉に顔を真っ赤にしているエイナさんにからかい半分で「ベル見たいな奴がタイプ?」と聞いてみるとエイナさんは更に顔を真っ赤にして否定した後俺を追い出すかのようにギルドから俺をギルドの外に出した。