戦場の走り方   作:ブロックONE

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ピエー○瀧氏捕まりましたね…


そういえば、ドルフロ小説ではコラボが流行ってるそうですね?どうしよう…


では、本編をどうぞ。


Vol.10 雪景色を楽しんでもスタックしたら洒落にならない。

雪山に建つグリフィンの拠点にて。

 

ここに、またドライバーの車が停まっていた。

 

 「事後処理を兼ねた除雪作業、とな?」

 

 ドライバーはナガンの返答に対し『そうだ』と頷いた。

 M16A1を救出し、一度ナガンたちのいる拠点に戻ろうとしていた途中で雪崩が発生、通行不可能な状況になったままになっていた。

 

 ドライバーはそれを予測していたのかは不明だが、タイミングよくその混乱に乗じて追っ手を振り切った。その追っ手とは、登場するタイミングを思いきり逃したイントゥルーダーたちのこと。その司令拠点が何と近くにあるため、その調査も兼ねている、とドライバーは伝えた。

 

「私たちも行くとなると、拠点はどうするの?」

 

 ―それなら心配ないぞ。寒さに強そうな奴等を連れてきたからお前たちは拠点に居てくれ…あ、来た来た。おーい―

 

 上空から輸送ヘリがやって来た。着陸すると、ドライバーの基地所属の人形達が降りてくる。それは、9A-91、As-Val、Ots-12たちを始めとするロシア製銃器を持つ人形たちであった。

 

 というか、どの人形も、如何にも寒そうな服装である。

 

 9A-91においては服の一部が肌が透けているくらいに薄く通気性が良さそうで、As-Valは前を大胆に全開にしており、Ots-12はふとカメラ目線で… 

 

 

 

 「これ人選平気?」

 

 「Ots-12、誰に話してるのじゃ?」

 

 「天の声」

 

 ―おっとティス、そこまでだ―

 

 きっとドライバーは、薄着をしてるのだから、『この程度寒くなんてないZE!水着でも行けるZE!!!』と訴えていると勘違いしているのかもしれないとナガンたちは推測する。というより、この三名は夜間戦闘に強い仕様だったはず。

 

 だが

 

 「指揮官、ここそんなに寒いですか?」

 

 9A-91が訊ねてきた。

 

 ―充分に寒いと思うけどな…―

 

 「そう、ですか?この程度なら…常温…です…!」

 

 隣のAs-Valもオドオドしつつも、頷きながらそう続く。

 

 

 (((ええええええええ)))

 

 おかしいよこの子達どうなってるの…?とナガンたちは驚愕する。と言っても、生まれの国は元より極寒で有名。M1895(ナガン)とモシンナガンたちだって、その元となる銃は同じく寒い所で生まれている

 

 「ティスちゃんはどうですか?」

 

 9A-91に訊ねられたティスことOts-12は、少し考え…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…極寒」

 

 表情を変えずに一言で答えた。

 

 正直者であった様である。

 

 「ほら私、秘密兵器だし。表情を悟られちゃまずいじゃない?」

 

 「にしては正直にぶっちゃけたな…?」

 

 軍人は突っ込む。

 

 「むしろ、この寒さで暑いとか言う方が、どうかしてるわ…」

 

 ―まぁ、確かにな―

 

 「というかティス、お主は誰に話し掛けておるのじゃ?」

 

 

 「…天の声」

 

 

 ピュー、ピュー(口笛)

 

 …かくして、ドライバーの連れてきた増援の人形たちを拠点防衛と除雪作業とで分担し、出発した。ドライバーは除雪車を運転し、軍人は補助として付いていく。先程会話に混ざっていた9A-91たち三名は除雪作業に回ることとなった。

 

 軍人は現在除雪車の助手席に座り、ドライバーの補佐をしている。

 

 「ドライバー、まもなく雪崩で道が狭くなっていたところに着くぞ」

 

 ―ここだな…―

 

 除雪車の前方についたドーザーが、雪を道路の片隅へと押し退ける。M16の回収後、雪が再び積もったのか、かなり深い。

 

 「この前通った時は一瞬だったけど、よく通過出来たよな…」

 

 軍人はペースノートで雪崩が起こって道幅が狭くなっていた時の事を思い出す。ドライバーは軍人が読み上げるペースノートを頼りに走り抜けた。

 

 ―ああ、あの時は一車線だけ辛うじて通れたからな。ならばそういうコーナーだと思って攻めるまでだ。下手に乗り上げると事故の元だしな。それに、どんだけ走破性の高いクルマであろうと、ある程度は除雪しないと走れないんだ―

 

「そうか…軍だと横着して戦車でいけるだろって無理やり道路を除雪することがよくあったな…それで結局、どこかしらにスタックさせてしまうけど」

 

 

 

 軍人は、本来所属している軍本部でかつて行っていた除雪作業の事を思い出していた。

 

 ―わかるよ…一帯を雪に覆われてると、走ってるのがどこだか分かりにくいもんなぁ―

 

 「そうなんだよ…聞いてくれ、こことは違う所を去年除雪しに行った時さ…」

 

 緊張感無く駄弁りながら作業を進める。そんなこんなで除雪は滞りなく進でいくのだが、M16を回収作戦の帰り道で通った道まで来た時…。

 

 「ん?どうしたんだ?急に停まって…」

 

 ドライバーが除雪車が突如停車させた。軍人が訊ねるとドライバーは前方を指さす。すると、そこには人の手の様なものが雪の中から見えていた。軍人は思わず驚いてしまった。

 

 

 まさか死体…!?

 

散々訓練やら前線勤務やら、つい最近はドライバーとの任務で引き金を引いてきた軍人だが、それでも目の前に現れたソレに驚いてしまう。

 

 

 ―降りて確認してみよう―

 

 パーキングブレーキを掛けてドライバーが降りていく。

 

 「え?あ、待ってくれ!俺も行く!」

 

 軍人も銃を手に車を降りる。

 

 ドライバーは、一緒に連れてきた人形部隊に援護するように連絡する。人形たちが駆け付けると、その人の手らしきものの周辺を掘り起こした。除雪車のドーザーやらで巻き込むと大変なことになるためだった。これが本物の死体なら、損壊させてしまう可能性もある。

 

 掘り起こすと、やはりそれは人の手の形をしていた。

 

 「指揮官、こっちにもありますよ!」

 

 「こちらにも…発見、しました…!」

 

 「こっちにもあるわ。なにこれ…サムズアップしたまま凍ってる…」

 

 

 どうやら、駆け付けてきた9A-91たちも周辺に埋もれてる何かを発見している。それは足だったり、頭部と思わしきものだったり…しかし、何処かで見覚えがある。そっと少しずつ掘り進めると…

 

 

 「指揮官、これ…鉄血の人形兵ですね?」

「どうしてこんなところに埋もれてるんだろう…」

 

 埋もれてるのは鉄血の人形兵たちだった。所々に機械兵も一緒に埋もれている。前方の大きな雪の塊を調べると鉄血の追跡車両。人形たちは「?」マークを浮かべる。

 

 

 「これって、指揮官がいつも遭遇してたって言う鉄血の車ですか?」

 

 ふと追跡車両を見た9A-91が訊ねる。

 

 ―少し前まではな…これは、No.100(何時ものアイツら)の車両ではない。アイツらのは、今頃湖の底に沈んでるはずだ。―

 

 「そうだな…なんか、出会す毎に手強くなってる気がするけど…」

 

 この時、9A-91は何故か「No.100…羨ましい…」と呟いていたのを軍人とドライバーは聞き逃さなかったが、面倒なので今はあえて触れない。あの時現地に居ないためにあまりよく知らなかった人形たちは、任務の最中になにがあったのか疑問符を上げている様子。

 

 だが、少なくとも、その時起こった出来事は、9A-91が想像している様な、楽しいものではない。

 

 尚、ある意味その根拠の一つとされるM4たちはというと、現在メンテのために16LABに帰すために手続きをしているため、基地で待機を命ぜられた。というより、元々は16LABからの出向組なので、こう言うときはご都合主義ですぐ帰還のヘリを手配してくれることを期待していたのだが、タイミング悪く出払っているそうである。ここは、精々その輸送ヘリたちが墜落してくれないことを祈るドライバー。理由は簡単。何かしらのトラブルでヘリが墜落する等でこちらに来られる余裕がなくなった場合、ドライバーが基地から車を出すことになるからだ。メンテくらいなら基地でも出来るはずだろうと思いきや、他の人形の様に前線基地の手持ちでは中々融通の利かないパーツが含まれているためでもある。かと言って申請が間に合わないことを想定しドライバー個人で購入すると、ヘリアンに小言を言われる以前にその金額はバカ高く、下手すれば車のパーツよりも金が掛かり、一瞬で財政が傾く。と言っても、ドライバーの車だって一台製作するとなると相当な金額が掛かっているのだが…。因みに二号車も整備中。

 

 そこでドライバーは、ナガンたちの拠点まで9A-91たちを連れてきたヘリのパイロットの事を思い出し…『確かあいつはグリフィンの本部や16LABにも寄ってるし、おまけに急な補給やら護衛で恩を山ほど売ってきてる分、きっとこちらの用件だって引き受けてくれる筈…』と人知れず思考を巡らせていた。

 

 

 そんなこんなで、雪を手作業で掘り起こしていくと、今度はハイエンドモデルのイントゥルーダーが発掘された。どうやら雪崩に巻き込まれた後、他の人形同様に機能を停止したみたいである。試しに皮膚をつつくと、凍ってしまっていた。にしてもその表情は安らかな寝顔である。

 

 

 

 掘り起こした鉄血人形たちの装備を外し、拘束具で手足を固定する。一方、人形達の方では、As-Valが取り掛かった鉄血人形たちは、何故だか亀甲縛りになっていた。ドライバー曰く、ここにSOPiiがいたら『鉄血人形解体ショーの始まりや!』と躍起になっていただろうな、軍人にジェスチャーしていた。軍人はどういう意味だ?と聞き返すのだが、ドライバーはそのうち分かる、としか答えなかった。

 

 

 ―よし、車内から人形を降ろす。手伝ってくれ―

 

 ドライバーはそう人形たちに命じ、続いて発掘した追跡車両のドアの鍵を壊して開け、機能停止した鉄血人形たちを車内から引きずり降ろし、キーシリンダーをoffに回す。その後、運転席のボンネットオープナー(レバー)を見付け、それを引いてボンネットを開き、車から出てバッテリー周辺やファンベルト等を外したりしてすぐ始動できなくした。

 

車内を確認したときにサイドブレーキの内部が凍ってるために作動していない可能性があり、不安ではあったが、車は幸いにもきちんと静止した状態のため、慣性で動き出したりはしなかった。本当ならば爆破したい所らしいのだが、今回は生憎、爆薬は持ち合わせていなかった。

 

途中のスノーモービルたちも同様に部品を外して走行不能にしておいた。これで勝手に動き出しこちらを襲っては来れないとドライバーは軍人たちに伝える。武器よりも車両整備用の工具等を持ち合わせているドライバーに対して軍人は相変わらずだな、と思いつつ、作業を手伝う。

 

ドライバーは作業中に『鉄血の車両に搭載されるバッテリーは、他の車用のよりも強力に出来ているが、他の車同様に、必ずマイナス端子から外せば大丈夫だ』と念を押して解説していた。疎い人間がよく下手に弄って感電事故を起こすことがあるという。

 

 また、今ここで追跡車両に手を加えたのは、『前に押さえた無人の車がエラーか何かで勝手に動き出し、色々と大変だったからだ』とドライバーはジェスチャーしていた。鉄血の追跡車両なら、AIを移設してこちらを轢こうとしてくることもあり得る。というか、動いてる車は危険そのものだ。

 

 

 

 

 

 そして、それが終わると再び除雪。漸く除雪作業は一段落ついた。

 

 ―ああ、一先ずはな…それに、ほら、あれを見てくれ―

 

 軍人はドライバーの指す方を見る。少し上の方。

 

 「なんだ?」

 

 ―敵さんの司令拠点かねぇ?―

 

 ここから少し離れた位置に鉄血のアジトがあった。丁度こちらを見下ろせる位置にある。軍人は持ってきた双眼鏡で覗くとそれをはっきりと確認出来た。雪が積もってるが、不自然に盛り上がってるところが見られる。ドライバー曰く、恐らくアジトの可能性があるという。理由は、あの辺りには一切建物が無く不自然で、しかもグリフィンはそこに拠点などは作ってなどいないという。

 

 「そうだとしたら、あいつら良いところに陣取りやがったな…」

 

 ―こりゃ行くにも準備が必要だなぁ。この状態で万一戦闘なんかになったら大変だ。あと、ヘリアンにもっと高いところにも拠点を作るように伝えておこう。―

 

 「そうだな…それに、また追われても除雪車(これ)では逃げられそうもないよな。敵からしたら良い的だ」

 

 それはごもっともであった。ドライバー曰く、雪を押し退くために強力なパワートレーンを搭載しているが、追跡車両の機動性には勝てない。

 

 そして、ドライバーは再び除雪車を走らせる。ドーザーで残りの雪を押せるだけ退けて、細かなところは人形たちと手作業で雪を崩し、最低限走れるようにした。そして、再び乗り込み、道幅が広いところで上手くUターンして引き返す。その際、木々などの障害物に車体が当たりそうになってヒヤッとくる軍人と人形たち。しかしドライバーは相変わらず落ち着いてターンしてみせた。追跡車両はそのまま放置するわけにもいかないので、除雪車で持っていけるだけ牽引して拠点に連れていくことにした。しかし、車よりもスノーモービルの方が多く、スノーモービルは追跡車両の車内に押し込んでおいた。

 

 

 「結局牽引して帰るんだな?しかし、よく引っ張れるな…」

 

 ―まぁな中途半端な所に置いておくと、好き放題されてしまい兼ねない。それに、通行の邪魔だから、少しでも減らしておきたい―

 

 「あんな見るからに毒々しいカラーリングの4駆なんて、一体誰が好むんだよ?」

 

 ―あれだよ、いつぞやのペットロボ騒ぎの話の延長さ。車の買えないやつらが勝手に持ち出す事を懸念してる。金の無いPMC、時代遅れの山賊、一部の悪趣味なカーマニア。鉄血工造に人間がいれば話は変わるが、鉄血の人形たちが法的に所有権を主張したり訴追することは今のところできないし、そのつもりもない。…と言うことは―

 

 「持ち出し放題、か…」

 

 ドライバーは、それに肯定した。元々軍では鉄血の製品を使ってた事もあるので、決して悪いものではない。それゆえに狙われる可能性だってある。

 

 しかし、これから拠点に持っていくものの、あまりに長い時間放置すると場所を取って邪魔になってしまうのだが、そこはナガンたちに堪えてもらうしかない。

 

 

 

 

 

 拠点に戻った時、待機していた人形たちは、ピラミッドの様に積まれた鉄血兵とイントゥルーダーたち、そして追跡車両とスノーモービル数台を見て唖然としていた。一緒に見ていたナガンは、ドライバーに思わず訊ねる。

 

 「指揮官、これは一体何なのじゃ…?」

 

 他の人形たちも略奪かなにかか!?と一瞬目を疑う。確か除雪に向かった筈なのに

 

 ―ヘリアンたちへの手土産だ。一先ず、16LAB宛にクール便で送るように手配してくれ。あ、武装や通信装置は取っ払ってあるから安心してくれよ。さて、こちらは装備を整えて、もう一度行ってくる―

 

 と、踵を返すが…

 

 「待てい!今度は何処へ行く気じゃ!?」

 

 呼び止めるナガン。

 

 ―お宅訪問だ。来たけりゃ来れば良い。ただ、少し山登りがある。ちとお前さんにはキツいかもしれないぞ?―

 

 と、ドライバーはナガンに向けてジェスチャーする。

 

 「ば、バカにするでない!そこで待っておれ!」

 

 ―ははは、わかったよ―

 

 かくして、準備を済ませ、再び雪山へ。雪崩の気配は今のところ無く、車で一気に行けるところまで行き、途中からかんじきを靴に取り付け、通り道を徒歩で進む。ドライバーは『足元に注意しろ』と注意を促している。この辺りはたまに落とし穴のように窪んでるところがあり、積雪で埋まって分かりにくくなっているためだった。

 

 「やれやれ、こんな雪山登るなんて訓練以来だよ…」

 

 ―安心しろ。もうすぐだ。さて、ナガンたちは…―

 

 後方を見ると…

 

 「ま、待つのじゃ~!」

 「ほら、もう少しよ。頑張って!若いやつには負けられん…でしょ?」

 

 「う、うむ!よいしょ…よいしょ…」

 

 モシンナガンに励まされつつ、頑張って後に続く。ナガンたちはこの軍人と指揮官(ドライバー)のタフネスに驚かされていた。彼女たちは雪は慣れているが、この二人は人間。しかも、除雪作業の後である。軍人は軍での訓練で経験しているというが、経歴不明のドライバーはどうしてこうも皆をリードできるのか。それは誰にも分からない。

 

 

 

 雪景色の中を進んでいくと、鉄血のアジトに到着した。現在そこはもぬけの殻であった。それは恐らく、除雪作業中に見付かった敵部隊が使っていたものだろうと判断したドライバーは、一先ず引き連れてきた人形たちに場所を押さえさせた。敵はこちらへ来るとは思わなかったのか、罠が仕掛けられていないのを確認すると、二人はその内部へと入っていく。

 

 「鉄血の人形たちにしては、随分ザルなセキュリティだな…お、これは何だ?」

 

 軍人は前方で怪しい光源を指す。大きなモニターの様なものが幾つか付いている。

 

 ―タッチスクリーン式の端末みたいだな。確か鉄血工造のカタログにこんなのが載ってた様な気がするぞ―

 

 「カタログ?そんなものまだ残ってるのか?」

 

 ドライバー曰く、マニアと思われるユーザーがネットに載せてる事があるため、探すと結構転がっているらしい。しかもコピペのように何者かがスレを乱立させたり、他所のスレにアフィやカタログの画像データを貼ったりするなどしている。きっと鉄血たちは敵対している筈の人間たちを上手く丸め込んで、支援してほしいのだろうと睨んでいるらしいが、一般ユーザーからは、それ以前に、見事に荒らし認定されている。

 

 鉄血人間敵に回しときながら人間に乞食とかこれもうわかんねぇな

 

 

 クソスレ乙

 

 

 デストロイヤーちゃんペロペロ(^ω^)

 

 などと書き込まれる始末。相手にはされてる感じはあるが、どうみてもそれ以上の進展はない。

 

 おまけに最近では乱立した謎のスレの一部に他の一般ユーザーから書き込みが増えているものがあるらしい。

 

 ドライバーたちは一先ずヘリアンに連絡した。すると、設備を拿捕せよと返って来た。彼らはその指示の通り、人形たちと共に機材を集める事に。

 

 

 ドライバーは調査のためにと、興味本意で手動操作を試みた。

 

 「おいドライバー!?いくら敵の物だからって、それはまずいだろ!?」

 

 思わず軍人は慌ててドライバーを止める。まるで、他人の家のパソコンの中身を勝手に覗いている様に見える。が、彼は『大丈夫、ちょっと見るだけだから!それにお前ん家のパソコン覗くわけじゃないんだから良いだろ?』とジェスチャーする、既に操作し始めているため、後はドライバーの自己責任にしよう、と諦めた。ヘリアンに叱られるのは多分軍人ではなく彼。

 

 だが、かくいう軍人も鉄血勢の生態(?)には興味があった。人に及ばずとも近い統制や仕草を取っているからである。気が付くとドライバーと一緒にモニターを覗いている。

 

 一先ずテレビアプリを開くと、午○ローやら金曜○ードショー等の映画番組や海外ドラマばかり録画されていたのを発見した。どうやらイントゥルーダーは映画やらの海外ドラマの守備範囲は結構広いと見れる。しかし、ここ最近の履歴を見ると、『戦闘描写やカーアクションがハゲしいアクションもの』が大半を占めている。しかも、『イントゥルーダー専用』のタグもしっかりと付いていた。

 

 「ステ○サムが好きなのか…?」

 

 ―傾向的にはそうだったのかもしれん。しかし、自身でのアクションシーンは、NGも良いところだったがな…―

 

 雪崩に巻き込まれていたイントゥルーダーの様を想像する。しかし、タイミングが遅れさえしなければ、ドライバーたちは再び危機に陥っていたかもしれない。

 

 「NGというか、あれじゃ事故だぞ?しかし、DVDでも借りればもっと色々見れる筈なのにな。借りてもポスト返却だってあるってのに…」

 

 ―持ち場を離れて借りに行くのはリスクが高いと判断したか。変装しても、鉄血製の人形は肌の色で分かりやすい。下手に出ていくとグリフィンや軍に見付かり、以降彼女を見たものはいない…ということになる―

 

 「差し詰め、拉致監禁され過度な尋問や拷問に掛けられる…だな?」

 

 ―そういうことだ。あとは、専門家に任せよう。長居は無用だ…人形部隊の諸君、こいつを運び出す。途中に停めてきた俺の車に積んでくれ―

 

 

 ドライバーは人形たちを呼び寄せ、端末を運び出す。どうやら通信はオフラインになっていた。イントゥルーダーは指揮を専門とする個体なので、漏洩を防ぐために万全を尽くしていたのだろう、ドライバーと軍人は判断する。もしくはイントゥルーダーが居ないとオンラインにならないようにシステムが改修されていたか…そのどちらか。ここでは細かいことは分からないので、一緒に16LABに送り込むことにした。

 

 ドライバーは、随伴してきている人形たちに向けてこうジェスチャーした。

 

 ―ゾンビになりたくなけりゃ、これには触るな。遠隔操作のアクセスもダメだ。いいな?―

 

 つまりは何があるか分からないと言うことだ。そして、運搬を開始。乗り入れてきた車に乗せる。ドライバーの車と乗り入れてきた軍用の4WDに載せる。

 

 

 ここで、軍人はこの前も敵の通信機には無闇に触るな、と人形部隊に注意を促していたのを思い出しつつ、運搬を手伝う。

 

 

 積載が終わって、各自車に乗り込み、拠点へ戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………………………………………

 ある場所にて…

 

 

 「さーて、私が建てたスレの方はどうかなっと…」

 

 「ん?またそんなことをやってるのか…」

 

 端末を操作している黒髪サイドテールの人物と、それを背後から見て呆れる銀髪ロングの人物。どちらも着ている被服に鉄血のマークが入っている。ここは鉄血の人形たちの基地であり、無論鉄血の人形であった。

 

 「この前BANされたばかりだろう。まだ懲りてないのか?」

 

 「えーだってさー!こいつら面白いんだもん!」

 

 (ダメだこりゃ…)

 

 

 「さてさて…は?うわわ!?」

 

 「何だ!?ウイルスか?はやく線引っこ抜け!」

 

 「ち、違うの!」

 

 そういって、スレの内容を見せ、こう言った。

 

 

 

 

 

 

 「スレが野○先輩のaaだらけ…」

 

 

 

 これには銀髪ロングの人物も困惑している。

 

 

 すると黒髪サイドテールの人形が別のスレを開いた。そのスレタイは、『好きな鉄血人形上げてけ』。

 

 

 「ねぇこれ見て!」

 「今度は何だ…ほう?好きな鉄血人形、か…」

 

 銀髪ロングが見てみると…

 

 

 

 Re:600 名無しの人形

 1>>ゲーガー

 

 

 

 「おお!私か?ふふ、ふふふ…」

 

 

 銀髪ロングの人形こと、ゲーガーはちょっと嬉しそうにしている。

 

 

 

 

 

 だが、それも束の間。

 

 

 

 

 

 

 

 

 Re:635 名無しの人形

 >>600 お前のセンスを疑う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「 何 で や ! ? 」

 

 

 アンカーのついたレスを見た途端に叫ぶゲーガー。

 

 

 「草wwwwwもう草wwwww」

 

 

 「何笑ってるんだアーキテクト!というか、草に草を生やすなっ!」

 

 ゲーガーの隣で腹を抱えて笑い転げている黒髪サイドテールの人形は、同じく鉄血のハイエンドモデル、アーキテクト。

 

 

 「それより!『アレ』の方は出来てるのか?」

 

 ゲーガーはアーキテクトに訊ねる。なにやら準備をしている様で、鉄血の基地の周辺は物資の運搬やら加工やらで大忙しだった。

 

 「へ?ああ、『アレ』なら今調整中だよ。まーだ時間掛かるね。まぁ、規模が規模だし~」

 

 「そうか、ならいい…おっと、これからエージェント(代理人)に渡す資料を作るんだが、今暇なら手伝ってくれないか?というか…いい加減手伝え」

 

 「えー」

 

 「えーじゃない!というか、重要なものがあってだな、お前がいないと何時までも片付かん。…って、逃がすかっ!」

 

 そそくさと逃げようとするアーキテクトの腕を掴んで引き寄せた。

 

 「ひいっ!?」 

 

 「それにだ、お前いつも私に押し付けてばかりじゃないか。たまには上司らしく仕事しろ!ほら来い!」

 

 ジタバタするので、四肢を掴むのを諦め、服を掴んで引き寄せる。

 

 「えっ!?ちょっとそこ引っ張んないで!?脱げちゃうから!?」

 

 脱げそうになる部分を押さえるアーキテクト。

 

 「ほーう?ならば、そのあられもない姿をスレにアップしてあげようか?きっと人気爆発だろうなぁ?ええ?」

 

 ゲス顔のゲーガー。

 

 「ちょちょちょ!?待ってよゲーガー!?それじゃ私、人気者どころか鉄血一の晒し者だよ!?わかったって!笑ったの謝るから!ごめんって!それに手伝うから!カメラモード解除してぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 涙目のアーキテクト(一応上司)は、そのままゲーガーに連行され……

 

 

 

……このあと滅茶苦茶資料を作らされた。

 

 

 

 

 

 同時刻、代理人の方でも、司令拠点の端末からアーキテクトの立てたスレを閲覧していた。

 

 

 

 

 

 「スレを見ても…どこにも私の名前が無い?……ゆ゛る゛さ゛ん゛‼」

 

 

 

 

この後、代理人は自演レスを連発し、その不自然な勢いから見事にBANされましたとさ。




今回は事後処理のお話でしたね。アーキテクトたちも先行して登場させました(笑)

それと、ゲームに出てくる鉄血の家具の解説が個人的に面白かった件について。

除雪車はメルセデス・ベンツのウニモグみたいなものをイメージしてます。

ゲーガーって銀髪?それとも白?とりあえず白髪じゃ可愛そうな感じするので銀髪と表現しました。


※今回はドライバーが追跡車両やスノーモービルをいじってるシーンがありましたが、現実世界ではキチンと安全面に気を付けて作業しましょう。


では、また次話で。

今後、【戦場の走り方】内で見てみたいものは?(もしかしたら反映されるかもしれません)

  • 劇中に世界の名車を登場。
  • AR小隊vs404小隊のレース対決。
  • スオミを走らせよう。
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