さて、グダりそうになる前に本作も物語を進めないとなりませんね…(˘ω˘;)
ではどうぞ。
AR小隊の四名を回収するミッションは、行程はどうであれ成功に終わった。現場での事後処理を兼ねた除雪作業も、追跡車両の撤去も、時間を要した分、最終的には滞りなく完了し帰還。
この任務の報告書には、雪山に潜んでいたイントゥルーダーたちのアジトの事についても記され、押収したものについても書かれている。追跡車両の事もだ。
ドライバーは、ヘリアンから何かしらの小言を言われるかもしれないと覚悟をしていたのだが、最終的に結果オーライということで不問となった。後日の除雪作業時にイントゥルーダーの確保とアジトの処理がそれを後押しすることになった。ビデオ通話の際、ヘリアンから、『前線を広げるための物資の輸送経路の確保にも繋がった』と話をされていた。
軍人は一度軍本部へと帰還させ、AR小隊の人形たちも一度16LABに移送することに。雪山でドライバーがヘリのパイロットに頼んだ結果、M4たちを16LABまで乗せていくのを快く引き受けてくれた。ドライバーは長い任務で消耗した分、彼女たちにメンテナンスを受けさせるために、休暇を与えるつもりで下した判断であった。
そんなドライバーは、現在基地で自身が使っている執務室兼自室に来ていた。ヘルメットは自室内でも着用している。一体何時外しているのだろうか、それは誰にもわからない。
この部屋には、個人用のレースシムやらゲームソフトを嗜むための設備に、ホワイトボードには鉄血を初めとする敵対勢力の図。自身の護身用の銃や装備等もこの部屋に置かれている。ここのところ、任務のことばかりであまり遊んでいないのか、ゲーム機並びにその周辺機器はカバーが掛けられていたりして片付けられていた。
彼は資料を確認するために執務用デスクの椅子に座り、一先ず資料を読み終えて、机に置いた。すると、ラップトップを開く。
ラップトップのメールフォルダには、16LABのペルシカからのメールが届いており、本文にはこう書かれている。
『ごきげんよう!グリフィンのドライバーさん。相変わらず走り回ってる様ね?この前、依頼した鉄血製の人形と、その器材を持ってきてくれた事にお礼を言わせてほしい。本当にありがとう。すごく助かったよ。
ヘリアンが言ってた通りね?でも、流石にクール便で送られてきたのビックリしたけど…(笑)
…さて、本題だけど、こちらで色々といじくり回して調べた結果、鉄血とIOP製は造りが全く異なっていた。一体どうやって作られたのかしらね?現段階ではここまでしか分かってないわ。それと、M4のことよろしくね?他の人形たちのことも。今度コーヒーおごるわ。あなたと軍人さんに。そうね、そう遠くないうちに。それじゃ、バイビー(死語)』
メールはここまで。どうやら16LABでは、ドライバーが集めて寄越した人形たちを比較した実験が行われていたそうである。これはペルシカたちがドライバーに依頼していたものだった。
ラップトップにロックを掛け、続いてポケットから端末を取り出し、ある項目をタップする。
それには、幾つかの音声ファイルが表示されていた。
ヘルメットの内側にあるイヤホンの接続を確認し、『全て再生』をタップした……
………………………………………………
『以上が、私の収集した情報だ。これで、私とスケアクロウ、エクスキューショナー、鉄血調査部隊の情報はすべてアップロードした』
ハンターの声。
『つまり、第3セーフハウスのデータはM4A1が持っていると言うことかしら?』
続いてイントゥルーダーの声。ハンターはイントゥルーダーに報告をしている所であった。
『随分とのんびりしているのね。グリフィンはこの『データ』の価値がわかってない様ね…【傘―Parapluie―】にせよ【遺跡】に関する情報にせよ…』
『フンッ……どの道、私の任務はこれで終わりだ。これからまた狩りに戻るからな』
『また狩りなの……この前リオ○ウス装備完成したじゃない……』
『いや、そっちの狩りじゃなくてだな…』
『どうしてわたくしの部下は、もっと優雅に振る舞えないのかしら』
『お?もしやスタイリッシュなD○Cの方が好みだったか?……私はあんたとは違うからな、イントルーダー……』
『イ ン ト ゥ ル ー ダ ー で す わ ! …だからあなたは…私の捨て駒になるしかないのよ。私の指揮を受けてきて、後悔しているのかしら?』
『フンッ…どうせ選択の余地などなかっただろう。死んでおさらば出来るなら、それはそれでラッキーだしな』
『安心なさい。皆のデータは私がきちんと取ってありますから』
『え、何それこわい……』
ハンターは思わず一言
『何しろ、皆の最後の花道を…』
『あ、代理人から連絡来た。じゃあ、またな』
『え!?待って!最後まで言わせてちょうだい!………』
ハンターは去る。
『―――大丈夫よ…ちゃんとあなたたちのことを待ってますから。皆、一斉に目覚めるのよ…よし、ノルマ達成…!』
続いて、もう二つ目のデータが再生される。
『パンツの色を教えてくれたら、ぽまいらの探してるやつの居場所を教えてやっても良いお』
『なん……だと……?―――光沢のある黒だっ…………こ、これでいいか…?』
これはSOPiiとAR-15を回収に向かったときのハンターと変態のやり取りであった。
『形状は?』
『…は?』
『だから、どんなタイプ穿いてるん?』
『―――おい、言われた通り色を答えたじゃないか!早くM4A1の位置を教えろ!この変態!!』
『ぐふふふ―ぐふふふ――』
続いて現在のところ最後の音声データが再生される。
『…。いいから来なさいっての―――【雨が降った。平原に】……』
M16とUMP45との、一連の会話の流れ。
再生はこれですべて終了した。
ドライバーは一体、いつ、どこで、こんなデータを入手したのか。
彼は手に持っている端末を操作してロックをかけ、ポケットに仕舞う。
ハンターとイントゥルーダーとのやり取りで出てきた、【遺跡】というワードは、ベイラン島を始めとする各地にある謎のスポット。あのコーラップス(崩壊液)の見付かった場所である。ある意味では、全ての元凶。
そして、UMP45の【雨が降った、平原に】と【傘―Parapluie―】。音声データから聞き取れた事からして、鉄血たちは何かを企んでいる様であった。果たしてそれは何を示しているのか。
ドライバーは、真に『無言』のまま、部屋を歩いて出ていくのであった…。
部屋の扉を閉じ、鍵をかける。
その後、何時ものように人形やスタッフたちと挨拶等のやり取りをして、今日も車に乗り込み、走らせていく。今回はメンテを終えたばかりなので調子が良さそうである。
彼は、既に皆のよく知る『グリフィンのドライバー』に戻っていた。
※それでもドライバーは筋肉痛気味。きっとストレッチとかはしてるはず…
しっかし、シリアスって難しい…これじゃシリアス+コミカルじゃんか…雰囲気欠けてるかもしれないじゃんか…()
ドライバーの部屋に置かれてるレースシムのハンコン一式は…一応ガチな奴です(笑)
…ですが、バーンア○ト等はパッドでやってる設定です(何)
では、また次話で。
今後、【戦場の走り方】内で見てみたいものは?(もしかしたら反映されるかもしれません)
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劇中に世界の名車を登場。
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AR小隊vs404小隊のレース対決。
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スオミを走らせよう。