戦場の走り方   作:ブロックONE

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SOPii
「こんにちは指揮官。私はM4 SOPMOD ii!この作品はフィクションです。作中のカーアクションを真似すると大変危険だから、絶対に真似しちゃだめだよ?リアルでは安全運転してね?じゃないと…フフフ…アッハッハッハッハ!!」
 
 
AR-15
「最後何か怖いんだけど!?」
 
SOPii
「普通に注意喚起しても面白くないかなーっと思って!」


 
お久しぶりです。遅くなって大変申し訳ないですorz

日本鯖では低体温症イベントが始まりましたね。私も現在攻略中…。

 
そんなこんなでVol.2、はじまります。


Vol.2 ドライバー出走まで後何分?

「とりあえず、あんたが指揮官だってことは理解したぞ…」

 

 

 引き続き基地司令室にて。

AR小隊の位置情報をドライバーたちに見せた後、ヘリアンたちからの再度の説明により、軍人は百歩譲る様な物言いでそう言った。目の前にいるフルフェイスヘルメットを被ったドライバーが指揮官だなんてあまりに信じられなかったためだ。普通に考えて、こんなふざけた成りで指揮官など、そんなものがどこにいるのか。

 軍人の中のPMCに対しては、気難しかったりとか、またはどうしようもない堅物とか、あるいは不服従上等の軍人崩れの気性の荒い連中のイメージを抱いていた。しかし、今彼の目の前に映るドライバーに置いては、想像以上であった。ここまで仰々しさを放つのは他でもあまりいないだろう。

 

 PMCであるグリフィン&クルーガーとは、二世代戦術人形を主戦力としていることで有名になっている。べレゾヴィッチ・クルーガー氏の見た目の印象から、ここにおいては不真面目な面をしている社員は無さそうに見えたが、この様にあまりにユニークな人材が集う組織なのか、と軍とはまるで違うことに戸惑いが隠せず、最早先入観など捨て去った方が良いのでは…と心の奥底で呟く。

 

 すると、突然、軍人の端末から呼び出し音が鳴った。

 

 彼の端末のモニターからは、所属する部隊からであった。ドライバーたちは『気にせず出てくれ』とサインを送る。軍人は一言すまんと詫びてから通信に出た。

 

 「はい、私です…ええ、私は無事です。現在、○○地区のグリフィンの基地に…はい。はい?…ええ、はい。………了解しました。失礼します」

 

 通信が終わる。軍人はどこか浮かない顔で、ドライバーたちの方を向く。

 

 ―どうした?もしかして…クビにでもされたか…?―

 

 ここで『それならうちに来るかい?』と言わんばかり未開封の袋に収まっている新品のグリフィンの制服の上着をちらつかせるドライバー。ヘリアンは『指揮官、それは失礼だぞ』と叱りつけ、ドライバーは悪かったと軍人とヘリアンに詫びのハンドサインを送った。尚、この上着はカリーナのショップ(PX)で買ったものである。

 

 「確かに、今のがクビや左遷なら、喜んでそちらのオファーをお受けしたかった所だ…。だが、どうやらそれは違った。むしろ軍本部から命令が来てしまってね」

 

 ―そうか。よかったじゃないか。信用は潰えてないと言うことだな!―

 

 「ありがとうドライバー。ああ、そうそう、グリフィンの皆に助力し、前線の状況を調べてこいってお達しが来たんだが…」

 

 ドライバーとカリーナはふとヘリアンに視線を送る。彼女は「え?なぜ私を見る!?」と驚いた表情になった。結局そういう急務は、いつもヘリアンから基地にお達しが来るものであったからだ。軍からの依頼とあってはこちらの勝手に出来ない場合もある。

 

 尚、ドライバーが前線の中をかっ飛ばしてるのも、本当はある意味では勝手どころか危険であるので、余計に問題だが、特にやってはいけないと制限はされてすらないので不問扱いである。或いは仕様。社長のクルーガーは既知か、或いは知らないのか、それでも恐らく、この有り様だといい加減『嫌な予感』として感じてはいそうなので、今はもうしばらく様子見…といったところかもしれない。

 

 ―ほう。で、どうする?ヘリアン…―

 

 「ふむ…こればかりは上の判断を待つ必要があるとしか言えん…」

 

 「AR小隊の皆さんの捜索もありますからね…」

 

 となると軍人も困ることになる。すると、ヘリアンの通信端末が鳴った。

 

 「本部からだ。…もしもし?はい…了解しました…失礼します…」

 

 通信は直ぐに終わった。グリフィン本部からだったようである。

 

 「指揮官、AR小隊の捜索にゴーサインが出た。」

 

  

 ―早いな。ああ…困った、人形たちもメンテ中だ…あ、俺の車はオイルとタイヤを変えれば何とかなりそうだ―

 

 「待て!もしやまた貴官が行くのか!?」

 

 「指揮官さま正気ですか!?WRCのSS(スペシャルステージ)じゃないんですよ!?」

 

 ヘリアンとカリーナが指揮官を止めに入る。

 

 「そうだぞドライバー!二人の言う通りだ!敵に狙われたらどうする!?」

 

 軍人も、命の恩人を案じてそれに加わる。腐っても恩人だ。

 

 

 

 

 ―そんときゃ全力でブッ千切るまでだ。安心しろって!―

 

 

 「そういう問題かよ!?」

 

 ―それと、軍人、悪いけどあんたにも来てもらうぞ。その辺の状況見るんだったな?さっきのアレだけじゃ情報不足だろう。それに、この辺は警備チームも出してある。周辺にいる鉄血のアホ共はこいつらに処理させるからさ。それに指揮装置は車にも搭載してある―

 

 「時に指揮官。その指揮装置、何処から入手した?」

 

 ―え…それはそのー…ははは…―

 

 

 ヘリアンはここでドライバーを睨む。たくあんのようなジト目。

 

 ヘリアンに睨まれ隊の諸君。彼女の貴重なジト目シーンなので、どうかお納め頂きたい。

 

 無論カリーナはシャッター音がしないカメラでそっと今のヘリアンを撮影していたのは言うまでもない。彼女のファンには高く売れることだろう。

 

 「貴官、まさか『費用の水増し』などしていないだろうな…?」

 

 ―おいおい、人聞き悪いなぁヘリアン。あれは整備改修費だよ…―

 

 

 カリーナもそっと目を反らす。

 

 早い話が、先程軍人を乗せてきたあの車の改造費であった。基地の整備兵たちがドライバーと結託(悪ノリ)しての改造計画だったのは指揮官として黙っておいた。彼らは指揮官(ドライバー)の監修と命令で動いたに過ぎない。あとカリーナも。

 

 結果、こうして取り残されていた軍人を救助することにも成功している。

 

そこでドライバーは言い訳の続きとなるジェスチャーを始めた。

 

 ―第一、あの役員たちに話を通せってのが無理な話だろ。奴さんたち頭が固いから、却下されて無駄足食うだけだ。それに結果は出しただろう?―

 

 ドライバーは手で軍人を指す。

 指された軍人からすれば、確かに彼はドライバーに救われた。

 

 そしてそして、ドライバーは続けてこう伝える。

 

 ―それに、仮に水増しだったとしてもだ。他所に予算を回したところで、場所によっては自分のとこの虚栄心のためにろくな使われ方されてないじゃないか。それこそ、あんたら幹部が差し押さえるべきじゃないか。そうだろ?あと、気になるなら金の流れを調べてくれて構わない―

 

 これまで全て彼のジェスチャーではあるが、後は一種の論点ずらしをし始めていた。

 

 「他所の事情を理由に論点をずらすなっ…まあ確かに、貴官は依頼を果たしているがな…整備改修費、自腹、か…ふむ。」

 

 ヘリアンがドライバーに突っ込むが、任務をしっかり遂行してるのは事実のため、勢いが弱まる。確かに近頃の指揮官の中にはそういう下心が色々と丸出しで、尚且つろくな戦果を上げてない輩が混在しているのもまた現状であった。

 

 人形のコスチュームにコストをかけてコスプレ部隊をやろうとする、マニアな指揮官。

 

 根も葉もない噂で悪評を立てて評価を良くしようと色々悪さを企てるも「お前他人の事言えないやんけ」と関係者から暴露されて週刊誌に載ってしまい、盛大に爆死する指揮官。

 

 人形たちのフィギュアやらキャラグッズやらの製作にコストを回し、それを鉄血たちに販売し、市場的な意味での制圧を企てていた指揮官。

 

 ある意味、破天荒な方向に水増しした予算を投入しようとする大馬鹿野郎。この大馬鹿野郎というのは主にドライバーのことである。

 

 他にも色々いる。マトモな戦果を上げている指揮官からすると、彼らは同じ役職にいる者であることに困惑を隠せない。苦言を言っても右から左。結果で示して黙らせてしまう。おまけにドライバーみたいに特技に秀でてなかったりする者もいるため、その分野が得意な敵においては、彼等のようなイロモノに頼らざる得ない。

 

 

 「あ、あのー、差し出がましいようで恐縮ですが、軍でも費用使い込んで私物やら部下への労うための物やらを買い込んだりする人はいますし、それに、彼も車は仕事道具みたいですから、そこはどうか…。それに、依頼料で補填できるはずです…よ?」

 

 軍人からの一声。依頼料も払われている。

 しかし、彼は言葉でうまく包もうとするが、真面目で高潔なイメージの強い正規軍の恥態をポロっと暴露してしまってるので、結果あまりフォローとは言えない。グリフィンからして、正規軍だって用法は異なれど「おまいう」状態である。無論、彼は当事者ではないからと思わず言ってしまったのだが。これが彼の上司にバレたら厳罰ものだろう。

 

 ヘリアンは軍人のドライバーの仕事ぶりを確かに認めている様なので、話を進めようと一旦咎めるのを諦めた。確かにドライバーの手法はメチャクチャだが、依頼はこなしてきている。だからって水増しなどは許されないが、そうも言ってはいられないのも現状。M4たちの捜索と救出もゴーサインが出てしまった。

 

 睨むのを止めたヘリアンは…端末からメールが届いているのを見て、それからこう言った。

 

 「確かに…。たった今、時間差でグリフィン本部から通達がまたあった。行ってくれ指揮官。軍からの依頼の方も頼む」

 

 

 よし!とドライバーはガッツポーズを取る。

 

 「ちょっと待て!いいか?次は必ず申請を出すんだぞ!わかったな?」

 

 ―ああ、了解だ。何買ったかは領収書も込みで詳細に記しておくさ。おやつ1つでもな。早速準備して、『AR小隊お迎え作戦』と行こう。軍人、あんたの任務もな―

 

 「俺は助手席か…?」

 ―ああ。悪いな、軍人さん。あ、そうだ!あんたも準備手伝ってくれないか?手が足りないんだ―

 

 「はぁ、そうだな…確かに、グリフィンには恩があるしな。怖いけど…」

 

 やる気を見せる軍人。ここで話は着いたようだ。

 

 かくして、AR小隊お迎え作戦と、軍からの周辺調査の二つの仕事を始めることが決定した。

 

そうと決まった矢先。

 

カリーナ曰く、どうやら媒体には他にもデータが記録されてるのを見付けたとの事。何かのヒントになるかもしれないと思い、これも再生してみることに。ファイルの形式から動画の様である。

 

 

 

 ―見てみよう―

 

 再生をクリックする。

 

 『…こちら戦術人形、M4A1。現在S09地区のどこかに潜伏中。このマップ情報古すぎてホンマつっかえ。今日で逃亡70日間。散り散りになって孤立無援という状況で、こんなに頑張っても実績解除とかないってことは、現実ってやっぱりクソですね。あと、鉄血に追撃されるのは想定内とは言えど、あまりにしつこすぎてもう草生えますよ?後どれくらい持つかわかりません。早くグリフィンの方に連絡を取らないと。鉄フラでもしたら大変です。それではまた。…ええと確か…終わり!閉廷!』

 

 『鉄血だ!』

 

 『あっ…』

 

 

 鉄血人形兵かなにかの迫真の一言に対して、M4A1の察したような声を最後にビデオログは終了した。

 

 

 ―…M4のビデオログか。鉄フラして急いで切ってしまった様だが…―

 

 「所々に愚痴とスラングが…。現実がクソってのは、わかりみを感じざる得ないけど…。ところで、鉄フラってどういう意味だ?」

 

 ―『親フラ』みたいなもんだよ。うちでは、鉄血に見付った時とかによく使う言葉だ―

 

 

 

 軍人は頷いた。言葉の意味については納得していた。だが、M4の人物像が余計に分からなくなっていった。軍人からしたら、もっと真面目なイメージを持っていた様である。人は見た目に寄らない。これはきっと人形にも言えることなのかもしれないなと、軍人はそう思い始めるのだった。

 

 

そんなこんなで準備を始めることに。カリーナたちとはここで別れ、司令部前に置きっぱになっていた車をメカニックたちの方へ移動させる。

 

 ドライバーの車は、基地でいつもドライバーと協力(悪ノリ)しているという整備チームの手により、整備及び点検作業が行われていた。

 

 そのあまりの作業の早さは、まるでWRCのサービスパークにて派手に壊れた車を走れるようにするラリーチームのクルーを彷彿とさせていた。軍人はそこから『お前の基地はおかしい』と感じるのだが、ドライバー曰く、これは何時もの事であると言う。あっという間に作業が終わりを迎え、タイヤが取り付けられていた。ボルトを締めるインパクトレンチが唸る。車を担当していたメカニックの一人は、『現在使われてるインパクトレンチは締め付けトルクを設定できるから作業が楽で良い』と語っていた。

 

 

 仕上がった車に乗り、ドライバーは軍人を乗せて敷地内を走らせ、ある場所へと移動する。

 

  

 「それで?護衛の人形とかはどうするつもりなんだ?メンテに出してるって聞いたけど…」

 

 ドライバーの後について手伝う事になっている軍人は質問する。軍でも下働きの多い彼には、これくらいはどうってことは無かったのだが、これから向かう所は鉄血人形の姿がしょっちゅう確認されているエリア。警備チームも人形たちも警備中とは言えど、その手の届かない場所で敵と遭遇することも有り得る。先程、基地に来る途中の様に、その中を走るのなら、せめて護衛を同行させたり、それなりに身を守るための準備が必要になる。

 

 ドライバー本人では、先程敵に見付かったら『ブッ千切るまでだ』などと伝えていたが、彼はこれ以上ヘリアンを困らせると後が怖いと判断し、一応、今回は誰かしらを護衛に連れていくことを考えていた。

 

 ―暇そうにしてるのを連れていこう。確か『奴』なら、まだそこに居た筈だ―

 

 

 先程、対空兵器を押さえるべく出撃させていた人形たちは、現在メンテナンス中なので出せない。

 どうやら、以前にも戦闘が激化していたために度重なる出撃があった様で、基地の人形技師曰く、完全に動ける状態になるまでには時間が要るという。かと言って、下手に基地警備の人形を連れていくと手薄になったりして、万一何かあった時が大変なことになってしまう。ドライバー(指揮官)自身が自ら最前線を突っ走るのも十分に大変なことになりかねないが。

 

 

  

 そして辿り着いた先は、いつもカリーナが牛耳るPX、通称ショップのある倉庫であった。シャッターの外で停車させる。横の扉から入っていく。

 

 尚、カリーナは不在。この場合、軍人はここの物を勝手に持ち出す気ではないのか…と嫌な予感がしていた。

 

 ―カリーナには書き置きしておけば平気だろう。それに盗むって訳じゃない。元々、大半は基地(ここ)の備品だったものだからな。こっちだ。来てくれ―

 

 

 ドライバーに誘われるまま、ショップの奥へと入っていく軍人。事態が事態なので仕方ないのだが。

 

 しかし、こんなところに物資はあっても、人形なんて…と軍人は疑問符を上げていた。

 

 

 

 

 

しかし、そこには……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「なによ…?」

 ドライバーを見て喋る『何か』。それは……

 

 

 

 

 

 

  

 戦術人形 -FAL- ¥120

 

 …の姿があった。

 

 軍人はこの異様な光景に一瞬表情が固まっていたが、その一方で、ドライバーはFALの手を取り、引き上げて立たせる。

 

 「あ、ちょっと!何するの!?」

 

 ―悪いが急ぎの任務でね。力を貸してほしいんだ―

 「任務ですって?まぁ、それなら良いけど」

 

 FALは許諾する。

 すると隣にいた軍人が目に入った。彼の事はカリーナたちから話を聞いており、軽く挨拶を交わす。

 

 「話は聞いてるわ。よろしくね、軍人さん」

 

 「こちらこそよろしく……なあ、グリフィンのPXって戦術人形も売ってるのか…?ていうか、なんで二世代型戦術人形が¥120なんだよ!?しかもこいつ☆5品質じゃないか…!!」

 

 彼女の首からぶら下げてる値札を見て軍人は言った。当の本人は☆5品質と聞いて嬉しかったのか、ドヤ顔であった。

 

 

 ―それについては俺もよく知らないんだ。よし、それじゃ行くぞ~―

 

 

 と、ドライバーがFALを担いた。

 

 「あっ…離してよ!?壊れてる訳じゃないからぁ!」

 

 ―え?訳あり商品じゃなかったの!?―

 

 「指揮官…あんたねぇ…。あら、いけないっ」

 

 ―なんだ?―

 

 「忘れ物!すぐに戻るから。降ろしてくれる?」

 

 ―わかった、ほら―

 

 FALは下ろしてもらい、先程まで座ってた座布団の上になにやら看板を立てた。

 

 「これでよしっ」

 

 ドライバーたちの元へ戻っていく。

 

 次にドライバーは、空白のメモ帳にペンを走らせ、持っていく品を書き、最後に『すまない。急務につき、以下のものを持っていく。ショップのものは後で支払う』と一言添えたメモ書きを書いてレジスターのところに設置。

 

 「FALを連れていくことは分かったが、武器と弾薬は?」

 

 ―うちのを使ってくれ。弾薬は人間も人形も同じ物だ。武器庫からいくつか拝借していこう―

 

 

 

 基地から持ってくものと、PXから拝借するものを分けてメモに書き込むドライバー。こうすれば混乱は無いだろう、そう考えていた。特に武器庫から持っていくものについては、弾薬が古いわけではないので、撃たなければ撃たないで持ち帰り返却すればいいと考えていた。

 

 後、ショップでの支払いは、カリーナがそのまま後払いに応じてくれることを信じる他ない。あわよくば、必要経費として本社に請求してくれることも祈り……。

 

 しかし、必要なものを揃え終え、ショップを出ようとした矢先。背後から、ただならぬ気配を感じた。

 

 パッと振り向くと、そこには満面の笑みを浮かべたカリーナが立っていた。

 

 

 

 「指・揮・官・さ・ま・?」

 

 

 瞳には$のマークが浮かんでいる様に見えた。正しく、シュセン・ドーを極めし者の目。空気が変わる。

 

 逃がしゃせんぞ…と、彼女から放たれる気迫は凄まじく、ドライバーは思わず 一歩下がってしまった。するとカリーナも一歩踏み出す。

 

 ドライバーはマズいと思い、逃走のため背後を見た。

 

 ―なっ!?―

 

 シャッターは閉められていた。これでは車に乗り込めない。

 

  

 

 「メモは見ました…で す が 、 後 払 い は 承 っ て お り ま せ ん よ ?」

 

 突如、カリーナから霊圧めいたものが解放された様な感じがしたドライバーは、また一歩引く。

 

 ―い、いつも支払ってるだろう?なぁカリーナ…そこは頼むよ…―

 

 「指 揮 官 さ ま ?」

 

 ―ヒェッ―

 

 

 (どうする…このままでは……………俺の財布が!)

 

 それどころか、ドライバーたちの霊圧が消えそうになっている。これでは、別の場所にいたヘリアンが『指揮官たちの霊圧が消えた……?』などという展開になってもおかしくはない。

 

 (というか、こういう時くらい空気読んで行かせてくれ…!!)

 

 ドライバーと軍人、FALといつもの戦術フェレットは意思が一致する。

 

 しかし、それも叶わないと悟った軍人とFALは、ドライバーに言葉を掛ける。

 

 「ドライバー…ここは払っておこう…!」

 「そ、そうよ…!最終的には払うつもりなんでしょう…?」

 

 耳打ちする軍人とFAL、彼女が連れてる戦術フェレットも冷や汗かきつつ頷いている。

 

 それにFALのささやく声がとても心地良いのは何故だろう。

 

 ―やむを得んな………済まなかったな、カリーナよ。会計を頼む…―

 

 そして、ドライバーは支払いに応じるのだった。

 

 「後で何か奢るよ…」

 「わ、私からも…!だから元気出しなさい!ね?」

  

 ―気にしないでくれ…ははは…―

 

 生気を失い掛けるドライバー。何故かFALのボイスが唯一生命線であった。

 

 「お買い上げ有難うございまーす♪」

 

 

 尚、先程忘れ物と称し、FALが急いで設置してきた看板には、こう書かれていた。

 

 

 

 『SOLD OUT』

 




カリーナが斬魄刀を解放したら、きっとソロバンが刀にくっついてそう。あと死覇装着せたら乱菊さんみたいな着方してそう。

あ、念のためですが(本作品にBLEACH要素は)ないです。


G28が出てくれて狂喜乱舞。まさか出るなんて思ってなかった…

では、次回をお楽しみに。

今後、【戦場の走り方】内で見てみたいものは?(もしかしたら反映されるかもしれません)

  • 劇中に世界の名車を登場。
  • AR小隊vs404小隊のレース対決。
  • スオミを走らせよう。
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