一年戦争だけで終わらなかったんだけど…   作:suzumi

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この辺から戦闘描写が増えていったら良いですね。


7話

「以上が作戦の詳細だ。何か質問は?」

 

「炸裂した後の散弾の有効半径は300メートルとありますが直撃弾でなければMSを落とせんのですかい?」

 

「マット…。お前の役割は砲撃支援だろう。何故直撃させようとしているのだ。それに対建造物用の特殊弾頭だ。口径と合わさって非常に貴重なんだ。ちゃんと用途通りに使え。」

 

「かてぇ事言うなよ少尉殿。いくら俺がロートル乗りだからって敵を倒してえのはパイロットとしての本能だろうが。なぁ?ヒヨッコ?」

 

「えぇ!?えーっと…そうでありますね!はい!」

 

「ニッキ!適当なこと言わないの!全く…初陣なんだから下手に前に出すぎると死んじゃうわよ!?」

 

「そんなにキツく言わなくったって良いじゃないかシャルロッテ。まだ君のザクが届くまでは間があるんだし…大人しくしといてくれよ?」

 

「アンタねえ!…え!?どういう事!?」

 

「ああ、その件なんだがシャルロッテ良い知らせがあるぞ。ブラウアー隊で予備機が一機出来たからそちらにお渡しすると言われてな。そのままお前の乗機になる。2人揃っての初陣だ、張り切り過ぎるなよ。」

 

「…ほ、本当ですか!?やったわ!聞いた!?聞いたわよね!!」

 

「う、うるさいなぁ…。調子に乗って壊すんじゃないぞ。」

 

「負け惜しみご苦労様〜。」

 

「そ、そのぉ〜…。」

 

「ん?あぁ、失礼した。本当ならシャルロッテにオペレーターをやって貰おうと思っていたんだがご覧の通りご破算になったのでな。ブラウアー隊付きのアン・フリーベリ二等兵だ。サポートオペレーターとして頑張ってもらうことになる。」

 

「あ、はい!アン・フリーベリ二等兵です!皆様のお役に立つよう精一杯頑張りますのでよ、よろしくお願いします!」

 

「よろしくなぁ嬢ちゃん。…所で、話題に上がるブラウアー隊の皆様方はどちらにおられるんで?」

 

「予備機が出来たと言ったろう?新型の受領だ。」

 

「かーっ、さすが名門!身内びいきってやつですなぁ!」

 

「僻むな…見苦しいぞ。」

 

「まぁそんな所だ。あと2日で奇襲をかけるぞ。最終準備ををしておけ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

被害状況報告書

 

担当責任者:レーチェル・ミルスティーン補給中尉

 

主たる報告内容

先のオーガスタ基地防衛戦における被害状況及び修理申請、並びに補充資材要請

 

主たる被害内容及び補充資材、補充人員

 

A-2格納倉庫 隔壁並びに外壁全損 放棄処分

 

基地司令部及び通信施設 一部損壊 資材要請後修理 別紙B-2 278pに要請資材を明記

 

オーガスタ基地防衛隊所属対空銃座 半数が使用不能 資材要請後修理 別紙B-2 35pに詳細を明記

 

オーガスタ基地防衛隊所属61式戦車10輌 大破 兵員と共に増強を要請

 

MS用武装多数 別紙A-1 27pよりの品目を要請

 

第1特務整備大隊人員 21名 殉職 補充人員の要請

殉職者の遺族に対する適正な保障の迅速な実施

 

以上である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わっほいみんな元気かな?ジェイクだよ。

 

今日もいつもと変わらず訓練なんだけどなんかアレだよね。変な感じするよね。例えるならなんというか、そう鶏肉の筋が奥歯の間に挟まったみたいな無視しようとすれば無視出来るけどめちゃくちゃ気持ち悪いみたいな感じ。

 

なんというかみんな変な感じはしてるらしくてリルとカムナは特になんか落ち着かない様子である。特にリルは余りにもそわそわし過ぎてホアさんに「お花摘んでくる?」とか聞くレベルだ。いや、やめてやれよ。

 

というわけでなんとなく。そうなんとなく警戒レベルを上げても良いよね。…警報線ぷっちーん。よし、これでいいや。そしてダッシュでMSハンガーへ。もしなんか来てたらそれはそれだしこれでなんも無かったとしても黙ってダメか?って聴き続ければ良いや。うんクソ野郎極まれりだね。

 

 

うぉぉん。今の俺は人間トラクターだ。いや馬力的な意味でね。にしてもアイツらも1日中MSに乗ってるのにあの無尽蔵と言っていい体力はどこから湧いてくるんだろうな本当。

 

 

……?あれなんか風切り音なってない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

開戦の合図は1発の砲弾によって示された。

 

「んー?ちょっとしくったか…。少尉殿!修正に2分くれ!ちゃんと支援してやっからよぉ!」

 

「当てなくていいという事だけは忘れるなよ!砲撃指示地点から出すんじゃないぞ!」

 

「了解!!」

 

基地が微かに視認できるような距離で一機の旧ザクが迫撃砲を操作していた。

 

「最初に撃ち込んだミノフスキー粒子は…散布状態良好。これより砲撃指示地点に第1波砲撃を実施する!ぶっ潰してこいよ!ヒヨッコども。」

 

そして2発、3発と基地に撃ち込んでいく。砲弾は事前に計算された放物線を描きながら基地に着弾した。

 

「第2波砲撃開始!」

 

そしてまた波状の攻撃が実施される。3発目、4発目が先程と同じ様に放たれた。

 

そして同じ様に命中は…する事は無かった。

 

「んだとぉ!?」

 

ありえない!いくら変態軌道をする事は事前の偵察で知っていたがこんな、まさか、いや現に目の前で起こっているんだ。認めよう、奴らはMSの射撃で迫撃砲の弾を撃ち落とした!!

 

「おい少尉殿ォ!」

 

「確認している!!奴ら人間か!?」

 

「ローア隊長!奴らマジで迫撃砲の弾を撃ち落としやがったんですか!?」

 

「カメラがバグっていなければ確実に落としたわ!!ミノフスキー粒子もちゃんと効果が出てる!奴ら手動でやったっていうの!?」

 

「思った以上に厄介な奴らにちょっかいを出したかもしれんな。ニッキ、シャルロッテ!これは本格的に“嫌がらせ”だけで帰らなければならんかもしれん。撤退する時は躊躇いなく逃げ切れよ!」

 

「アンちゃん!ブラウアー隊に撤退も考えておいてって伝えて!…初陣がこれってツイてないわね…。」

 

「ブラウアー隊はもっとだ。俺たちより遥かに近いからな。」

 

「ともかく2、3機は行動不能にせねば面目が立たん。やるだけはやるぞ。」

 

「「了解!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ローレン大尉!とっとと避難しなさいよ!もうすぐココも戦場になるんだから!」

 

そう言いながらリル准尉は自身のMSが固定されているハンガーに向かった。だが、自分の仕事を放棄出来ない。何よりも隊長機達のあのOSデータの回収がまだ終わっていない。

 

「ちくしょう!なんだってこんな時にジオンが攻めてくるんだ!丁度午前の実戦データが入って来たばっかだってのに!このデータ1つ取りこぼすだけでMS開発に遅れが出るってのによォ!!」

 

「ハンガー内に居る人員に通達します!現在我が基地は攻撃を受けています!直ちに避難シェルターに避難して下さい!歩兵部隊の侵攻も予想されます!警備隊は順次武装を願います!!」

 

「畜生!クソッタレが!データ回収まで後1分なんだ!コッチには来ないでくれよ!神さまお願いですから!」

 

その願いは聞き入れられずむしろ嘲笑うかのように轟音が響き途轍もない揺れが起こり、倒れない様コンソールに必死にしがみつく。目の前の格納庫の壁が破られ煙が舞っている。

 

そして煙が晴れた後にピンク色の巨大な円が自分を見つめていた。疑いの余地も見間違える筈もない。ジオンの主力MSであるザクⅡだ。向こうの研究員だった時に何度も見たのだ。見間違える筈もない。

 

(ああ…畜生…終わった…。リルちゃんに告白でもしておくべきだったな…。)

 

相対するザクは自分を確認すると緩慢に手を振りかぶった。人間1人に振るうには過剰な質量が自身に向かって振るわれると確信し目を閉じてその時が来るのを待った。

 

「おんどりゃぁー!!」

 

その様な女子力のカケラもない様な掛け声と共にハンガーに固定されていたGMが起動しザクに向かってタックルを見舞った。タックルを受けたザクは体勢を崩し後ろへ下がる。スピーカー越しに聞こえた声は自分が告白をすれば良かったと後悔した相手であるリル・ソマーズ准尉だった。

 

「アンタ避難命令聞いてなかったの!?とっととシェルターに逃げなさい!!邪魔よ!!」

 

そう言いながらザクに前蹴りを決める。2度の攻撃を食らい体勢を完全に崩したザクはハンガーの壁を突き破りながら倒れた。

 

「いい!?とっとと避難する事!わかった!?」

 

そう言い残しながらザクに向かっていく。基地のあちこちで戦闘音が聞こえる。耳がおかしくなりそうな銃砲の音を聞きながら回収したデータを抱え、私は必死に避難シェルターに向かって走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそ…!女だてらによくやる…!連邦には余程腕がいい教導官が居るみたいだな…!ご教授願いたいねぇ…!」

 

『ニッキ!下がりなさい!見ればわかる近接機よ!相手の土俵で勝負する必要なんてない!』

 

そう言いながらシャルロッテがザクマシンガンで支援射撃をしてくれる。状況としては2対1。数的有利はこちらにある。だが引かざるを得ない。

 

このMS戦のデータが少ないこちらと比べ事前の偵察の時点でこちらとは比べ物にならない程のノウハウを得ている事は分かっていた。だから最初からMSにしか扱えず砲撃陣地を構築して使用するMS用1000mm迫撃砲なんて物も持ち出して混乱の内に機能を破壊するつもりだった。

 

だが目論見は余りにも規格外なパイロットに容易く覆された。故に次に打つべきは嫌がらせの一手。基地の建築物に弾やクラッカーを投げ入れ人員を踏み殺す。その上で生きて帰る。

 

だが目の前のMSは、女パイロットは自分達に嫌がらせをさせないどころか確実に殺しにきている。

 

「分かってるよシャルロッテ!離れたいよそりゃ!でも向こうが逃がしてくれないんだよ!!」

 

頭部バルカンを撃ちながら、ニッキの乗るザクに追い縋るリル機。その手には固定兵装であり自らがこの2ヶ月間振るい続けてきた必殺の武器であるビームダガーが握られている。そして模擬戦の中で教官かカムナ隊長相手でなければそう捌かれることもなくなったバレルロールスプリットターン(リル命名)の軌道を描く。

 

「アンタ達に暴れられると!!」

 

シャルロッテの支援射撃をまるで無いかの様に回転しながら真っ直ぐにニッキ機に向かう。浅い経験ながらも逃げられない事を悟ったニッキはマシンガンを捨てヒートホークに持ち替える。

 

「っ!しまっ…!!」

 

だが判断が2秒ほど遅かった。両手に握られたビームダガーはザクの両腕をまるでバターの様に切り落とし、ニッキのザクから戦闘力を奪った。

 

「後片付けが大変なのよ!!」

 

「ナメるなぁ!!」

 

だが新米には新米の思い切りの良さという物がある。懐に飛び込まれた形になった現状そして得物を振り抜いた状態の敵機。ココでニッキは引く事はせずスラスターを全開にしそのまま前に出る事を選択した。

 

「…!?うそっ…!?きゃぁ!!」

 

タックルをモロに食らう格好となったリルだったが目立った損傷はない。1番頑強な胸部に突っ込んできてくれたお陰だ。そのまま押され格納されていたハンガーの壁に叩きつけられる。

…ダメージは無い。だがこのままは頂けない。後1機残っているのだ。まだ終わっていない此処で食い止めなければ、そう決意し2度目になる前蹴りをお見舞いし再度戦闘体勢を取る。次の瞬間リルの眼前に広がったのは一面のスモークだった。

 

「いやらしい手をっ…!これじゃ撃てないじゃない!!みすみす取り逃がすなんて…!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すまない。遅くなった。」

 

「隊長さん!アンタ今までどこに行ってたんだい!?」

 

「気晴らしの散歩だ。それよりも機体は?」

 

「火も入ってるしオールグリーン!なんなら訓練1発目より調子が良いくらいさ!」

 

「アラン、カムナ。現在の状況を報告しろ。」

 

『こちらアラン!第2小隊は整備員の誘導を行なっています!リルのバカ娘が何処にいるか分かりませんが空いた穴はシャーリー少尉が埋めています!それと敵はMS用迫撃砲を使用!現在は狙撃による排除を試みています!』

 

『こちらカムナ!第3小隊は現在敵機と交戦中!内訳は新型が2機とザクタイプ2機!新型はすばしっこい!数は一緒だが施設を守らなきゃならん分キツイ!援護を願う!』

 

「了解した。」

 

「ハッチ開けー!!動線上の作業員は速やかに退避!最後の仕事も終わったんだ!早く逃げるよ!」

 

「職責の全う、非常にご苦労。ジェイク・ハートランド、陸戦型ガンダム 出るぞ。」

 




戦闘シーンめちゃくちゃつらないすか…?

更新の感覚が空くなら

  • 時系列順で各戦争のイベントだけ抜き出せ
  • 時系列関係ないからMS開発の部分書け
  • とりあえず続きをだな…?

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