NARUTO〜二人だけの奇跡〜 作:神崎理衣寐
はい、忘れてましたーすみません。
んー、たぶんこの後もこんなペースです。
宜しければドーゾ。
今日はこれからアカデミーだ。
表のナルトは、まだ下忍にすらなっていないドジでマヌケなキャラなので、俺もその通りに演じなくてはならない。
…シカマル、笑ったら殺す……。
いつも通りの目立つ、オレンジ色のジャージを着て、四代目火影と書かれた羽織りを着ている父さんと長い赤い髪が綺麗な母さんの二枚の写真の前に立つ。
そして、心の中で行ってきますと挨拶をして、俺は二枚の写真をからくり箱の中は隠し、引き出しへと入れた。
…俺は、表向き九尾ということになってるからな。
…少なくとも、町の人たちはそう思ってる。
だから、絶対に俺が四代目の子供とバレるわけにはいかない。
少なくとも、九尾への怒りが収まるまでは。
だから今日も俺は、笑顔を貼り付け、元気よくアカデミーへと登校した。
「おはようってばよ! イルカせんせー!」
「お、ナルト! 今日は朝早いな」
「早く目が覚めちゃったから、早めにきたんだってばよ」
「そうかそうか、イタズラはするなよ?」
「分かってるってばよ!」
「じゃあ、頑張れよ!」
…イルカは、良い先生だと思う。
九尾の狐だと、俺の事を知っているくせに、他の生徒と分け隔てなく接してくる。
ほかの教師は、俺の事を避けるか…嫌がらせをしてくるか、どっちかなのに。
イルカは、そんなそぶり、少しもない。
九尾の…俺のせいで、両親を殺され、天涯孤独だったくせに。
なのに……。
三代目とは違う。
三代目は、俺を四代目の嫡子だと知った上での同情だ。
でも、イルカは…そんなのなしで、俺の事を一人の人間として認めてくれた、初めての人間だ。
だから、イルカは好きだ。
町の人を好きだとは言えないが、イルカは胸を張って好きだと言える。
守りたいと、そう、思える。
「おーい! ナルト!」
「シカマル! おはようってばよ!」
「朝早いんだな(お前の本性知ってると、本当にその姿演技くせーな…)」
「今日は早く起きんだってば。シカマルは?(んなこといっても、しょうがねーだろ? 俺は、子供なんて知らなかったんだよ…今ならもっと上手くやる)」
「あー、俺か? 俺は…(お前今も実年齢的には子供だろ…めんどくせー)」
…言葉と思ってることが全然違う。
いやいや…なんでこんなので会話できるんだよ…テレパシーか? テレパシーなのか?
『いや、ただ単に思念をチャクラに乗せて送りあってるだけだ』
…冷静なツッコミをありがとうクラマ……。
なんかもう…疲れた。
まぁ、それから何やかんや言葉と思念を交わし合いながら教室へと向かう。
周りは、いつもはそんなに話さない俺とシカマルが一緒にいる事を不思議がっていたが…まぁ、そのうち慣れるだろ。
そして、俺が一人で座ってたら、何故かサスケが隣に来た。
んで、俺は悪くないのにサクラとイノに散々言われた挙句、サスケが何処かへ行くと、何事もなかったように去っていった。
…なんだったんだ…。
んでもって授業中はいつも通り。
居眠りしては起こされ、居眠りしては起こされの繰り返し。
起きるたびに表のナルトらしいリアクションを起こさなければならないから、正直めんどくさい。
同じく寝ているシカマルがクスクスと笑っていた。
というか、なんでシカマルも寝てるのにシカマルは起こさないんだよ!
…まぁ、理由はわかってるけど。
…後で覚えてろよ。
最後は実技。
まぁ、いつも通り表のナルトが苦手な影分身。
…教師、嫌がらせしかしてないな…。
天狐として来てやって教師総入れ替えしてやろうか…。
まぁ、俺は影分身べつに苦手でもなく、むしろ得意なので、テキトーにワザと失敗?する。
まぁ、自分の思い通りのものが出来ているので、さっぱりと言えるかは謎だがな。
ちなみに今日は亀っぽい何かを作っておいた。
亀ではなく、亀っぽい何かだ。
なんか気だるそうな表情がシカマルっぽくて少し笑えた。
「やっと終わったってばよー!」
いや、正確には終わったわけではなく、昼休みなだけなんだけどな。
「ナルトー、一緒に食べるか?」
「いや、いいってばよ!」
「なんだ? 珍しいな?」
「ふっふっふ…今日はなんだってシカマルと約束してるんだってば!」
ぶっと、隣で吹き出した音が聞こえた。
「おー、いってこい」
「おーってばよ! シカマル、行こうってば!(シカマル、屋上だ。行くぞ)」
「…ああ……」
べつに約束していたわけではないが、さすがに休み時間まで演技をしているのは疲れる。
という事で、シカマルをダシに使ったわけだ。
「べつにいいけどよ…めんどくせーな…」
「…声に出てたか?」
「いいや? 顔だよ。顔」
「…もう、分かった、うん」
何を言っても意味がないって事がな…。
『ナルト、諦めろ』
…クラマおまえ、それしか言ってなくないか?
『細かいことは気にするな』
…そうか。
「んで、なんの用事なんだ?」
「あー、それは…ツーマンセル時の集合場所のことだ。いちいち決めてたんじゃ、面倒だろ?」
「まぁ、確かにな。で、決まってるのか?」
「いや、まだだ。候補としては、死の森か俺ん家か…「まて」なんだよ」
「おまえの家、アパートじゃ無かったか?」
あー、そのことか。
「あー、表のナルトの家じゃなくて、天狐の方の家だ。死の森にある…両親の家だ」
父さんと、母さんが住んでた家。
「おまえの両親って…」
「そ。四代目火影波風ミナトと、前人力柱のうずまきクシナ。…村の英雄だ」
「…知ってる。父さんから聞いた」
……は、おい、奈良シカク!
いやいや、なんでさらっと喋ってるんだよ。
一応、三代目火影から箝口令引かれてるだろ…。
「…まぁ、というわけだが、何処がいい?」
『何処も何もどっちも第五演習場だがな』
…クラマ、ちょっと五月蝿い。
『…すまん』
「いや、お前がいいならどこでもいいけどよ」
「なら、俺ん家にしよう。色々と楽だしな。それと」
俺は、もしものために入れてあるスペアキーをポケットから出し、シカマルに渡す。
「スペアキーだ。なんかあったらそれで入って来てくれて構わない」
「すまん」
「いいって…そろそろ戻るか……」
昼休み短すぎないか…?
今度三代目に昼休みを伸ばすよう進言するか。
「おいおい…まあ、俺はサボる」
「ちぇっ、ドジでマヌケなドタバタ忍者の落ちこぼれうずまきナルトじゃサボれねーんだよなー」
あー、ほんとキャラ作り失敗した。
「…頑張れよ」
「…ああ。行ってくる……行ってくるってばよ!」
「ぷっ…あ、ああ…行ってこい…めんどくせー」
シカマルのやつ、吹き出しやがった…。
こうして俺は、午後の授業へと戻って行った。