絶対に笑ってはいけない来良学園24時   作:嵐牛

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大晦日ランデヴー
a.m7:00


──東京都豊島区 池袋駅前──

 

帝人 「寒いなぁ……」

 

帝人(大晦日のこの日、僕がここにいるのはある一通のメールのせいだ)

 

帝人(差出人は不明。書かれてあった内容は『午前七時までにこの場所へ来い』、それともう一つ……『五人揃うまで待て』。これが一番気になるんだよね)

 

帝人 「つまり、僕以外にもここに呼ばれる人が……?」

 

青葉 「あ、帝人先輩」

 

帝人 「え? ああ、青葉くん。偶然だね、こんな所で」

 

青葉 「ええ、ちょっと呼び出されまして」

 

帝人 「え……。それって、五人揃うまで待てって書いてあるメールで?」

 

青葉 「! ……まさか、帝人先輩も?」

 

帝人 「うん。……となると、あと三人……」

 

誠二 「竜ヶ峰。竜ヶ峰じゃないか」

 

帝人 「矢霧くん」

 

青葉 「あ、どうも黒沼青葉です。……もしかして、メールを見てここに?」

 

誠二 「矢霧誠二だ。……二人が、五人の中の二人か?」

 

帝人 「みたいだね。で、矢霧君も含めて三人」

 

?? 「み────帝人?」

 

帝人 「え………ま、正臣!?なんで!?」

 

正臣 「え、あのメールってこれが目的か!?……矢霧も?それと……」

 

帝人 「あ、こっちは僕の後輩。黒沼青葉くん」

 

青葉 「どうも。紀田先輩のことはよく聞いています」

 

誠二 「竜ヶ峰、紀田、青葉君、そして俺。……全員、来たメールは同じらしいな」

 

青葉(………帝人先輩と紀田先輩なら大体の共通点があるし、呼び出された理由もある程度推測はつく。けど)

 

青葉(……なんで矢霧先輩が? くそ、共通するものが見つからない)

 

青葉(帝人先輩の知り合い……ってのは安直すぎるか)

 

帝人 「となると……あと一人は誰だろう」

 

青葉(いやいる。ここにいる四人を全員知ってて……なおかつ、こんな事をしそうな奴)

 

青葉(まさか……)

 

 

臨也 「やあ、皆集まってるね」

 

 

帝人 「臨也さん!!」

 

誠二 「!」

 

正臣 「臨也………」

 

青葉(くそ、やっぱり)

 

青葉 「臨也。なんで俺達をここに集めた?」

 

臨也 「やだなあ。僕は五人の中の一人だよ?」

 

青葉 「な……」

 

誠二 「折原、さんも?」

 

臨也 「そうさ。もっとも、集めてくれと頼んだのは僕だけどね」

 

帝人 「……どういう事ですか?」

 

臨也 「すぐにわかるさ。ほら」ユビサシ

 

帝人 「え? そっちになにか……」

 

 

岸谷新羅 「うん、五人揃ったみたいだね」

 

 

帝人 「え?」

 

青葉 「え?」

 

正臣 「へ?」

 

誠二 「!」

 

新羅 「この寒空の下、差出人もわからないメールを見て来てくれるなんてね。まさに感慨無量だよ」

 

帝人 「えっと……つまり」

 

新羅 「そう。セルティのつてを借りたけど、ここに皆を集めたのは僕さ。臨也たっての願いでね」

 

青葉 「………というと?」

 

新羅 「『今まで色んな人間を見てきたけど、いっそもっと間近で見てみたいからその為の企画を考えてくれ』ってね。そう言われた時は驚天動地だったけど、面白そうだったから引き受けたのさ」

 

臨也 「そ。だから頼んだ時以外俺はノータッチ。ここから先どうなるかは俺にもわからないよ」

 

青葉 「……お前は傍観者じゃなかったか?」

 

臨也 「たまには関わってみたいんだよ。楽しそうじゃないか♪」

 

新羅 「というわけで僕が考えた企画がコレ。その名も………

 

『絶対に笑ってはいけない来良学園24時』!

 

正臣 「………あの、それって……」

 

誠二 「例の………」

 

臨也 「へえ。でもあの番組は多数の大物ゲストが出演してこそだ。新羅にそんな人脈があるなんて、情報屋の俺も知らないけど?」

 

新羅 「油断大敵だよ、臨也。さて、これからの説明に入ろうか」

 

新羅 「まず君達には一日、来良学園の転入生になってもらうわけだけど……君達、高校生だというのにその格好はなんだい?」

 

帝人 「え、普通の冬服ですけど」

 

新羅 「制服を着なきゃダメじゃないか。そこにボックスを用意してあるから、そこで着替えてくれ。服は中にある」

 

帝人 「あれ何だろうと思ったら……」

 

青葉 「何で俺達が……」

 

誠二 「やれやれ」

 

正臣 「マジかー……」

 

臨也 「♪」

 

 

 

 

新羅 「じゃ、皆カーテンを開けて出てきてくれ。まずは帝人君」

 

シャッ

 

帝人「……まあ着なれた格好ですよね」

 

新羅 「いいじゃないか。絵に書いたような文学少年だ。次、青葉君」

 

シャッ

 

青葉 「特にコメントする事あります?」

 

新羅 「なるほど。ちょっとカゲのある感じが魅力だね。紀田君」

 

シャッ

 

紀田 「…………制服久しぶりだ」

 

新羅 「うん、遊び盛りの元気さが出てるね。臨也」

 

シャッ

 

臨也 「どうだい?」

 

新羅 「似合うじゃないか。本当に学生って言っても通用するんじゃないかい? では最後、矢霧君」

 

シャッ

 

 

誠二 「………………………」←半袖短パン

 

 

帝人 「………フフッ」

 

青葉 「クッ」

 

正臣 「プッ」

 

臨也 「wwwwwww」

 

新羅 「矢霧君。この大晦日という真冬日に、その格好はいかがなものかな? まるで小学生のそれじゃないか」

 

誠二 「いやこれが入ってたんですが……」

 

新羅 「では詳しくルールの説明をしようか。

 

① 今から24時間高校生になってもらう

② その間、絶対に笑ってはいけない

③ もし笑ったらキツいお仕置きをされる

④ バスに乗った時点で開始。

 

わかったかな?」

 

正臣 「まぁわかってますけども」

 

青葉 「つか一人除いて全員現役ですよ」

 

誠二 「何でもいいから早くバスに乗りたい」

 

帝人(めっちゃ内腿擦り合わせている……)

 

臨也 「お、バスが来たね」

 

新羅 「では『絶対に笑ってはいけない来良学園24時』開始だ。獅子奮迅の活躍を祈っているよ」

 

青葉 「この場合の活躍ってシバかれまくる事じゃないか?」

 

正臣 「今はまだいいけど後々で矢霧が爆弾になりそうでヤだな……」

 

誠二 「俺に言われても困る……」

 

新羅 「じゃあ頑張ろう!」

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