いずれ真理へと至る王の物語   作:Suspicion

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今回は瑞稀の出番は無しです
瑞稀は気絶しています



天の扇の覚悟、銀狼の信念、暗躍する●●●●

覇龍化の影響で意識を失っている瑞稀に、体力を幾分か回復させた銀狼が歩み寄る

 

「…よりによって完全覇龍化を使うとはな、咄嗟に結界に魔力を全て割いたから辛うじて助かった…今なら殺せる、悪い芽は今の内に摘むべきだな…」

 

瑞稀の心臓目掛けて銀狼が魔法を放とうとする

 

「やめろ!!バロム、瑞稀に手を出すな!!」

 

そこに人形になった天空剣が駆け付ける

瑞稀を庇う天空剣に銀狼が眼光を鋭くして怒鳴る!

 

「どけ!天空剣!そいつはあの御方じゃない!!白龍神王を宿す忌まわしきこの次元の敵だ!!忘れたわけではあるまい!?あの惨劇を!!二覇龍がどれほどの猛威を振るったのか!!()()()()()()()()()の真の力を!()との戦の準備を進める事すら出来なくなる!!」

 

「お前こそ忘れたのか!?()()()はあやつに狂わされたに過ぎない!!瑞稀の力は()()()()()()()()()()()()()()()!!。確かに瑞稀はあの御方じゃないのかもしれん。だが儂はこやつがあの御方だから契約したわけじゃない!!何より、白龍神王の力ならあやつを堕とす所か、滅する事すら出来る!!」

 

「…出来るだろうさ。だが!宿主の意識が喰われるのでは意味が無い!!奴を滅したとしても今度は白龍神王が敵だ!今までの宿主は皆、喰われた!その度に()()が宿主諸共殺してきた!だがもう彼女は居ない!神界の馬鹿共が彼女の力を恐れ、冥府の最下層に肉体と魂を分離して、封印した!それだけなら彼女なら封印を振りほどく事も容易かろう。だが神界の奴等が何をしたか知らんが彼女は力の大半を失っている!もう二覇龍を止められる者は居ない!」

 

天空剣の訴えも虚しく、銀狼は怒りを露にする

天空剣はそんな銀狼の怒りを受け、両手に剣を取る

 

「…お前がどうしても瑞稀を殺すと言うのなら…儂を砕いてからやるんじゃな…」

 

「…本気か?」

 

天空剣の覚悟を前に銀狼が驚愕を浮かべる

 

「当たり前じゃ。担ぎ手を護るのは神器として!共に歩む相棒として当然じゃろが!!この身、この命、例え砕け散ろうとも!儂は夜宵が見付かるまでは瑞稀の神器じゃ!!あいつは必ず白龍神王を降し、偉大なる王となる!生半可な覚悟で神器なんざやれるかい!」

 

天空剣が両手の剣に膨大な魔力を纏わせる!

 

「…そうか。ならばお前をこの次元の怨敵と断定する。次元の全てに仇なすならば相手がお前であろうとも、俺は容赦しない。その身、その命、幾千幾万と砕け散れ」

 

銀狼もその身に膨大な魔力を纏わせる!

互いに一歩も譲らず、己の信念に従いぶつかり合う!!

 

「行くぞ!!天空扇!!!」

 

「ただの天空扇で俺がどうにかなると思うな!!」

 

銀狼が無造作に腕を振るい、天空扇を吹き飛ばす

先程の戦闘で天空剣も魔力の殆どを使ってしまい、剣山も、奥義天扇も使えないほど消耗していた

苦渋を浮かべる天空剣に目掛け、銀狼が口に魔力を集約し、魔法を放つ!

 

「ブラスト!!」

 

「お前も相当消耗しとる様じゃな!!」

 

銀狼が放った魔法を天空剣が刀の一閃で斬り裂く!

銀狼もまた、先程の戦闘の傷も消耗した魔力も回復していない状態にある

それでも、互いに譲れない信念を貫くために残り僅か力を振り絞り戦う

 

天空剣が両手の二刀から天空扇を放ち、それを銀狼が高速で駆け抜け避け、または爪で薙ぎ払う

銀狼が魔法を口から、または空中に描いた魔法陣から放ち、それを天空扇が二刀で捌き、または斬り裂く

延々と繰り返されるその戦いは唐突に終わりを告げる!

 

二人の直上から黒い雷が降り注ぐ!!

 

「「っ!?」」

 

二人は咄嗟に後ろに飛び退き、事なきを得た

そして上空から背中まで届く黒い髪を靡かせながら一人の女性が凄まじい速度で落下してきた!

 

「…そこまでにしておくれ。まだこいつを殺されるわけにいかんのよ」

 

凛々しくも、美しい声が響き渡る

その声に、その姿に銀狼と天空剣は驚愕して目線を釘付けにされた

 

「…馬鹿な…お前は…リーベ!?何故ここに!しかも人形だと!?既に目覚めたのか!?」

 

銀狼が驚愕から声を荒げる

女性はそんな銀狼を一瞥すると興味が無いように言い放つ

 

「目覚めたのかって、目覚めてなかったら人形じゃないさ。耄碌したもんさね、銀狼。まあ、あんたの事なんざどうでもいい、今はあの子の事さ。」

 

「どう言うことじゃ?何故お前が瑞稀を助ける?」

 

「決まってる、あの子は凛音だからさ。私が助けるのは当たり前だろ?」

 

「「っ!!」」

 

そして女性の周囲を中心にとてつもない魔力が迸る!!

女性は狂暴な笑みを浮かべながら銀狼に言い放つ

 

「これ以上、この子に手を出すと言うのなら…私が相手をするよ?銀狼。死ぬ気でかかってきな」

 

「……勝ち目は無いか…仕方がない、ここは退かせてもらう。だが、天空剣、後悔するなよ。お前の担ぎ手は白龍神王を宿す者。俺が何もせずともロクな人生送らんぞ」

 

そう言って銀狼は転移魔法を使用し倒れていた鬼神将と氷龍鱗と共に消えた

 

「…さて、私もさっさとトンズラこくかね。それじゃあね、天空剣。精々担ぎ手を護ってやるんだね。私が助けるのはこれが最初で最後だ。次は私が殺してやるよ」

 

女性はそう言って地面を吹き飛ばす勢いで跳躍し、一気に遥か上空に到達すると凄まじい速度でどこかに飛んで行ってしまった

 

残された天空剣は呆気に取られながら、瑞稀を背負い治療班まで運んだ

 

 




またよく分からない女性が出てきました
銀狼すら戦いを放棄し逃げるほどの力の持ち主みたいですが何者かは分からないままです
明かされるのはもうちょい後だと思います

そしてまたよく分からない話が出てきましたが
予定ではこの小説を何章かに分けようと思っているのですが、今の話の大筋に関係する事柄になります

ちなみにこの世界の女性は基本的に男性よりも強い事が多いと言う設定です
何故って?強くて綺麗な女性って惹かれませんか?
はっきり言って作者の性癖ですね!
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