いずれ真理へと至る王の物語   作:Suspicion

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今回、瑞稀が本気で戦います!
大技もバンバン撃ちます!
この辺りから色々設定が出ます
色々面倒だけど頑張りたい!


黒き龍王と天を舞う英雄

「…嘘だろ…黒龍王が自ら最前線に来るなんて…」

 

「勝てるのか?あんな化けモン…とんでもない魔力だぞ…」

 

強大な魔力を振り撒きながらついに、龍王が戦場に降り立った

人界の兵士達は龍王の圧倒的な力を前に、膝を折り絶望した

あまりにも力の差が有りすぎる

最強の幻想生物、その王の暴力的な王威を前に誰もが、勝てないと、敗北を覚悟した

だがそれでも、龍王を睨み、その猛威に立ち向かう者が居た

 

「…流石龍王。凄まじいな…」

 

(おいおい、無茶じゃろ、あれと戦うなんて)

 

「やるしかないさ。負ければ死ぬんだ、やるしかない」

 

瑞稀は龍王を前にしても、怯む事なく天空剣を構えた

そして穏やかに天空剣に語りかけはじめる

 

「…不思議だな…これほどの敵を前にしてるのに、恐怖はない。何よりも…俺はこれよりももっと強く、圧倒的な力を知っている気がする。もっと偉大な龍を知っている気がするんだ」

 

(なんじゃと?それが本当ならとんでもない化けモンじゃぞ、それ)

 

「確かにそうだな。…さて、はじめよう。」

 

瑞稀の眼光が鋭く龍王を射抜く

そして高らかに名乗りを上げる

 

「我が名は人界王宮直轄粛清部隊所属、奈良橋瑞稀。龍界四大龍王が1柱、黒龍王殿、その首貰い受ける」

 

「人間の割には良い気迫だ。だが我が首はやらぬ。我が龍の吐息にて燃え尽きよ」

 

今、龍王と瑞稀の戦いがはじまった!!

 

 

 


 

「天空剣!いつでも天空扇を撃てる様に魔力を常に溜めておけ!」

 

(分かっとるわい!いつでも撃てる!派手にやれ!!)

 

龍王が吐く火炎弾を、避けながら瑞稀が地を駆ける!

天空剣の刀身が淡い桜色に輝き初めたのを確認すると、一気に巨大な龍王の首目掛けてジャンプする!

 

「くらえ!!天空扇!!!」

 

桜色の斬擊は真っ直ぐ龍王の首に当たる!!

…が、龍王は鱗を斬られ多少の血は出てはいるが、あまり効いていない

 

「我が龍鱗を斬るか、流石は天空剣の担ぎ手だな。だがこの程度では届かぬ。」

 

龍王は無防備に上空に浮いている瑞稀目掛けて、尻尾を叩き付ける!

瑞稀は避ける事も出来ず直撃し地面を何度も跳ねながら吹き飛ばされる

瑞稀は全身から血を流しながら、血を吐きながら、それでも立ち上がる

 

「!?…くそっ、天空扇が効かないとはな。だがまだ負けるわけにはいかない!!」

 

瑞稀が超速で走り抜け、間合いを一気に詰める

 

「懲りぬか、まあ良い。我が炎で灰にするまでだ」

 

龍王が火炎弾を、連続で吐く!

瑞稀はそれを、避けながら天空扇を幾度も放ち続ける

幾度となく放たれる火炎弾と天空扇、このまま永遠に続くとも思える均衡は龍王が正面に魔力で描きだした魔方陣によって、崩された

 

「劫火炎上!!」

 

龍王がそう唱えると魔方陣から極大なレーザーの様な炎が放たれる!

 

(まずい、避けれんぞ!)

 

「斬り伏せる!!!天空扇!!!」

 

龍王の魔法を天空扇で斬り裂くも、瑞稀の体力の消耗は激しく、限界が近付いていた

 

「埒があかない。仕方ない、出し惜しみしてる場合じゃないな。天空剣、魔力を最大出力で展開。本気で殺すぞ」

 

(それしかないな。よし!瑞稀、高らかに詠うが良い!我らが威を世界に示す時だ!)

 

天空剣から膨大な魔力が溢れ出す。放出された魔力に共鳴して大気が震え、地震が起きる

 

神格覚醒(ディバインブレイク)

 

瑞稀が静かに唱えると同時に魔力が瑞稀を中心に膨張、爆発し土煙で瑞稀が見えなくなる

 

…土煙が晴れた時瑞稀が手に携えていたのは、神々しく輝き、刀身の所々に桜の花弁の様な彫刻が施された、刀だった

そして瑞稀は高らかにその刀の名を詠う

 

「天空剣・天咲桜(あまざきざくら)

 

「まさか、人の身で天空剣のディバインブレイクを発動するとはな。大したものだ。いいだろう、我も本気でやろうか!」

 

龍王がその身に莫大な魔力を漲らせる

そして力ある言霊を告げる

 

「ジャガーノートドライブ!!!!」

 

解き放たれた波動の余波でクレーターが出来る程に、強大な力を漲る

 

 

「改めて名乗ろう。我が名は黒龍王バルム。偉大なる黒龍神王カオスヴェインが末裔なり。さて人界の英雄よ、我もジャガーノートドライブもあまり長くは持たぬ。互いにもう余力はあまり残っていまい。そこで我から少し提案がある」

 

「聞こう」

 

「互いに最強の一撃にて決着をつける。自らの全てを賭した一撃、それで終いだ」

 

「……分かった、その提案に乗ろう」

 

そして二人は自らの余力全てを絞り出す!

 

「天空剣、全魔力を刀身に」

 

(任せろ!)

 

「人界の英雄よ!我が黒炎にて燃え尽きよ!!」

 

「フレアブラスト!!!」

 

「天空扇・天扇(あまあおぎ)!!!」

 

互いにぶつかり、余波で周囲を破壊し尽くしていく!!

 

(瑞稀!気張れ!!)

 

「くそ!!押し負ける!」

 

徐々に天空扇が押し返され、瑞稀が押し負けていく…

 

ドクン!

 

急に瑞稀の中で何かが膨れ上がった

そして、女の声が聞こえた

 

(…力を、与えようか?)

 

(!?なんだ、お前は!?)

 

(答えろ、小僧。力が欲しいか?)

 

(…!!…欲しい…大切な人達がいる世界を守れる力が欲しい!!)

 

(良いだろう。あの人に封印されたままだが、あの程度の龍を葬る力ならば、くれてやれる。私が宿るお前が、たかがあの程度の龍に負けたとあっては、我が誇りに傷が付くのでな)

 

!!!!

瑞稀から全く無い筈の魔力が溢れ出す!!

龍王すらをも遥かに凌駕する程の莫大な魔力を込めて、瑞稀が吼えた!!

 

「ォ…オオオオオ!!!!!」

 

瑞稀の叫ぶに呼応する様に天空扇の威力が増していく!

 

「ぐっ、馬鹿な!?なんだ、この魔力は!?人間ごときに龍王たるこの我が…押し負けるなど…そんな事がっ!!」

 

「オオオオオ!!!!!」

 

瑞稀がさらに叫び、魔力を上乗せして、一気に龍王の放った魔法ごと龍王を跡形も無く消し飛ばした!!

 

「…………」

 

瑞稀は言葉も無く立ち尽くし、天を仰ぎ、力を使い果たし倒れた

息を切らし、疲れ果てた瑞稀の頭に直接またあの声が響いた

 

(眠れ、瑞稀。我が宿主よ)

 

そして薄れゆく意識の中で、瑞稀は何度も夢に出てきた、美しい声を聞いた気がした

 

(私の愛しい瑞稀、今は休みなさい。お前は大切な人達を守り抜いた。よくやったね)

 

そして瑞稀は完全に意識を失った…

 

 

 

ここに英雄が生まれた

人々は皆、瑞稀を英雄と呼び、畏怖を込めて天剣の君と呼んだ

 

 

 

 




戦闘描写が難しい(泣)

さて、なんかいきなり色々出てきました!
瑞稀に力を与えると言い出した謎の女性の声!
瑞稀に愛しいと愛の告白?をしはじめる女性の声!
瑞稀が最後に発揮した謎の魔力は一体なんだったのか!?
そして瑞稀が知っている気がすると言っていた龍とはなんなのか!?
この辺りはかなり後のほうで伏線回収する予定です

次回は戦闘は無しになる予定です!

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